@YUKARI ART CONTEMPORARY
東京都目黒区鷹番2-5-2 市川ヴィラ1階
10/25(木)〜12/15(土)日月休(火水:事前予約制)
12:00〜20:00
Shintaro Ohata Solo Exhibition
@YUKARI ART CONTEMPORARY
2-5-21F,Takaban,Meguro-ku,Tokyo
10/25(Thu)-12/15(Sat) closed on Sunday and Monday (Tuesday and Wednesday:appointment only)
12:00-20:00
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胸に浮かぶ、切なさに。
学芸大学にオープンbしたYUKARI ART CONTEMPORARYのこけら落とし、大畑伸太郎さんの個展です。
ホントにいい。
ここに、この画面に、空間に込められた物語にゆっくりと浸って、仄かな淋しさ、しかしすべてが削がれたときに残る細くても強い何かに思いを馳せて。
ギャラリーエスで開催された田代裕基さんとの二人展ではじめて拝見したときから、その穏やかな色使いと筆使い、そこから放たれるその場所の雑踏や車のクラクションなどのさまざまなノイズと奥行き、そしてそこに佇む女の子の存在感に惹かれ、今回の展覧会も楽しみだったのですが、ギャラリーエスの最後の展覧会となった田代さんの個展と同様に、ひとつの個性で空間が占められたときにその雰囲気はさらに鮮やかに、深く伝わってきます。
大きなドットというか、色面の重なりによって紡ぎ出される街並みの雰囲気。
スーラやシニャックの点描による風景に通ずる感触。それが今の時代に蘇ったかのような、独特の風合い。
用いられるひとつひとつの色もどこか曖昧で、微妙な深みを持っていて、それが雨に滲む光の様子を鮮やかに再現しています。
そこに佇む一人の女の子。このこの存在が、その場面にもたらす切なさ、淋しさ、憂い、儚さ。
重たいネガティブさはなくて、あの頃に思い浮かんだ仄かな感情が再び沸き上がってくるような。。。
不思議と大事にしたい、遠くで見守りたい、そういう気持ちが浮かんでくるんです。
新しくできたこちらのギャラリー、ふたつの空間があります。
入口がある手前のスペースには、大きなアクリルケースに収められた立体の作品が展示されています。
今回の大畑さんの個展での嬉しい驚きのひとつは、立体作品の精度がぐんと上がっているように感じられること。
ほぼ実物大に作り上げられた羊、電話器や受話器、羽織るジャンパー、そして何より、デザインもユーモラスな靴の細やかな作り込みに見入ってしまいます。
深い夜の色彩を纏う羊。
公衆電話の受話器を抱え、受話器の向こうの話をただただ黙って聞き入るような。
絵の世界そのままの立体作品。壁にかかる平面作品とまったく違和感なく、統一感ある世界で空間を満たします。
奥のスペースは、もう少し小さめのサイズ。
こちらには、これまでの夜の風景に加え、明るい時間の場面を描いた作品も登場します。
この色彩に、またもや惹かれます。
早朝というより、深夜よりも深い時間を思わせる雰囲気。
いろんなものが始まるなか、終わらないままに。。。
思い返すと、確かに「夜」を描いた作品を拝見してきたのですが、少なくとも観ていて「夜」を意識したことはなかったような。。。
もっと何か別の時間のイメージ、もちろん明るい時間ではないのだけれど...渋谷だったり新宿だったり、描かれる風景がどこか分かっても、それを表現する色彩はむしろそこに佇む女の子の心象を現したような感触を持っていたような気がしています。
だから、白い空の作品を拝見しても、すぐにはいつもと違う時間を思い浮かべることはなく...。
思い返すと不思議です。
こちらにも立体の作品が展示されています。
・・・といっても、こちらは平面と組み合わさった作品。
立体と平面とがいっしょになっている自然さはホントにすごいです。
ホントに絵のなかから飛び出てきてくれたかのような女の子。
背景に広がる場面と一体となって、穏やかで切ない雰囲気を作り、さらに具体的なイメージで迫ります。
大畑さんの作品を観ていて、勢いとかはぜんぜん違うんですけどYUIのどこか繊細で不安定な魅力や、たまたまこの展覧会のオープニングの帰りに買って読んだ瀬尾まいこさんの小説「幸福な食卓」のストーリーとか、そういったものに感じるのと同じような思いが浮かんできます。
いや、ホント個人的な感想なののですが...大事にしたい、その上でどうなるんだろうという期待を持っていきたい、そういうクリエイションです。





