八木貴史「ゆめうつつ」
@YUKA CONTEMPORARY
東京都文京区関口1-30-9
03-5272-2476
7/3(土)〜7/24(土)日火休
11:00〜19:00
Takafumi Yagi "Yume Utsutsu"
@YUKA CONTEMPORARY
1-30-9,Sekiguchi,Bunkyo-ku,Tokyo
03-5272-2476
7/3(Sat)-7/24(Sat) closed on Sunday and Tuesday
11:00〜19:00
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YUKA CONTEMPORARYでの八木貴史さんの個展です。
立て続けに展示が開催され、その度に観る人々の目を楽しませてくれる八木さん、今回も色鉛筆のオブジェを空間に配し、楽しいインスタレーションを創り出しています。
置物然としたシンプルなかたちが、何ともいえないかわいらしい風合いを醸し出しています。
色鉛筆の工業製品としての整然とした構造によって導き出される美しいパターン。表面に現れる色面のかたちの伸びて縮んで、といったユーモラスな感じも、あた木と芯とのコントラストも楽しいんです。
ひとつの棚に大小のオブジェが2点。
すっと縦に伸びる構造が、凛とした佇まいとなって迫り、新鮮なインパクトを届けてくれます。
トロフィーを彷彿させるかたちの作品、真っすぐに長い色鉛筆が地面に対して垂直に凝縮され、縦の動線がシャープに美しく導き出されているのがまた清々しく、痛快に感じられます。
今回もっとも大きな作品は、カップを思い起こさせるかたちで、台の上におかれて展示されています。
塊となった色鉛筆は、その表面が滑らかな曲面に削り出されることで実に豊かな表情となって現れます。側面の長く伸びる芯の色面も、上から眺めた時のさまざまな色彩のドットが凝縮しているような感じも、それぞれに見応えがあって、またそれが色鉛筆と分かるのも色鉛筆に対する楽しいイメージをそのまま届けてくれて、独特のやさしい深みを奏でているように感じられます。
八木さんの高い精度で創り上げられる色鉛筆の作品を拝見する度に、それ自体の面白さだけでなく、アイデアのユニークさにも感じ入ります。
「色鉛筆をこうすれば面白いビジュアルが得られる」というイメージの幅広さに、そしてそれを実現させてしまうバイタリティにも感服させられます。
ファイルと拝見するとこの手法に特化されているというわけではなく、多彩なメディアへのアプローチもこれまでになされていて、このイマジネーションがこれからどんなクリエイションを生み出していくかに対しても好奇心が強く刺激されます。今後の展開もホントに楽しみです。