鈴木基真 "World is yours"
@Takuro Someya Contemporary Art/Tokyo
東京都中央区築地1-5-11 築地KBビル1F
03-6278-0136
2/27(土)〜3/27(土)日月祝休
12:00〜19:00
Motomasa Suzuki "World is yours"
@Takuro Someya Contemporary Art/Tokyo
1-5-11-1F,Tsukeji,Chuo-ku,Tokyo
03-6278-0136
2/27(Sat)-3/27(Sat) closed on Sunday,Monday and national holiday
12:00-19:00
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遊び心満載のジオラマ風木彫インスタレーション、これが面白い!
Takuro Someya Contemporary Art/Tokyoでの鈴木基真さんの個展です。
大小さまざまの木彫作品が並び、それぞれのスペースを楽しく盛り立てます。
入り口すぐの一角に展示された、ややドラム缶を思わせ、というとそこまでファットではないんですけど、そんなサイズの円柱の上に設置された作品。
森の木々の輪郭は、彫り痕もとい削り痕が生々しい粗い仕上がりに彩色が施されたもので、木彫の素材感が持つ迫力を遺憾なく発揮しています。その一方、その内部というか、樹木の幹の部分が彫り込まれてしっかり再現されていて、その律儀さに感嘆しきり。覗き込んで向こう側が見えるのがまた楽しかったり。
重なる木箱の上には、どこか廃れた雰囲気が。
でもまるまるとデフォルメされたフォルムによってなんとも楽しげな空気感が醸し出されているように感じられます。
廃車を浸食する枯れ木。
この異様な迫力に想いっきり惹かれます!
カウンター前、このギャラリーでもっとも拓けたスペースには床より通路分だけ小さい面積の台が組みあげられ、その上にジオラマが創り上げられているのですが、これがもうとにかく楽しすぎる!
でかくて太い樹木がどーんと生えていたり、アメリカの田舎の住居を思わせる家々、あとは柵やら車やら、それなりのサイズのものがそこかしこに置かれて存在感を際立たせていて、その隙間にちょこちょこ置かれているアイテムが!
ああ!
いやもう何でまたこれほどまで律儀なの!Σ( ̄口 ̄;)
そのすぐそばの台上のスペースには、角材をくり抜かれたなかに乗用車のフロントが彫り上げられた作品。
そしてもっとも奥で目にする作品に度肝を抜かされます。
はい、どーん!
よくもまあ彫ったなぁ、と!
窓のひとつひとつ、最上階の看板、果ては扉の取っ手に至るまで、ディテールが徹底して再現されています。
何よりもこのスケール感が痛快すぎるのです!
粗めの仕上がり、雰囲気を伝える鮮やかな彩色。木の素材感をしっかりと感じさせてくれるのがなんとも嬉しく、そして再現性の高さと全体的なファットなデフォルメ感の絶妙な塩梅がほくほくとした気分をもたらしてくれるように思えます。
さまざまな空間で見付けていく情景がとにかく嬉しい、楽しい刺激をもたらしてくれるんです。