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ex-chamber museum
http://ex-chamber.seesaa.net
〒101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 205a
MORITAKAとシェア)(google map
tel: 070-5567-1513
mail: exchamber@yahoo.co.jp
インフォメーション

ex-chamber museum
3331 Arts Chiyoda 205a, 6-11-14, Soto-Kanda, Chiyoda-ku, Tokyo, Japan
(sharing the space with MORITAKA)(google map
mail: exchamber@yahoo.co.jp
information

artists
伊藤航 Wataru Ito
小野川直樹 Naoki Onogawa
佐藤明日香 Asuka Satow
勢藤明紗子 Asako Setoh
田島大介 Daisuke Tajima
鶴友那 Yuna Tsuru
照井譲 Yuzuru Terui
平山紗代  Sayo Hirayama
山口英紀 Hidenori Yamaguchi

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2010年03月26日

review:中川トラヲ「しじまからことといへ」/Kodama Gallery Project 22 梶原航平「Flashback」《3/13》

review:中川トラヲ「しじまからことといへ」/Kodama Gallery Project 22 梶原航平「Flashback」《3/13》mirror

今回の京都の児玉画廊は、ふたりのペインターをフィーチャー。
「絵」の面白さが存分に伝わる空間がつくり出されています。


中川トラヲ「しじまからことといへ」
児玉画廊|京都
京都府京都市南区東九条柳下町67-2
075-693-4075
2/27(土)〜4/3(土)日月祝休
11:00〜19:00
中川トラヲ100227.jpg

Torawo Nakagawa "from Silence to Dialogue"
Kodama Gallery | Kyoto
67-2,Higashi-Kujo-Yanaginosita-cho,Minami-ku,Kyoto-shi,Kyoto-fu
075-693-4075
2/27(Sat)-4/3(Sat) closed on Sunday,Monday and national holiday
11:00-19:00
Google Translate(to English)


1階の中川トラヲさんの個展では、バラエティに富んだ色彩や情景が次から次へと繰り出され、ほぼ1点完結の世界観の連続に翻弄されます。
そしてその翻弄される感覚が痛快で気持ちいい!
今回はアクリル絵の具を採用されたとのことで、速乾性がもたらすリアクションの早さが、思い浮かぶイメージに対するレスポンスの良さへと転化されたような印象もあり、それがさらに、空間の全体に広がり、満たしている陽気でポジティブな雰囲気を生み出しているようにも思えます。

そして、画面のなかでさまざまなことが行なわれているのも興味をそそられます。
バラエティに富む物語性を備える作品が並んでいることもあってか、この空間で展開される世界観をひと掴みで捉えることが出来ないなか、おおらかなストロークはキャッチーなかたちや具象的なモチーフを描き出し、また作品によってはスクラッチが縦横に交錯、粗い仕上がりが動的なイメージをもたらしてくれたりと、繰り出される要素のひとつひとつがいろんな刺激となって軽快に迫ってくるように感じられるのも印象的です。


パーテーションによって創り出された手前のブースに配される小品群。
もっともちいさなサイズの作品では比較的シンプルな配色が、小気味よさが楽しい気分をもり立ててくれます。


中川トラヲ_35.JPG

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画面のサイズに余裕が出てくると、一気にそのなかに込められる情報のボリュームが膨らんできます。
まず視界に届けられる配色の妙、2次元での展開の広がりや複雑なテクスチャーが放つミニマムな面白味に惹かれ、そこから筆致の痕跡やかたち、色があるイメージへと収束していくにつれ、ぐんと力強い奥行きを伴う臨場感が届けられ、さらに絵の世界へと意識が入り込んでいきます。


中川トラヲ_33.JPG 中川トラヲ_32.JPG 中川トラヲ_31.JPG 中川トラヲ_30.JPG

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鮮やかな色彩が込められる作品が多いなかで、モノトーンの作品はひときわ異彩を放ちます。淡い無彩色、落ち着いた構造、それらによって紡がれるやや暗めな気配感が独特な静けさとなって、空間に絶妙のアクセントをもたらしているようにも思えます。
それでも細かく眺めていくと、ミニマムな面白さが充満しているから堪らない!


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モノトーンの画像でも、そこにスクラッチが重なり、削り取られた灰色の絵の具の奥に軽やかな色彩が現れた作品もまた違う面白さが。
漂う線の曖昧で感覚的、そして粗い感触も、だんだんとそれが風景の稜線に見えてきたり。表面に塗りたくられるグレーの絵の具の質感色調が醸し出す沈むような暗く冷たい雰囲気も逆手に取られるように、飄々とした情景が導き出されていくような感じも痛快です。より自由な印象が伝わってくるんです。


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一転して多彩なアプローチが繰り出された作品。「塗る」はもちろん「重ねる」「擦る」「削る」などの行為がひとつひとつ生々しい痕跡として画面に残り、比較的鮮やかで軽やかな色彩とは裏腹の粗いマチエルのアバンギャルドな感触、その激しいギャップに惹かれます。


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多くの色が用いられ、風景を思い起こさせる作品群。どうしても詰め切れない具体的なイメージのもどかしさも、かえって楽しく感じられたりします。ぐんと広がる奥行きを捉えた刹那、「あれ?」みたいなズレがぽこんと脳裏に届けられたり...。おおらかで心地よいスケール感とのんびりした呑気で奔放なな雰囲気、いずれにしてもポジティブさに満ち溢れ、ふわりとした高揚感に浸れて心地よく思えます。


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風景を連想させる作品でもっとも印象に残ったのがこちら。
用いられる色彩の数など他のものに比べてシンプルで、しかし最初に届けられるすこぶる地平線と満月の分かりやすいイメージがあり、さらにそこからさまざまな解釈を加えていくと連想がさらにぐんぐんと広がって、当初とはまったく違う情景に辿り着いていくのがとにかく面白いです。


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そしてひときわポップなモチーフが登場する作品のどうしよもない痛快さといったら!


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広い空間を満たしていくポジティブな雰囲気がとにかく痛快で、しかし整然と壁面に並ぶ作品とはじっくりと対峙でき、存分にイメージの膨張を堪能できるのもありがたいでしす。


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Kodama Gallery Project 22 梶原航平「Flashback」
児玉画廊|京都
京都府京都市南区東九条柳下町67-2
075-693-4075
2/27(土)〜4/3(土)日月祝休
11:00〜19:00
梶原航平100227.jpg

Kodama Gallery Project 22 Kohei Kajihara "Flashback"
Kodama Gallery | Kyoto
67-2,Higashi-Kujo-Yanaginosita-cho,Minami-ku,Kyoto-shi,Kyoto-fu
075-693-4075
2/27(Sat)-4/3(Sat) closed on Sunday,Monday and national holiday
11:00-19:00
Google Translate(to English)



2階では、先に開催のグループショーと、京都市立芸術大学の学内での展示で拝見し強く印象に残っていた梶原航平さんの個展。
神殿での情景をテーマに、そこで繰り広げられるさまざまな場面がダイナミックに描き上げられ、壮大で荘厳なスケール感が空間全体に高らかに響き渡っているように感じられます。


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圧倒的なスケール感で展開されるSF世界。登場するキャラクターも面白く、それらが何らかのかたちで登場していて、それぞれの作品の関係性にさまざまな連想を導き出してくれるのが楽しいです。


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なかでも強烈なインパクトをもって登場するのが、鮮やかな色彩のタイトなワンピース、華やかな柄のストッキング、鋭いハイヒールを身につける女性。この暴力的な振る舞いにただ呆然!



でけぇよ!Σ( ̄口 ̄;)



でかすぎるよ!Σ( ̄口 ̄;)



どんな設定だよ!Σ( ̄口 ̄;)



ていうか



なぜ今ボディコン!?Σ( ̄口 ̄;)



この時代錯誤も甚だしい感じが実に痛快!
分からないけどいい!とにかくこのどうしようもないシチュエーションが堪らないです!


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で、よくよく見ると頭と腕がなかったりして。
状況はいよいよ謎めいていきます。それでもぶわっと広がり膨らむような感じは貫かれるどころかむしろ加速させるようであって、閃光のようなストロークでケレン味なく描き上げられる神殿の、うねるような空間性と相まって、さらにこのSF世界へと意識が引き込まれていくんです。


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今回の主題とはおそらく異なるシリーズと思われる、モノトーンの小品2点も面白いです。
絶妙の陰影で描き上げられる、レトロ風味が漂う場面。そこに唐突に現れる目玉がシュールな物語性を醸し出します。こちらのシリーズももっと拝見してみたいです。


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もとい、メインの作品群で繰り広げられている伝奇的な物語性は、やはり堪らないです。
見上げるような壮大さに圧倒され、もっともインパクトのあるモチーフは繰り返しになりますが頭と腕のないボディコンの女性ですが、杖や剣なども随所に登場し、それぞれに何かの暗喩を想い重ねて眺めるとまた個々で展開される物語も深まっていきます。

以前拝見した作品も相当に奇妙なモチーフが描き重ねられて、そこでの物語性も独特な魅力を放っていました。もっといろんな世界を拝見してみたいです。


梶原航平_01.JPG
posted by makuuchi at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする