鈴木雅明展 -Untitled 2008-
@BUNKAMURA GALLERY
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
11/19(水)〜11/26(水)
10:00〜19:30
フューチャリスティックな雰囲気を奏でながら、独創的な階調の解釈で街灯や窓から滲む夜の光を表情する鈴木雅明さん。昨年に続いて開催された今回の個展では、大胆な色使いが幾分か抑えられ、今までより随分とアダルトな風合いが深々と空間を満たしているように感じられたのが印象的です。
森淳一 minawa
@void+
東京都港区南青山3-16-14-1F
11/22(土)〜12/20(土)日月祝休
14:00〜19:00(土:12:00〜)
あのコンパクトな空間に、たった2点。しかしそれだけでも充分に、見応えのある展示です!
木彫の、彫刻の可能性について、その先入観を鮮やかに、そして静かに崩してくれ、深い驚きに満たされます。
MY Harmonious Exhibit 2008 大矢加奈子 佐原和人 永井桃子
@Shonandai MY Gallery
東京都港区六本木7-6-5 六本木栄ビル3F
11/21(金)〜11/28(金)
12:00〜19:00(最終日:〜17:00)
よく知る3名のアーティストがパッケージされたグループショー。
佐原和人さんは丸の内での展示の再構築を基に、新作も交えて構成。あのとき体感したシーンがかたちとシチュエーションを変えて、また新鮮な感触をもたらしてくれます。
永井桃子さんは、ウサギのシリーズで構成。花の作品とはひと味違って、ファンタジックな物語性がおおらかに、そして穏やかに奏でるられています。
大矢加奈子さんもお馴染みの世界観ながら、背景にすべてを吸い込むような黒を採用した小品のインパクトが印象に残ります。
松本尚「うずまき」
@SCAI X SCAI
東京都港区六本木6-8-14 Patata六本木203
11/21(金)〜12/20(土)木金土のみ
12:00〜19:00
入り口から続く壁全面にドローイングがプリントされた壁紙が貼られ、それがいつもの雰囲気に大きな変化をもたらしています。
そして、ペインティングの独特のマチエルで淡々と、かつほっこりと醸し出されるファンタジックな物語性にも魅入られます。
“白”展 The White 大西伸明 セルジオ・カラトローニ 樋口明宏 彦坂敏昭 ローラ・ランカスター
@MA2 GALLERY
東京都渋谷区恵比寿3-3-8
11/21(金)〜12/20(土)日月祝休
12:00〜19:00
こういうシンプルの色調のテーマでの構成が実に巧みで素晴らしい空間。今回はもっともさまざまな解釈が可能な色のひとつである「白を取り上げそこかしこに静かな発見が隠れていて、それをそっと見つけていくのが楽しいんです。
若野桂 Black Market
@GALLERY SPEAK FOR
東京都渋谷区猿楽町28-2 SPEAK FOR B1F
11/21(金)〜12/3(水)
11:00〜20:00(最終日:〜18:00)
シャープなかたちとヴィヴィッドな色彩、そしてそこにユーモアとハイセンスが加えられ、鮮やかなデザインが広がります。
実際の広告にも使われた作品など、観ていて楽しい展覧会です。
《12/22》
シェル美術賞展2008
@代官山ヒルサイドフォーラム
東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟
11/12(水)〜11/24(月)
10:00〜19:00
面白かったです!
フレッシュな個性の発見、その新鮮な嬉しさが昨年、今年とよりいっそう増えたような印象です。
シェル美術賞には、ある傾向を感じ、その中で立ち上がってくる個性への興味はもちろん、そういった方向性の中に鮮烈な開くsねとをもたらすクリエイションも随所に見受けられたり。
特に印象に残っているのが、瓜生剛さん、丸子万葵さん、小林麻美さん、小山暁雄さん、笠井麻衣子さん。個展を開催中のサガキケイタさんもすごかった!
城戸悠巳子 個展“ビ・ビ・ビ”
@YOKOI FINE ART
東京都港区東麻布1-4-3 木内第二ビル6F
11/22(土)〜12/6(土)日祝休
11:00〜19:00
ベルベットのようなふわふわとした質感、同時にしっとりとしたなめらかな風合い。
描かれるさまざまな情景に淡く繊細に綴られる、現実的な、またはあからさまにシュールなシチュエーションやストーリー性も、こちらのイマジネーションをゆりやかに、そして鋭く刺激してきます。
Ultramarine Tadashi Hirajkawa Exhibition
@GALLERY KINGYO SD602
東京都文京区千駄木2-49-10
11/18(火)〜11/23(日)
12:00〜19:00(最終日:〜17:00)
昨年のムサビからほど近い場所での公開アトリエで拝見し、その大胆で緻密な木彫作品の製作途中の状況を目にして、これがどうなるんだろう、と興味津々だった、平川正さんのクリエイション。
あれから1年、今回の個展でその完成形を拝見し、その力強さに圧倒させられた次第で。
ダイナミックに彫り上げられたクラゲの木彫作品。
大胆な配色のもの、木の質感を全面に押し出したものとそれぞれの風合いが興味深く、なによりゆらゆらと揺らめかせる足の感じがしっかりと、しかも複雑緻密に再現されているだけでなく、かさの部分の空洞などもしっかりと再現されていたりして、充分な見応えがとにかく嬉しいいです。
他にドローイングや面の作品もあり、このスキルと大胆さがどんな作品を製作していくかを想像すると好奇心がグンと盛り上がってきて、もっといろんなこれからの展開も楽しみです!
コイズミアヤ −瘡蓋の中−
@Gallery Jin
東京都台東区谷中2-5-22 山岡ビル1F
11/21(金)〜11/30(日)火休
12:00〜19:00(最終日:〜17:00)
ナチュラルな木の色や木目も鮮やかに白い空間に映え、それらが奏でるファンタジックな感触も、爽やかな心地良さをこの空間にを満たします。
遊び心もふんだんに織り混ぜられた作品群によるインスタレーションは、程好く理知的な感じがするのも興味深いです。
まず入り口すぐに、これまでのキューブを基調とした作品がお出迎え。
メインスペースには、爽やかな木の色が心地よい空間が創り出されています!
それぞれ、身近な家具などを基に、そこから積み重ねられ、構築されていくイメージの過程も楽しく感じられる作品たち。
丸椅子の上にそびえる塔。
ていねいな作り込みのリズムが楽しいです。
引き出しの上の建造物もまた、緻密な構造に好奇心がぐっと引き寄せられます。
ほぼ中央に置かれているテーブル。
ナチュラルな木目が目にやさしく、手作りの感触が素朴な風合いを奏で、それだけで心地よいのですが...
その中央の膨らみ/窪みに施されるお城のような情景がわくわくるするようなシーンを紡ぎ出し、いろんなイメージが湧いてきて堪らないのです。
奥の小部屋には、おもちゃのダイヤブロックで作られたかたちがずらりと。
ひとつの部品から自然に思い浮かぶ、最短距離の「かたちの解決」を導きだしたような感じで、このシンプルさが木の作品にも活かされているような感じも大変興味深いです。
木彫のナチュラルさ、素朴さと、コイズミさんのシンプルなクリエイティビティが心地よく響きあっている様子が爽快です。
それらがGallery Jinの清潔な白さが満ちるコンパクトな空間に清らかに響いているのがなんとも嬉しいインスタレーションです。
竹川宣彰展
@OTA FINE ARTS
東京都中央区勝どき2-8-19-4B
11/22(土)〜12/20(土)日月祝休
11:00〜19:00
エレベーターの扉が開いて飛び込んでくるほぼモノトーンの光景の圧倒的なボリュームにまず驚かされます。
実に緻密に、そして大胆に組み上げられたインスタレーションと、これまた緻密な構成のペインティング群が奏でる分厚い時間のイメージとユーモア、さまざまな情報が絡み合って迫ります。
《11/23》
Art Program Ome 2008 空気遠近法・青梅-U39
@青梅織物工業協同組合施設、東京都立青梅総合高等学校・講堂
11/9(日)〜11/24(月)
11:00〜17:00
クレジットされているアーティストを見て、これは観ねば、と思い立ち、行ってきた次第。
なんとなく国分寺と八王子の間くらいに思っていた青梅があんなに遠いとは(汗)
もとい、まず、青梅総合高等学校講堂、長い廊下の両壁面に展示された木島孝文さんのダイナミックな深遠さを重厚に放つ、ほぼ「壁画」と呼んでいいインスタレーションを通り、奥の部屋に展示されていた小林耕二郎さんの圧巻の作品に呆然。雪に覆われた山肌の一部を切り出して再構築したような作品のダイナミックな動線は壮大なイメージをもたらしてくれます。他の素材と質感とのギャップを提示した作品群のユニークさも印象的です。
外庭の馬場稔郎さんのインスタレーションも面白かったです。建てられた小さな井戸、ふたを開けて覗くとそこにカエルの彫刻が。なかなかユーモラスな構成が何とも楽しくて味わいがあって。
南条嘉毅さん、今回は平面作品はなく、ほぼ廃屋となった部屋に土を持ち込んでのインスタレーション。随所に細やかなテクスチャーを持ち込んでそれがアクセントとなり、南条さんのスタンスの基点を知ることができた気がして、貴重な体験をさせていただいた次第です。
《11/24》
TOKYO CONTEMPORARY ART FAIR 2008
@東京美術倶楽部「東美アートフォーラム」
東京都港区新橋6-19-15
11/22(土)〜11/24(月)
11:00〜18:00(最終日:〜17:00)
昨年に続いて開催のTCAF。
2回目ということもあり、この空間での展示に熟れた印象があり、昨年よりもじっくりとそれぞれの作品やギャラリーの面白さがしっかり表われていたように感じられたのがまず嬉しかったです。
印象的だったのが、まずGallery Shorewoodでの日根野裕美さんと山科理絵さん。それぞれいつもとほんのり違うテイストで、日根野さんのふわりとした風合いと、山科さんの渋い色彩と緻密な描き込みで描かれる落ち着いた絢爛とのコントラストが絶妙に響きあっていました。
また、GALLERY IDFではよく知るアーティストの作品に混じって佐藤香菜さんの作品が面白かったです。繊細な色合いで描かれる、ほんのりと危うさを秘めたような微睡み揺らめく景色、そこに刺繍で描き上げられる花の鮮やかさとコントラストが、ユニークな雰囲気を紡ぎ上げていました。
観られてホントによかったのが、YUKARI ART CONTEMPORARYの田代裕基さんの彫刻。再び登場の雄鶏の大作は、天を突き空を裂くように広がる尾の羽のダイナミズムと、深い色彩で染め上げられた沈み込むような質感とが、ちょっと暗めのこの空間に合い、生み出される壮大な雰囲気を体感できた次第で。
DOUBLE CHRONOS
@Zuishoji Arts Project -ZAP-
東京都港区白金台3-2-19 瑞聖寺内
11/15(土)〜11/24(月)
11:00〜19:00(最終日:〜17:00)
5組6名のアーティスト、それも相当に興味深いクレジットがどんな展覧会になっているか興味をそそったのですが、ますは大巻伸嗣さんの「ECHO」が床に広がり、そこに東恩納裕一さんの蛍光灯のオブジェが下がるというなんともゴージャスでそれぞれの色がシャープなインパクトを放つ空間をしばし体感。
続いて水木塁さんの水面と、高木正勝さんの映像とのコンボも深遠な雰囲気が創り出されていました。正面に映される高木さんの映像が水木さんの水面にも映し出されていましたが、鋭い展開と揺らめくような艶かしさの同居が印象的な映像を敢えて逆さに上映して、水面に映るものの天地を合わせるようにした状態でも観てみたいような気がしました。
大西麻貴さんと百田有希さんによる野外でのインスタレーションは、雨で中に入ったりすることが出kなかったのは残念。機会があればあらためて体感したいです。
《11/25》
小村希史 絵画・素描
@MUSEUM at TAMADA PROJECTS
東京都中央区月島1-14-7 旭倉庫2F
11/25(火)〜12/20(土)日月休
12:00〜19:00
今年の春にこちらで開催されたグループショーで、そのアグレッシブな筆緻とアバンギャルドな色彩と構図で強烈なインパクトを受けたことが今だに生々しく思い出せる、小村さんのペインティング。今回は個展で、メディアも含めて実にバリエーションに富んだ構成がなされ、あの世界が低い重心と説得力に満ちた動線で、観る者の意識を呑み込みます。
《11/26》
池田学展
@MIZUMA ART GALLERY
東京都目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル2F
11/26(水)〜1/17(土)日月祝・12/27〜1/7休
11:00〜19:00
(≧∇≦)ノ゛
山本竜基展「私心景」
@ミヅマ・アクション
東京都目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル5F
11/26(水)〜1/17(土)日月祝・12/27〜1/7休
11:00〜19:00
並ぶ大作が放つユーモア、その一方で、鉛筆で描かれた作品、特にたったひとりだけ、うずくまる自画像の重く深遠な雰囲気に、意識が沈み込んでいくような感触が心を満たします。
《11/27》
Janaina Tschape "Moon Blossom"
@nca|nichido contemporary art
東京都中央区八丁堀4-3-3 ダヴィンチ京橋B1
11/27(木)〜12/20(土)日月祝休
11:00〜19:00
おおらかに空間を彩る大作、そこからほとばしるみずみずしさ。
プリミティブな感触に溢れ、膨らみ続ける想像が放つダイナミズムも、とてつもなく痛快に感じられます。
NEXT DOOR vol.8 松上剛 中坪弓子 佐藤梢 菊地彩 中村正
@T&G ARTS
東京都港区六本木5-9-20
11/27(木)〜12/25(木)日月祝休
11:00〜19:00
NEXT DOORももう8回目、なんだか感慨深い気持ちも沸き起こります。
今回もフレッシュで、粗削りなところも見受けられるものの、これからの可能性も感じさせてくれるクリエイションが揃えられています。
中坪弓子さんのバリエーションに富んだペインティング/ドローイング群が特に印象に残ります。大胆な色使いの痛快さとダイナミックでシュールな世界観。
ギャラリーなつかで小さな展覧会を行っていた中村正さんも、こういう空間に感性を響かせ、無数の人形を使ったヴィヴィッドなインスタレーションを繰り広げているのも大変興味深いです。