@YUKARI ART CONTEMPORARY
東京都目黒区鷹番2-5-2 市川ヴィラ1階
10/2(木)〜10/25(土)日月火休
11:00〜19:00(土:〜20:00、最終日:〜17:00)
Shintaro Ohata "SAYONARA SANKAKU"
@YUKARI ART CONTEMPORARY
2-5-2-1F,Takaban,Meguro-ku,Tokyo
10/2(Thu)-10/25(Sat) closed on Sunday and Monday and Tuesday
11:00-19:00(Sat:-20:00,last day:-17:00)
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楽しむために、何もいらない...。
昨年のYUKARI ART CONTEMPORARYのこけら落としとして開催された時以来の、大畑伸太郎さんの個展です。
これほど言葉を尽くして感動を伝えたい展覧会もそうそう出会えないと思うと同時に、はたしてそんなつたない言葉は必要なのかな、とも思ってしまいます。
でも、書くのです。
ちいさなドアから入ってすぐ右手、ペダルに立って自転車を余力で進ませる女の子。
後ろを振り向き顔のかわいらしさ、靡く髪の初々しさ。
ずっと奥、通りが吸い込まれるように遠くへと続いていて、その先に空の明かり。きっと暮れ行く空。
無数の筆の運びによってたくさんの色が重ねられ、それによって紡ぎ出される街の表情。それだけでぐっときます。
この場面の主役の女の子へのイメージはもちろん、通りを横切るセダン、赤く灯る信号、淡々と陽の光を受けて静かに横たわる横断報道、そこに描かれているものすべてがいとおしく迫ってくるような気がします。
大畑さんの手によって生み出される風景の臨場感は、写真と見紛うほどの超絶な写実よりもそこの空気の味わいや風の匂いが滲んでいるように感じられるんです。
シンプルな「知」としての記憶はもちろん、それだけではなくて「感」のほう、その場所から思い起こされるパーソナルな想い出のようなものを優しく引き上げてくれます。たとえ、その風景を実際に知らなかったとしても、「きっとそう」と、感覚的な確信が沸き起こって、それが嬉しい気分を盛り上げてくれます。
YUKARI ARTのふたつの展示スペースの内、こちらでのいちばんの見どころは、こちらの作品。
大畑さんほど、平面の世界観を3次元に引き出して成功しているアーティストはいないと思っているのですが、その立体の精度に拍車がかかり、
こ
こ
こんな複雑な造形まで再現しちゃうのかぁぁぁぁ!!!!Σ( ̄口 ̄;)
と、驚きを隠し得ないほど。
こちらも自転車。
しかも立体、背景の淡く仄かに渋さを漂わせる桜並木が自転車越しに過ぎ行く光景になっていく、その瞬間を捉えたような爽やかな刹那を背景に、立ち漕ぎで疾走する女の子。
動いてくれないのがもどかしいような、それほどの精度。立体に現されることでさらに臨場感が盛り上げられています。
そして、たまに出てくるこの謎の羊のようなキャラクター。
タバコかΣ( ̄口 ̄;)
タバコをふかしている場合か!Σ( ̄口 ̄;)
ていうかそれより
落ちるぞお前!Σ( ̄口 ̄;)
と、こんなユーモアもまた堪らなかったり。
夜の渋谷です。
「知ってる!」が嬉しさをぐんと加速させてくれます。
絶妙な光の表現に、それが生み出す闇夜と照明のグラデーションこころがどんどんと入り込んでいっていきます。
なんとなく雨降りの後の渋谷を思い起こしたのですが、その匂いや、響く雑踏、車のクラクションの音なんかも脳裏にぐんぐんと蘇っていきます。
上の自転車を漕ぐ女の子の作品の両脇に展示された作品も、ちいさいながら、ちょっとした新しい展開が小粒なアクセントをもたらしています。
菱形の画面に描かれる、正面を向いた女の子の肖像。同じ構図の違う時間、そういう風合いの作品が、反対側に展示されていて、そのコントラストも空間に奥行きを与えているような感じで楽しいんです。
この展示スペースだけでも充分に大きな感動が得られた次第。
大畑さんの作品ごとに込められた風景への想いや精度に対してのこだわりも力強く伝わってきて、でもそこに押し付けがましさが一切なくて、ただただ一途にエンターテイメントに徹しているように思えるんです。
そして大畑さんの作品を目にする度にそのことをしっかりと感じられるような気がして、それがいちばん新しく目にした作品でもっとも強く感じられるのもまた嬉しく、感動も沸き起こります。
さて、もうひとつ、奥の展示スペースですが...
こちらについては、実際にご覧いただきたく。いやもう、終わってしまう前にひとりでも多くの方に、ぜひ観てほしい・・・!
ひとことだけ感想、もし初日にひとりで目にしたら、おそらく感動で泣いてた、と思います。






大畑伸さんの「さよなら三角」を最終日の終了間際に見てこれました。
自転車の女の子、良かったですね。
...風を感じました。
奥の暗い部屋は住宅地の中にある小さな夜の公園でしょうか。
寂しげだけど、それだけじゃ無い何かを感じました。
次回の展示がとても楽しみです。