@studioJ
大阪府大阪市西区新町3-14-8
12/6(土)〜12/27(土)日月休
13:00〜19:00
Ryoko Takahashi solo exhibition -REAL WORLD-
@studioJ
3-14-8,Shinmachi,Nishi-ku,.Osaka-shi,Osaka-fu
12/6(Sat)-12/27(Sat) closed on Sunday and Monday
13:00-19:00
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妖しく魅了するイントロダクション。。。
studioJでの高橋涼子さんの個展です。
冒頭の白いクッションピローに施された黒い「I love you」の3ワード。
これがご自身の頭髪を縫って紡がれた刺繍なのだそう。
頭髪を素材とした作品を制作される高橋さん。
その究極的にフェミニンな感触を放つ素材が用いられた作品は、観る前はもっと妖しく濃密な感じを予想していたのですが、無論そういった感触はありつつも、予想外にユーモラスな面もおおいに伝わってきて、大変興味深く感じられた次第。
さまざまなインスタレーション的な作品が最初のコーナーに展示され、それらの風合いを目にして、続いてこのような髪の毛の作品を制作する基となったドローイング作品へ。
こちらは髪の毛は素材としては用いられてはいないのですが、モチーフとして織り込まれています。
白く塗られたゴージャスな額に、黒のドローイングが映えます。
ふわっと滲む部分、そしてすらすらと流れを思わせる部分。さらに緻密に紡がれゆく線が、平面だからこその深みをもたらしているように感じられます。さまざまなイメージが、それこそイメージによって脳内に紡ぎ上げられていて、生々しさが押さえられているからこそ想像が膨らんでいくんです。
キャンドルスタンドに灯る、髪の球体。
相当なインパクトです。髪の毛のつややかさが妖しさを放つ一方で、なんとも滑稽なかたちにも感じられ、面白さと深遠さとがフリギなバランスで迫ってきます。
天井から吊るされるシャンデリアは圧巻。
球体の艶やかさ、編み上げられる髪の毛が垂れ、ゴージャスに飾り立てられています。
数珠のような玉の連なりなど、引き寄せられる作り込みも印象的です。
光と黒髪のコントラストが奏でる美しさにも心打たれると同時に、それでもはやりそこにほんのりと漂う「こんなの作っちゃった」的なユーモアも不思議と心にあたたかさをもたらしてくれます。
黒髪の球体を画面に凝縮した作品になると、僕にはもはやギャグ的に映ります。
この過剰さがかえって面白さを加速させているように感じられるんです。
おそらくもっとストイックに制作された作品かと思うのですが、そのことが反転してくるというか...。無論、作品の精度の説得力は相当なもので、だからこそ、安心して(というのも変で恐縮ですが...)、そこに潜む面白みが立ち上がってくるように感じられるんです。
髪を細かく刻んで粉末状にし、それを定着させた作品も、紋様の見事さ、映り込む陰影の鮮やかさなど、さまざまな美しさで魅了してきます。
髪の毛のフェミニズムがもっとも強く感じられたのが、アクセサリーの作品。
ただ作品としてだけでなく、実際に身につけるものであるということを考えると、相当に妖しい雰囲気、さらに危うささえも伝わってくるように感じられます。
空間全体に響き渡る静謐な美しさも強く印象に残ります。全体からは放たれ、深遠さが空間を満たしているような。
髪の毛の漆黒や壁面、床に映る影などが紡ぎ出す3次元的な濃淡の艶やかさも、繊細に伝わってきた次第です。
素材のアクロバティックさに収まることなく、しっかりと自身の世界観が構築されていて、そこに潜む可憐さとユーモアとのバランスがとにかく興味深く、例えばもっと閉じた空間でのインスタレーションはどういう雰囲気だろうとか、これからどんな展開が繰り広げられるかも楽しみです。





