@四季彩舎
東京都中央区京橋2-11-9 西堀11番地ビル2F
7/3(月)〜7/15(土)
11:00〜18:30
ひとつの空間に収められることで、調和していく個性。
これまで度々展示を拝見している金丸悠児さんと瀧下和之さん、そして今回初めての冨川美和子さんと山村龍太郎毅望さん。使う素材も作風もキャラクターも皆さん違いますが、クオリティが揃っていて、4人それぞれの個性を楽しめる展示になっています。
まずは、おなじみの金丸悠児さん。作品の中にはこれまで何らかのかたちで動物やサボテンが必ず登場してきたのですが、最近の展示ではそれまでなかった世界、馴染みのキャラクターが登場しない、あるいは大きく表情を変えて現れる作品が観ることができます。
今回は、夜の街並を思わせる風景。並ぶ建物の小さな窓から光が漏れてきています。連なる建物のシルエットをなぞるコミカルな味わいの稜線とあったかくてやわらかい色調によって、やさしい時間の流れを感じます。
ジャズピアニストにオスカー・ピーターソンという人がいて、この人はデビューから現在に至るまで出すアルバムがほぼすべてスタンダード集、しかも一貫してエンターテインメント性の高い楽しいジャズアルバムを作り続けていてだからこそ未だ根強く支持されているのですが、そういう姿勢を瀧下和之さんの「鬼ヶ島」シリーズに感じます。
一度目にすると忘れられない、この楽しい感触。敢えて利き腕でない左手で描かれる鬼や犬猿雉たちの佇まいはいつだってユーモアとエンターテインメント性に溢れれています。
そこに投入されるアイデア。今回はひとつの額に4つのパネルが4コママンガふうに収められた作品が出展されています。このちょっとした工夫がまた嬉しいんです。
知らない記憶は、それに触れると舞う砂のようにざらりと感じるかもしれんません。。。
そういう質感を演出するのに、岩絵の具はある意味「ずるい」ような気がします。もちろん素敵な意味で。
とにかく青がまず目を引きます。冨川美和子さんの岩彩の作品です。
空の青、ワンピースの青、窓に映る青。透明感があって、レイドバックしたような青です。思い出す記憶の像があいまいになってきてたとして、その風合いはきっと岩絵の具のように絵を作り上げている粒子のひとつひとつの感触がさらさら、ざらざらと。。。
その青とともに、影になる黒、滋味を帯びたような肌の色、土の色、それぞれが優しさに溢れた質感で、想い出から画面にそのまま呼び映されたような感触です。
群生する色彩の植物。
どこまでも細かく、徹底して精緻に...。
ワーカホリック的に描き込む山村龍太郎毅望さんの作品。まずその細かさに引き寄せられます。花や葉、実がひとつの塊となって画面の虚空に強烈な存在感と立体感を放ちながら浮遊しています。
茜色の線が渋くも鮮やかです。
今回は小品のみの出展ですが、ぜひとも大きな画面でもっと強烈に圧倒され手みたいです。
この4つのオリジナリティが心地よく響きあっています。
どれかひとつが面白いと思ったら、それとは違う個性と繋がって、おそらくそこから観るひとそれぞれのイメージが広がっていくような気がします。





