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ex-chamber museum
http://ex-chamber.seesaa.net
〒101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 205a
Gallery Jinとシェア)(google map
tel: 070-5567-1513
mail: exchamber@yahoo.co.jp
インフォメーション

ex-chamber museum
3331 Arts Chiyoda 205a, 6-11-14, Soto-Kanda, Chiyoda-ku, Tokyo, Japan
(sharing the space with Gallery Jin)(google map
mail: exchamber@yahoo.co.jp
information

artists
伊藤航 Wataru Ito
小野川直樹 Naoki Onogawa
佐藤明日香 Asuka Satow
須賀悠介 Yusuke Suga
勢藤明紗子 Asako Setoh
田島大介 Daisuke Tajima
鶴友那 Yuna Tsuru
平山紗代  Sayo Hirayama
山口英紀 Hidenori Yamaguchi

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2009年08月24日

review:Tyler Starr solo exhibition Wallowind Series《8/6、8/19》

Tyler Starr solo exhibition Wallowind Series
Gallery ef
東京都台東区雷門2-19-18
8/7(金)〜8/30(日)火休
12:00〜21:00(最終日:〜19:00)
Tyler Starr090807.jpg

Tyler Starr solo exhibition Wallowind Series
Gallery ef
2-19-18,Kaminarimon,Taito-ku,Tokyo
8/7(Fri)-8/30(Sun) closed on Tuesday
12:00-21:00(last day:-19:00)
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「外からの視点」の心地良さと、新鮮さと。


Gallery efでの、Tyler Starr さんの個展です。

タイラーさんは現在東京藝術大学に籍を置き、版画を学ばれているそうで、今回の個展では版画作品は発表されてはいないものの、その経緯で巡り会ったと思われる雁皮紙を多用し、その質感と淡い色彩感、さらに来日前から多く取り組まれていたカートゥーン的な表現のスキルを活かし、過去の日本でのさまざまな事件や社会現象を
外国人らしい「ある距離」が置かれた視点で再現、ユーモアとシリアスか独特の塩梅で混ざり込む空間が作り上げられています。


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寄港した艦船の甲板で繰り広げられたマスゲームがほのぼのとした雰囲気を滲ませる作品。
細部にわたる丁寧な表現に加えて紙の繊維もしっかりと見える一方、描かれている情景のスケールの壮大な感じのギャップに軽やかな戸惑いを覚えます。


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平面作品に合わせて出品されている立体の作品が、空間にアクセントをもたらします。


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カーブを切る車両。その残像をそのまま造形に落とし込み、ユーモラスな雰囲気が溢れているように感じられます。
もりもりと歪む表面と、全体のおおらかな弧。丸みを帯びる部分、エッジのシャープさ、さまざまなギャップが不思議な時間のイメージを思い起こさせてくれるのも楽しいです。
そしてその一方で、これがいわゆる一般車ではない、おそらく所属は警察とか自衛隊とか、そういうモチーフが採用されていることが、さらに奇妙な雰囲気をも導き出しているように思えます。


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その奥に聳えるビル、そこに突っ込む飛行機。
ぐっしゃりと潰れ、歪むファサード、内側から窓を通じて神々しく滲む青い光。
そして、落ちる蝶の羽。
今回の個展では日本の60年代のさまざまな事件や世情などを取り上げた作品が多いのですが、この作品を拝見し、加えてタイラーさんがアメリカ人であることを考えると、さまざまな想いも脳裏を過ります。

ただ、これはもちろん想像なのですが、この作品でさえもユーモラスな雰囲気は保たれているように感じられ、それが今回取り上げられている多くの日本での出来事について、タイラーさんの作り手としての客観的な距離感を提示しているようにも思えてきます。


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もっとも大きな作品、海上に浮かぶ艦船。
手描きでていねいにちょこちょこと描かれた甲板に並ぶ人の列の小ささがなんともかわいらしく、そしてそこかしこに重ねられる紙によって表現される光など、さまざまなテクスチャーが混ざり合って、素材の臨場感と景色のスケール感のギャップにより、不思議な距離感が伝わってきます。
全体的にほっこりとした雰囲気が独特の味わいを醸し出しているように感じられます。


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階段を上がって2階にも同様の作品が。
モチーフの現代的な感触と、それらを画面に配置したときに生まれる「間」の面白さ、さまざまな興味が湧いてきます。


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紙を重ねて貼り、画面に配置するアプローチがひときわ引き立たせられ、そのユニークさが際立って面白く感じられる作品。
実に細かい部分、斜面に備えられる階段や道路沿いの赤いコーンなどもていねいに「切って貼って」の作業が行われていて、その緻密さがコミカルな風合いを奏でつつ、巨大な橋梁もやはり同様に和紙が用いられていて、それが俯瞰だとひとつの壮大な景色として認識されるのですが、一度近づいてみるとそれはあからさまに「紙」であり、繊維もしっかりと確認されて、そのコントラストがドラスティックと言えるほどに伝わってくるのが痛快な気がします。


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アメリカ人であるタイラーさんがこの時代の日本に興味を持たれたことがまず興味深く感じられます。
お話ししたら赤瀬川原平の話題になったりと、なんとなく美術方面からこの時代への好奇心が湧いてきたのかな、と考えたりもしているのですが、いずれにしても、国外で育まれた感性の解釈で、さらに和紙という日本の素材を用いて提示されるさまざまな場面が、おそらく日本人では表現できない独特のバランス感...アンバランスであり、一方でその状態の違う視点での安定が存在していたりと、ある部分でもしかしたら作家以上に捉えていながら、しかし詰めることのできない解釈の差異があるような気がして、いろんな思いにあふれてきます。

いずれにしても、もっといろいろと拝見してみたいです。
もっとご自身にとって近い事象が再現されるとどんな雰囲気が導き出されるのだろうとか、さまざまな展開でタイラーさんのクリエイションに触れてみたいです。


Tyler Starr01.JPG
posted by makuuchi at 17:03| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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