@MA2Gallery
東京都渋谷区恵比寿3-3-8
7/31(金)〜8/29(土)日月祝・8/11〜8/15休
12:00〜19:00
My Story -play by alone- Keisuke Kondo,Ryoko Kuroshima,Yasuyoshi Botan,Aurelie Mathgot
@MA2Gallery
3-3-8,Ebisu,Shibuya-ku,Tokyo
7/31(Fri)-8/29(Sat) closed on Sunday,Monday,National holiday and 8/11-8/15
12:00-19:00
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MA2Galleryでのグループショー、いつだって淡く穏やかな静謐でおだやかに満たされます。
今回は4名の、例に漏れずユニークな個性が揃えられ、ほんのりとした硬質感(何だか余計に曖昧な感じですが、ニュアンスが伝われば・・・)が幽玄とした風合いで漂います。
1階と2階とでふたりずつ。意図してか偶然かは分からないのですが、1階に男性の、2階は女性のアーティストのクリエイションが配されています。
1階。ちょっと重たい入り口の扉を押し開いて、眼前に現れるのが牡丹靖佳さんの作品。
hpgrp Gallery東京での個展や101 TokyoでのARTCOURT Galleryのブースで拝見している大作はオンキャンバスでしたが、今回は広い壁面に敢えて端を撓ませたまま、丸まった状態の紙の支持体が採用され、あの独創的な奥行きがさまざまな筆致で綴られています。
大胆な壁面構成にまず驚かされるのですが、近づいて、そこからだんだんとさまざまな気付きが小気味よく届いてきます。
緩やかに多彩な縮尺の情景が織り交ぜられて不思議な空間のイメージを導いているだけでなく、そこかしこにちょこんと描かれる動物たちのかわいらしい存在感、一転して荒々しく画面に広がる絵の具がもたらす濃い色面、さらには厚めの紙を活かしてか、施される筋で緻密な模様のようなものが描かれていたりと、伺う距離によっていろんな表情を見せてくれます。
壁の角度が面白かったから、と、スクラップブックを壁面のコーナーに直接綴じてしまった作品も。ページをめくるとさまざまな感情が過った痕を思い起こさせるようなドローイングが現れてきます。
どちらかというと牡丹さんは相当にラディカルな筆遣いがその世界観を保たせていると思うのですが、この空間を共有するもうひとりのアーティスト、近藤恵介さんは一転して画面の配置から空間構成に至るまで、緻密な展開をそのクリエイションの骨格に据えているような印象です。
特に牡丹さんの作品といっしょに展示されることで、その落とし込みの収まりの良さ、それが醸し出す冷静さ、淡々とした静けさが際立って感じられます。
大胆な空間性がとにかく楽しいです。ただただ広がる背景のシンプルさ。いわゆる花鳥画的な空間性にも通じつつ、仄かに、しかし濃密にユーモラスな解釈の存在も立ちのぼらせていて、いろんなイメージが過っていきます。
そして、壁に直接描かれた作品もまた、ひときわ深い面白味を感じさせてくれます。
描かれるモチーフのひとつひとつは、真っすぐなものは真っすぐに、といった塩梅で極めて真っ正直に描かれ、その佇まいの無機的な感触は、それとは裏腹な緩やかな色調の和やかさを丁寧に伝えてくれているような。。。
壁の広さがそのまま背景の広さへと転化し、ユニークな空間性の解釈もより深く、そしてコミカルに届いてきます。
階段を登り切ったところにも1点。
のんびりふわふわと広がる背景、そこにぽつんと浮かぶ顔。なんとも味わい深いユーモア。
2階には女性アーティストの作品が並び、1階とはまた異なるやさしさ、穏やかさ、そしてスリルが淡々と横たわっています。
階段を昇るとき、背にしているのが黒嶋亮子さんの作品。
黒嶋さんはお茶の水のちいさな空間での個展を拝見しているのですが、そのときは比較的ちいさな作品によって構成されていて、そこにひそむ世界観を大きなスケールで捉えられなかったのが残念だったものの、それぞれに灯る儚げな色彩が印象に残っています。
そして今回の展覧会では、巻物のような作品が登場。あまりに横長で、俯瞰でさえも全体を捉えることは難儀なのですが、それでもそこかしこに広がる色の淡い風合い、繊細で鮮やか、そして緩やかに綴られていく情景のイメージが、ふわりと心の中に広がっていくのが心地よいです。
額に収められた小品も。
描く、というより「染める」作風の味わい深さ、ほんのりとした色の広がりに、無垢な遊び心も、そしてどこか懐かしい感触にもとらわれます。
オレリー・マチゴさんは、布や糸を使ってさまざまな展開をなされるようなのですが、この展覧会には刺繍作品を出品されています。
パネルに張られる模様がプリントされた布、その模様を辿るようにして、ユーモラスな解釈による配色で刺繍が重ねられ、面白くて静かな空間を導いています。
それぞれの作品に溢れる遊び心。
刺繍の精度と用いられる糸の量を考えると1点あたりにかけられる時間は相当なものだと想像するのですが、それすら楽しみながら作業されているような感じ、作業自体は楽しいんです、という感じが伝わってくるような気がします。
なんとなく、出来上がったものへの満足感も滲んでいるような...。
展覧会のタイトルである「ひとりあそび」という言葉に、大いに深みを感じます。
それぞれどこに夢中になるのだろう、ということに思いを馳せると、それぞれに微妙な、あるいは大きな差異があって、それを考えながら見比べていくとまた楽しいです。


