――――― ex-chamber memo ―――――
こちら↓で展覧会のレコメンドを書いてます!基本的に毎週月曜日朝更新!
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***美術犬(I.N.U.)第二回シンポジウム開催のお知らせ***
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「美術犬(I.N.U.)」第二回企画シンポジウム「絵画」
日時:4/4(土)15:00〜18:00
会場:トーキョーワンダーサイト本郷
主催:美術犬(I.N.U.)
※入場料無料、予約不要
パネリスト:内海聖史(画家)、千葉正也(画家)、藪前知子(東京都現代美術館学芸員)、佐藤純也(美術家、美術犬)
司会:土屋誠一(美術批評家)
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2008年12月31日

2008年を振り返る

2008年を振り返ってみて、1年の長さ、というより、特に年の後半、終盤あたりから1週間がすごく早く感じられ、気付けば年の瀬、そんな感じで。

いや、今年は楽しすぎました。
このブロを始めて約2年半、たった今、今年書いてきたものをざっと振り返ってみてあらためてその分量に我ながら驚かされると同時に、これだけたくさんの方々と関わってきたことがとても感慨深いのですが、その冒頭にも書いた今年の後半、終盤にかけて、僕自身が「できること」が格段に広がったなぁ、と、またまたあらためて思う次第です。
@GALLERY TAGBOAT内に展覧会レコメンドの連載「ex-chamber museum」を、そして携帯のアートコンテンツ「CA[m]」へも速報性重視のレビューとあわせて随時お薦めアート巡りコースを紹介していく連載「ex-chamber mobile "up-and coming”」を書いていたり、また今月25日に発売されたアートコレクター2月号にも細密画の特集記事を寄稿させていただいたりと、あれだけ国語嫌い、とりわけ作文嫌いだった僕が一体どうしちゃったのだろうという具合に文章に関わる機会が増え、不思議なものだなぁと思ったり、そして何より自分的にエポックだったのが、自称「ブロガー枠(笑)」でウルトラに参加させていただいたことでして。
アート巡りと称して今年ホントにいろんなところに足を運んで、たくさんの人と出会い、作品や空間に接することができたことで、楽しかったなぁ、と。

で、とりあえずお約束な感じで2008年印象に残った展示を挙げてみよう、と。

まず、今年はダイナミックなスケール感と緻密なテクスチャーとが共存するインスタレーションに多く出会えた年でもあったと思います。

review:BLACK,WHITE & GRAY《2/8、2/15、2/16》
MA2 GALLERY
東京都渋谷区恵比寿3-3-8
2/8(金)〜3/8(土)日月祝休
12:00〜19:00
BLACK,WHITE&GRAY0802008.jpg

review:名和晃平展 TORSO《2/9》
ノマル・プロジェクトスペース キューブ&ロフト
大阪府大阪市城東区永田3-5-22
2/9(土)〜3/8(土)日祝休
11:00〜19:00(土:13:00〜)
名和晃平080209.jpg

review:SHINCHIKA−シンチカ《3/15、3/22》
SHINCHIKA−シンチカ
OTA FINE ARTS
東京都中央区勝どき2-8-19-4B
3/15(土)〜4/19(土)日月祝休
11:00〜19:00
シンチカ080315.jpg

review:西嶋雄志彫刻展 -存在の気配-《7/3、7/12》
Gallery ef
東京都台東区雷門2-19-18
7/4(金)〜7/21(月)火休
12:00〜21:00
西嶋雄志080704.jpg

review:塩保朋子「Cutting Insights」《8/29、9/6》
SCAI THE BATHHOUSE
東京都台東区谷中6-1-23 柏湯跡
8/29(金)〜9/27(土)日月祝休
12:00〜19:00
塩保朋子080829.jpg

展示空間が持つ個性とアーティストのクリエイティビティとが響き合い、素晴らしい空間を構築していました。山本基さんの緻密な塩の世界、名和さんの弩迫力、シンチカのフレッシュで無垢な遊び心、西嶋雄志さんの神々しさ、塩保朋子さんの繊細な影、部分で魅せ、全体で迫るコントラストが堪らなかったです。

ペインティングでは、圧倒的にこの3つ。

review:五木田智央《4/5、4/19、4/26》
Taka Ishii Gallery
東京都江東区清澄1-3-2-5F
4/1(火)〜4/26(土)日月祝休
12:00〜19:00
五木田智央080401.jpg

review:大城カズ Untitled Recordings《6/27、7/3》
CLEAR GALLERY
東京都渋谷区渋谷4-2-5 Place Aoyama
6/27(金)〜8/2(土)日月祝休
11:00〜19:00
大城カズ080627.jpg

review:小村希史 絵画・素描《11/25、11/29》
MUSEUM at TAMADA PROJECTS
東京都中央区月島1-14-7 旭倉庫2F
11/25(火)〜12/20(土)日月休
12:00〜19:00
小村希史081125.jpg

もちろん他にも素晴らしいペインティングの展覧会はたくさんあり、挙げるとホントにきりがないのですが、とにかくこの3名の個展は強烈でした。
モノクロームだけでさまざまなうねりとアバンギャルドな響きを生み出す五木田智央さん、小村希史さんはオイルペオンティングを観る喜びを実感できるほどの凄まじい筆致が印象的で。そして大城カズさんの尋常でない精度の再現性を誇る作品群は、オンキャンバスであることへの驚きが何度拝見しても沸き起こってきたのです。

平面作品としてはちょっとアクロバティックですが、こちらも忘れ難い展示でした。

review:姉川たく vol.2 you重力ベイビー「ボくぷまれたよ」《11/2》
GALLERY ef
東京都台東区雷門2-19-18
10/31(金)〜11/30(日)火休
12:00〜21:00
姉川たく081031.jpg

およそ2ヶ月続けて、ふたつの展覧会を開催された姉川たくさん、その後半の展覧会。前半の展示と、そのさらに前にNANZUKAUNDERGROUNDで開催された個展のほぼ集大成的な構成で、しかもちいさな画面にさまざまな刺繍が施され、それらに囲まれ何とも言えない高揚感に満たされました。この展覧会に結局一度しか足を運べなかったことが悔やまれます。

2008年はこの二人の僕が尊敬して止まないアーティストにとってエポックな年になったのでは、と思います。

review:TEAM13 雨宮庸介 ムチウチニューロン《6/29、7/6、7/20》
トーキョーワンダーサイト渋谷
東京都渋谷区神南1-19-8
6/28(土)〜8/31(日)月休(月曜日が祝日の場合開廊、翌日休)
11:00〜19:00
雨宮・竹村080628.jpg

review:四位置 内海聖史《8/24》
藝術倉庫
栃木県那須群那須町高久丙3227-1
8/2(土)〜8/24(日)
11:00〜18:00
内海聖史080802.jpg

この二人の名前をホントに多く目にし、たくさんの展示、作品を拝見したと思うのです。
で、2008年は内海さんがこれまで発表された大作がほぼすべて登場しているような気がします。上記の展覧会で4つの大作が展示されたのをはじめ、東京都現代美術館と静岡県立美術館でも過去の作品が登場、敢えて「三千世界」をサイズ可変の作品として捉えるとしたら、最新の「十方視野」まで含めて9点の作品を観ることができたのは貴重だったと。
一方、雨宮さんは2ヶ月に及ぶインスタレーションを敢行、それが雨宮さんのキャリアでものすごく大きなものになるだろうと思うのです。おそらくこれから行うすべてのパフォーマンスやインスタレーションが、すべて今年の夏の時間に帰結していくかのようなイメージがあり、実際に赤坂でのインスタレーションを拝見したときも、そして現時点では未見ながら府中市美術館での展示もおそらく、今年のTWSを基点に鑑賞し、していくような気がします。
抽象表現にあれほどまでの確信をもたらし、具体的なイメージを惹起させる内海さんと、想像するに手探りで自らの想像の世界を突き進み、具体的な情報から抽象的な世界を紡いでいく雨宮さん、それぞれの今後の展開がいっそう楽しみです。

個人的には、山口英紀さんとこの距離で関われたことも大きかった、と。

review:山口英紀展《1/17》
新生堂
東京都港区南青山5-4-30
1/16(水)〜1/26(土)日休
11:00〜18:00(最終日:〜17:00)
山口英紀080116.jpg

初めてお会いして2年、今年の初めの山口さんの個展で拝見した作品群の、水墨のイメージを覆す細密の精度への驚きと、それに続いて制作された作品群のさらに高まる緻密さ。その驚きを然るべきかたちで紹介できたことも嬉しかったです。

他、今年印象的な動きとしては、なんといっても「THE ECHO」の開催に心躍らされ、そこから沸き起こるうごめきへ期待が今でも高まっています。あれだけのアーティストが一堂に介して行われたグループショー、ぜひとも継続してほしい企画です。いろんな動きがここを軸に広がり、生まれていくと面白い、と思っています。
また、それこそ雨後の筍のごとく開催されたアートフェアでは、横浜での住宅展示場でのフェアがダントツで面白かったです。2日だけの開催というのがなんとも残念で、こちらもぜひ、できればもう少し余裕のあるかたちで続けて開催してほしいと願います。

で、特に順位をつけないかたちで紹介させていただいたのですが、いちばん印象に残っているのをひとつ、迷わずこの展覧会を挙げます。

review:大畑伸太郎 個展「さよなら三角」《10/2、10/4》
YUKARI ART CONTEMPORARY
東京都目黒区鷹番2-5-2 市川ヴィラ1階
10/2(木)〜10/25(土)日月火休
11:00〜19:00(土:〜20:00、最終日:〜17:00)
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展覧会が始まって、初日に伺い、ギャラリーに入る前にあと1ヶ月でこの展示が終わってしまうことに淋しさを覚えてしまったほど。それくらいの期待と高揚をもって望んだ展示の素晴らしさは、言葉では伝えようのないくらいにステキなイメージをもたらしてくれました。

展覧会には都合3回足を運びました。
会期中のレビューではご紹介できなかった、奥のスペースでのインスタレーションを、今年の最後に。
これが紹介できることがホントに嬉しいです。


大畑伸太郎 202



この空間に入る刹那、誰もが息を呑んだと思います。
それくらいの臨場感。あの絵の中のやさしく繊細な世界が3次元に変換されていて、一瞬で心がつかまれます。

暗い空間に、わずかな光が灯ります。
紫陽花がひっそりと咲く公園かどこか...ブランコに座って携帯の画面を見つめる女の子。何気ない光景がここまで美しく感じられることに、感嘆させられます。その高貴な感じからは、アンタッチャブルな雰囲気さえも伝わってきます。
独特の色使いが奏でる淡く儚げな時間のイメージの感触。女の子の手足、表情のていねいな作り込み。手前のスペースの明るい空間とのコントラストは、作品の精度のシャープさをも際立たせていて、観れば観るほどに溜息が漏れ、油断すると涙腺も緩みそうになるくらいに感動的なインスタレーションでした。


大畑伸太郎 201



今年はたくさんのアートに触れただけでなく、久々にCDも結構買って聴いたし、あと本もたくさん読みました。
音楽はさかいゆうのファンクネスに、コトリンゴのふわりとした声とメロディに心を躍らせ、本は伊坂幸太郎、西加奈子、瀬尾まいこ、円城塔、桜庭一樹、近藤史恵などなどを読みあさりました。
そして、あらたに城福監督を迎えたFC東京の躍進にも楽しませてもらいました。


いろいろと楽しかったです、2008年。
たくさんの方々とお会いし、お話しし、何かをやった年でもあります。
すべての方々に感謝いたしいます、皆様のおかげです!

ありがとう、2008年。




おせちも作って準備万端、さあこい、2009年。
posted by makuuchi at 20:12| Comment(3) | TrackBack(1) | note | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おめでとうございます。昨年もmakuuchiさん(私の中ではやはりDADA.さんですが…。)には大変お世話になりました。
本年もまた色々ご指導下さい。宜しくお願いします。

>おせち

出来映えは如何でしたでしょう。 
Posted by はろるど at 2009年01月01日 20:39
>はろるどさん
あけましておめでとうございます、こちらこそ昨年はいろいろとありがとうございました。
今年もおそらく各所でお目にかかると思いますが、諸々よろしくお願いいたしますm(__)m
まずはお身体のほう、ご自愛くださいまし。

>おせち
自分で食べる分ですので、

「食べられる=おいしい」

そんなところでございます(笑)
Posted by makuuchi at 2009年01月01日 21:46
幕内さん
こんばんは

昨年は京都、横浜と意外なところで遭遇しましたね。
あらためて幕内さんの活動半径の広さを思いました。
# ちなみに二ヶ所とも私は自転車でした...(^^;

今年も何か企まれるときは、是非、お声かけください。
ではでは。
Posted by lysander at 2009年01月02日 02:27
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