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ex-chamber museum
http://ex-chamber.seesaa.net
〒101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 205a
MORITAKAとシェア)(google map
tel: 070-5567-1513
mail: exchamber@yahoo.co.jp
インフォメーション

ex-chamber museum
3331 Arts Chiyoda 205a, 6-11-14, Soto-Kanda, Chiyoda-ku, Tokyo, Japan
(sharing the space with MORITAKA)(google map
mail: exchamber@yahoo.co.jp
information

artists
伊藤航 Wataru Ito
小野川直樹 Naoki Onogawa
佐藤明日香 Asuka Satow
勢藤明紗子 Asako Setoh
田島大介 Daisuke Tajima
鶴友那 Yuna Tsuru
照井譲 Yuzuru Terui
平山紗代  Sayo Hirayama
山口英紀 Hidenori Yamaguchi

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2010年03月28日

review:田中麻記子 個展 「Le pollen」《3/12、3/27》

review:田中麻記子 個展 「Le pollen」《3/12、3/27》mirror

田中麻記子 個展 「Le pollen」
hpgrp GALLERY 東京
東京都渋谷区神宮前5-1-15 CHビルB1F
03-3797-1507
3/5(金)〜3/28(日)月休
11:00〜20:00

Makiko Tanaka "Le pollen"
hpgrp GALLERY Tokyo
5-1-15-B1F,Jingumae,Shibuya-ku,Tokyo
03-6805-0840
3/5(Fri)-3/28(Sun) closed on Monday
11:00-20:00
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hpgrp GALLERY 東京での田中麻記子さんの個展です。
これまでに2度にわたって同ギャラリーで開催された個展では油彩の作品をメインに据えて発表されていて、それ以前の鉛筆画から大きく舵が切られ、濃密な色彩感に強烈なインパクトを受け、さらに2度目の昨年の個展ではその世界観の深度が深まり、異様なうねりを帯びて迫ってくる感じが強く印象に残っているのですが、今回はふたたび素材のチョイスを変え、紙にパステルの作品での構成。
今回と前回の個展との間にラムフロムでの小品展が挟まっていて、こちらで発表された作品は油彩画でありながら背景に白っぽい色彩が採用され、油絵の具の濃厚な質感を保ちつつも軽やかでキュートな世界が紡ぎ出されていたのですが、むしろ今回の展示を拝見するとそのラムフロムでの展示はイレギュラーで、しかしその制作を経過していることで今回の新たな試みに踏み切れたのかも、とも思えたりして、田中さんのクリエイションの変遷にも興味が湧いてきます。

僕がはじめて田中さんの作品を拝見したのが鉛筆画で、その頃からメディアが変わっても根底に貫かれるロマンティックな雰囲気は今回もしっかりとたもたれていて、しかも印象として、その気配がもっとも適度な度合いで伝わってくるようにも思えます。
なめらかでふわりとした素材の質感が、やさしい空気感を導き出しているように思えるんです。


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用いられる色彩の濃淡と、それによってもたらされる奥行き感は、油彩画での頃から連綿と展開されている印象を受けます。
そして、油絵の具の濃厚な臨場感と比較すると穏やかな風合いの画面に、何というか、ほっとするような気持ちに満たされていくような感じがするんです。
加えて、田中さんらしいユーモアもさり気なく挿入されている辺りにも惹かれます。


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正面のもっとも広い壁面に展示されているのが、複数のパネルを横に連ねて構成されるパノラマ風の大作。
これが、じっくりといろんなイメージを呼び込んできてくれて楽しいです。


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ギャラリーの方に教えていただいたのですが、右端と左端も繋がるように描かれているとのこと。
現実と夢が交錯し、混ざり合うような世界観が壮大な描写で描き上げられていて、流れを追っていくにつれて、微睡むように想像が沈み込んででいくような感じがしてきます。

そこかしこに登場する人物なども実に楽しげです。
ロマンチックな雰囲気を滲ませるシーンがあるかと思えば、唐突に可笑しみが放たれて嬉しくなったり。多用される言葉にもいちいち反応してしまって、その「どうしようもなさ」が楽しいんです。

パステルの質感も実によく効いています。
すっと広がる色合いに、自然に意識がするりと入り込んでいくように思えます。


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ロマンティックでファンタジックな世界は、だんだんと暗さを帯びてきます。
赤系統の色彩は実に田中さんらしく、印象としてその「女性的」な空気感を直接的に届けてくれるように思えますが、だんだんと黒や無彩色がその色面の多くを占めるようになってくると、夜や闇の印象が深まり、その気配は重々しさがに覆われていくように思えます。
しかしその重々しさによってあらたな場面も導き出されていきます。そこでの緊張感にもおおいに惹かれるんです。


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ほぼ全面が無彩色で覆い尽くされる作品では、逆に幻想性がぐんと高められます。
登場するモチーフも多彩さを極め、夜観る夢の、現実と幻想がひっくり返るときを描き現したかのような感触。闇があるからこそ鋭く引き出される光の表情に、神々しさすら感じます。


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パステルのなめらかな質感によって紡ぎ出される、めくるめく変わりゆく世界観に翻弄され、結果としてふわふわとした浮遊感がもたらされたような感じがします。
ひとつの線やかたちの艶かしさ、たちのぼる繊細な妖しさ。ロマンティックでメランコリックでファンタジックで,,,とさまざまな言葉を並べ立て、それでやっぱり田中さんらしいなぁ、と納得させられるのも嬉しく思える次第です。
今後の展開も楽しみです。


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posted by makuuchi at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする