@KENJI TAKI GALLERY
愛知県名古屋市中区栄3-20-25
9/29(土)〜11/10(土)日月祝休
11:00〜13:00、14:00〜18:00

Kengo Kito Luminary
@KENJI TAKI GALLERY
3-20-25,Sakae,Naka-ku,Nagoya-shi,Aichi-ken
9/29(Sat)-11/10(Sat) closed on Sunday,Monday and National holiday
11:00-13:00,14:00-18:00
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和み系前衛アート。
鬼頭健吾さんの個展に行ってきました。
KENJI TAKI GALLERYは、いつも初台のスペースでの展覧会を楽しみまていただいているのですが、いつか伺いたいと思っていた名古屋のギャラリーへ念願叶って伺えた次第。
1階で開催されている村岡三郎展の無彩色で展開される重厚で深遠、静謐な空間を抜け、階段で2階のスペースへと上がっていくと、薄暗いなかになにやら「サワサワサワ...」という音が。
うわぁ...>(・。・)...
回転する5つの床置きの風車。
4つの羽にはラメラメのテープによる装飾が施され、風車の中央部には瘤のように盛り上がる4つの電球。そのまわりに球体のビーズがぎゅっと詰まって配されています。
それぞれ異なる色、光を放ちながら、ふわふわと羽を回転させ、なんともファンタジックな空間を演出しています。
これまでトーキョーワンダーサイト渋谷やギャラリー小柳で拝見した、フラフープなどを使って空間全体をカラフルに染めあげるインスタレーションとは随分と異なる趣ながら、やはり鬼頭さんらしさ、至近で(といっても風車が回っているので近付ける距離は限界があるわけですが...)それぞれの風車を眺めたときのグロテスクな容貌によってユニークなテイストはしっかりと提示、発散しているように感じられるのもたいへん興味深いです。
つかみどころのない不思議な感覚に軽く襲われながら、でも椅子に腰かけてぼーっと眺めているといつまでも過ごしていられるこの心地よさは一体何、と。
名古屋市街をぐるぐると歩いてその疲れもあってか、ずいぶんと長いことこの空間いっぱいに広がる緩い雰囲気に浸っていました。
・・・この空間の奥、白幕をくぐると、平面の作品が展示されています。
細かい金色のラメが画面いっぱいにまぶされ、そこにくねくねと毛糸のような線が走ります。
今回の個展に出品された平面作品も、これまで拝見してきたものとは異なるテイスト。
しかし、うねる線や素材感などは鬼頭さんならでは。
さまざまなサイズのスクエアの画面で展開されるユニークな色彩感。至近で観ると金の粒子の凝縮した感じが醸し出すアグレッシブなパルス、複雑に重なり、絡み合う線による混沌とした動的な感覚により、イマジネーションを激しく、同時に緩く刺激します。
一転、距離をおいてみると、今度は画面全体から放たれるダイナミズムがぐんと迫ります。
極めて平面的であり、同時にたくさんの曲線によって独特の奥行きも演出されていたり。さらに、至近で観たときの線ひとつひとつの色のエッジが曖昧になって背景の金に溶け込み、新しい色が提示されているような印象も受けます。
ふたつの空間で繰り広げられる鬼頭さんのユニークなアプローチが堪能できます。
さまざまなスケールの感覚で、イマジネーションを揺さぶられて、「やられた〜」っていう後味の心地よさ、痛快さも印象に残る展覧会です。
名古屋在住なのに、なかなか足を運べずじまい。
こちらの記事を拝見して、何とか会期中に行こうと決意しました。
特に、電球のオブジェが見たいです。
コメントありがとうございます!
ぜひ和んできてくださいまし(笑)
ずいぶんテイストが違ってお好きかどうか分からないのですが、名古屋松坂屋本店南館6階美術画廊の石黒賢一郎さんの個展もよろしかったらチェックしてみてくださいまし。圧巻の写実画です。
memeさんのブログを拝見すると、すごく気になっていてさすがに伺えなさそうな展覧会のレビューがあってうれしいです。
今後もよろしくお願いします!