@GALLERY ef
東京都台東区雷門2-19-18
10/31(金)〜11/30(日)火休
12:00〜21:00
Taku Anekawa meets Gallery ef vol.2
@GALLERY ef
2-19-18,Kaminarimon,Taito-ku,Tokyo
10/31(Fri)-11/30(Sun) closed on Tuesday
12:00-21:00
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思わず「こういうのを観たかった」と唸ってしまう、たまらない世界。
先月のvol.1に続いてGALLERY efで開催されている姉川たくさんの個展です。
前回も、この空間が持つ独特な雰囲気と自身の創造性が組み合い、ある種の宗教的な深遠ささえ感じられるほどの重厚さと、合わせて姉川さんならではのキッチュなポップセンスが発揮された濃密なインスタレーションが強く印象に残っていますが、そのときの印象も覚めやらぬまま、さらに緻密でダイナミックな空間が紡ぎ出されています。
いつになく明るい照明の蔵の中。
まずは、その中央に吊り下がるオブジェの連なり。
気の流れを受けてか、緩やかな回転を続けます。
1階には、前回の展覧会に登場したキャラクターがいくつか隠れていたり。
それぞれの場所が妙に収まりが良いのも楽しげです。
こんなところにも。
ちょっとしたユーモアが、この展示の心地よいアクセントとなっています。
今回のハイライトは、まず1階の壁面にずらりと並べて展示された小さな平面作品群。
これが、すごくいい!
さまざまな色の糸が縫い付けられ、刺繍が施されたちいさな作品が、この空間に整然と並べられている様子、情景は圧巻のひとこと。
無数のパターンで繰り広げられる世界の、やはりそのバリエーションの多さがとにかく嬉しいんです。
無論、ただ刺繍が施されているのではなく。
長い糸の束をだらりと画面下方に垂らし、立体的な表現を大胆に取り込んだ作品群。
小さな画面から溢れるように伸びる糸。わさわさと乱れ、だらりと垂れ下がる気怠げな風合い、それが醸し出すアバンギャルドさ。
きらめくような鮮やかな色彩の糸のシャープさとのギャップも静かに痛快な印象をもたらしてくれます。
無論、同じ情景はいっさいなく、それぞれ異なるモチーフ。
あるものは遠い風景のシルエットを思わせれば、あるいは人の頭部、骸骨などの象徴的なものを提示してきたり。
1点1点をじっくりと眺めていると時間も忘れます。今年のNANZUKA UNDERGROUNDでの姉川さんの個展で最も刺激的だった要素が充満していて、その空間に浸れることが何とも嬉しく感じられます。
2階へ。
階段から見えてくるその状況。分厚い妖しさが、ずん、と心に迫ります。
前回の遊び心に満ちた感触は一掃され、どこまでも深い、ダークなインスタレーションが紡ぎ出されています。
棚にも前回とは異なる作品が。
黒い糸が空間と響きあいます。
もう一方の棚の作品も、姉川さんならではのユニークさが充満しています。
木製のフレームに吊られたような状態の作品。こちらでも、危うさを秘めたさまざまなイメージがよぎります。
天井から滝のように吊るされる黒と赤の糸、それ越しに見えてくる、中央部の1体の立像。
凄まじい存在感を放ちます。
鮮やかな糸を巻き付けて形成されたような頭部。
そのかたちの有機的な風合いも、この雰囲気の謎めきを加速させます。
さらに、ボディを覆う白い糸の清らかさ、黒い空間に浮かび上がる姿の神々しさ。黒と対峙し、悠然とした佇まいを思わせつつ、同時に繊細さ、消え入りそうな危うげな風合いも漂わせているように感じられます。
前回のインスタレーションを彩ったものたちは、その隅に構え、ひとつの塊となってその存在を静かに滲ませています。
一角に寄せられたことで重厚な密度が醸し出されているのも印象に残ります。
閉じた空間の圧倒的な密度と、姉川さんの作風とが今回も重厚な雰囲気を導き出しているように感じられます。
流れる時間も、早いとか遅いとかの表現では言い表せない、違う時間が漂っているような印象を受けます、
一部の平面の作品で彩色が見受けられるものの、もたらされる色彩は糸の色のみ、それだけでここまで深く、複雑な世界が組み上げられ、紡がれていることにも驚きを感じます。
ここは毎度そうなのですが、今回も溢れる発見や刺激にじっくりと身を委ね、浸っていたい、そういう気分をもたらしてくれる展覧会です。





