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小坂学|後藤勇治|山口英紀
@ex-chamber museum
〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-1-6 小浦第一ビル2階a
070-5567-1513
11/11(土)〜11/26(日)月火水休
木金:15:00〜18:00、土日祝:12:00〜18:00
プレスリリース
インスタレーションビュー

Manabu Kosaka, Yuji Goto, Hidenori Yamaguchi
@ex-chamber museum
Koura-Daiichi BLDG 2f-a, 1-1-6, Nihonbashi-Kayabacho, Chuo-ku, Tokyo, Japan
81-70-5567-1513
November 11(Sat)〜November 26(Sun) closed on Mondays to Wednesdays
Thursdays and Fridays:15:00〜18:00, Saturdays, Sundays and 11/23:12:00〜18:00
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ex-chamber museum
http://ex-chamber.seesaa.net
〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-1-6 小浦第一ビル2階a
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tel: 070-5567-1513
mail: exchamber@yahoo.co.jp
インフォメーション

ex-chamber museum
Koura-Daiichi BLDG 2f-a, 1-1-6, Nihonbashi-Kayabacho, Chuo-ku, Tokyo, Japan
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mail: exchamber@yahoo.co.jp
information

artists
伊藤航 Wataru Ito
小野川直樹 Naoki Onogawa
小坂学 Manabu Kosaka
後藤勇治 Yuji Goto
坂本睦美 Mutsumi Sakamoto
佐藤明日香 Asuka Satow
勢藤明紗子 Asako Setoh
田島大介 Daisuke Tajima
鶴友那 Yuna Tsuru
照井譲 Yuzuru Terui
平山紗代  Sayo Hirayama
山口英紀 Hidenori Yamaguchi

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2010年03月02日

〜2/28のアート巡り

〜2/28のアート巡り mirror

■2/20 Sat
高木こずえ-GROUND-
東京日本橋高島屋6階 美術画廊X
東京都中央区日本橋2-4-1
03- 3211-4111(代表)
2/17(水)〜3/15(月)
10:00〜20:00
高木こずえ100217.jpg

第一生命ギャラリーとほぼ同時期開催の高木こずえさんの個展、こちらではTARO NASUでの個展などでも発表されているフォトコラージュのシリーズが発表されています。
燃えるようなきらびやかな赤のなかに収まるさまざまなモチーフ、その画像の中に導き出される圧倒的な混沌と写真としての整理された感触とが響き合い、独創的な美しさが提示されているように感じられます。
そういったなかで、1点、網の目状に白地が織り込まれたような構造の作品があり、全体的に赤と黒とで構成される作品群のなかでひときわ斬新な存在をとなっているのが強く印象に残ります。



正木康子個展「たまゆら(くりかえされるもの)」
art space kimura ASK?
東京都中央区京橋3-6-5 木邑ビル2F
03-5524-0771
2/15(月)〜2/27(土)日休
11:30〜19:00(最終日:〜17:00)
正木康子100215.jpg

圧巻の水墨画。
枯れた蓮が立ち並ぶ沼の情景を描いたような作品が薄暗い空間に配され、濃く、それでいて澄んだような圧倒的な気配を導き出していたのが強く印象に残っています。


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下地の和紙になにか施されているようで、そこに乗る墨の微妙にざらついたマッドな感触も含め、独特の質感が眼前に広がります。
蓮の描写は緻密、俯瞰した時のスケール感に意識が沈み込み、また下地の白と墨の黒とで奏でられる独特の濃淡が凛とした妖しさを立ちのぼらせています。


正木康子 11.JPG 正木康子 10.JPG 正木康子 09.JPG 正木康子 08.JPG

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いっしょに展示されていた鉛筆画の小品もマチエルのユニークさが興味深かったです。


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正木康子 03.JPG 正木康子 02.JPG

正木康子 01.JPG



桑原正彦展「とても甘い菓子」
TOMIO KOYAMA GALLERY
東京都江東区清澄1-3-2-7F
03-3642-4090
2/20(土)〜3/27(土)日月祝休
12:00〜19:00
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ふわふわと軽やかな色彩で描かれるキュートな場面群が、大きな空間に配されて長閑でほんのりとメランコリックな雰囲気が導き出されているように思えます。
なかでも棚の上にさまざまなモチーフが並ぶ大作が印象的で。そこにあるひとつが、そして隣り合うもの同士の関係性が奏でるちいさなストーリーに楽しい気分が盛り上がります。



Enlightenment|AD 2010
hiromiyoshii
東京都江東区清澄1-3-2-6F
03-5620-0555
2/20(土)〜3/27(土)日月祝休
12:00〜19:00

圧巻のグラフィカルなインスタレーションが展開されている中で、手前のスペースで上映されている映像作品におおいに引き込まれた次第。
左から右へと流れる幾何学的なかたち。フレームを軸に扉のように大きく揺れたり、あるいは回転し、ただ流れるだけでなくダイナミックな動きを伴いながら、しかし淡々と紡がれる時間。その流れに意識を委ねて過ごしても充分に引き込まれるのですが、その映像自体に組み込まれるグラデーションやシルエットの緻密さ、自然さに気付かされた瞬間に強烈な驚きに打ちひしがれます。いったいどれだけの時間とモチベーションがこの映像の制作に注ぎ込まれたのだろう、と。鳴り響くクラシックBGMも重厚な世界をより押し上げているように思えます。



篠塚聖哉 深山
ANDO GALLERY
東京都江東区平野3-3-6
03-5620-2165
2/9(火)〜4/24(土)日月祝休
11:00〜19:00
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前回の個展に引き続いて、キャンバスの大作を中心に構成。そして今回はオンペーパーの作品は発表されず、さまざまなサイズのキャンバスの作品が発表されています。
まず拝見して、抽象度が増したように感じられる作品群との距離感がなかなか掴みきれなかったのですが、入り口から続く壁面から順に反時計回りで観ていって、最後の壁面に展示される2点の比較的ちいさな作品のこれまでになかった壮大な奥行きを観た刹那、一気にその荘厳な気配に意識が引き込まれます。
やや遠目で俯瞰して、だんだんと眼前に提示される色彩の広がりがひとつのイメージへと帰着していく、そのゆったりと厳かな感触がなんとも心地よく感じられます。



安田京平展「まばゆい闇」
SAKuRA GALLERY
東京都江東区常盤2-10-10
03-3642-5590
2/9(火)〜2/28(日)月休
12:00〜19:00(最終日:〜17:00)
安田京平100209.jpg

これまでも折に触れて拝見している安田さん、個展で拝見するのは今回が初めて。
頭髪を基にしたような有機的なモチーフがさまざまな色彩を背景に妖し気に浮かび上がり、濃密な気配がもたらされているように感じられます。


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不思議な空間性、奥行き感が印象に残ります。
バラエティに富む背景の色彩、それぞれの色のインパクトも鮮やかで、そしてそこに乗るモチーフの可憐さ、儚げな佇まいは、相当に抽象的でありながらも具象的なイメージを想起させてくれ、そのことも興味深く思えます。


安田京平 04.JPG 安田京平 03.JPG 安田京平 02.JPG

安田京平 10.JPG 安田京平 09.JPG

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安田京平 07.JPG 安田京平 06.JPG

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そして、入り口近くに展示されていた小品がさらに興味深く感じられた次第。
女性の顔が妖し気に浮かび上がり、より具体的なイメージを想起させてくれます。


安田京平 01.JPG



片野まん「2010」
@MORI YU GALLERY TOKYO
東京都新宿区西五軒町3-7 ミナト第三ビル4F
03-6906-9556
2/20(土)〜3/20(土)日月祝休
12:00〜19:00
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コミカルな味わいで描き上げられるさまざまなモチーフ、その賑やかな感じがまず思い浮かぶ片野まんさんの作品のイメージ、しかし今回の個展で発表された作品は、その独特の賑やかさ、片野さんの真骨頂は濃密に維持しつつも、そこにサディスティックな感触のストロークで描かれるモチーフや背景と衝突する色彩など、これまで前面に押し出されることのなかった要素が大胆に織り交ぜられ、良い意味での意外な方向への広がりがとにかく痛快です。



青秀祐『PAX-4』
eitoeiko
東京都新宿区矢来町32−2 
03-6479-6923
2/20(土)〜3/27(土)月火休
12:00〜19:00
<青秀祐100220.jpg

面白い!
プレスなどを拝読し、それでもなかなかイメージが掴みきれなかったのですが、実際に拝見し、文字通りのインスタレーションが展開されていてまずそのことにやられます。
扉を開いて眼前に迫る巨大なシートにまず呆然。
1枚の和紙(!)に配される32機分の紙飛行機。そのひとつひとつにはデカールが精緻に貼られ、また完成された時の重量バランスなど紙飛行機として構造的に考え抜かれたような施しも随所に見られ、なんとも痛快な気分が膨らみます。


青秀祐 09.JPG 青秀祐 08.JPG

青秀祐 07.JPG



そのプロトタイプも。
いちいち細やかな要素が楽しすぎます!


青秀祐 06.JPG 青秀祐 05.JPG 青秀祐 04.JPG 青秀祐 03.JPG

青秀祐 02.JPG



見上げると、壮観な情景が・・・!


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追求される機能、それがこのようなかたちで提示されていることの面白さがとにかく堪らないです。
そして、これを和紙に描かれた絵として捉えたときに脳裏に浮かぶ痛快さにもまた嬉しい気分にさせられます。



後藤輝 Love You More Than Painting
TAKE NINAGAWA
東京都港区東麻布2-12-4 信栄ビル1F
03-5571-5844
2/20(土)〜3/27(土)日月祝休
11:00〜19:00
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こういう展示の仕方があったか、とまず唸らされるインスタレーション。
濃い赤で塗られた板を壁面などに配し、木造建築の外壁、あるいは庭の柵を思い起こさせるような空間が創り出され、そこに施された小窓にペインティングが嵌め込まれて、まず空間としての味わい深さに楽しい気分が膨らみます。
そして、ペインティングひとつひとつを眺めていって、そのバラエティの広さ、豊かさもまた興味深く感じられます。構造の面白味、画面に乗る絵の具の臨場感など、さまざまなインパクトが溢れています。



だれもいないまちで 小林耕平 西尾康之 杉浦慶太
山本現代
東京都港区白金3-1-15-3F
03-6383-0626
2/20(土)〜3/20(土)日月祝休
11:00〜19:00

3名のアーティストによる、それぞれ無人の情景を表出した作品がずらりと並び、その独特な気配が印象的です。
無機的な時間を淡々と紡ぐ小林耕平さんの映像作品、夜の情景を撮影し、広い画面の一カ所を引き出しあとは闇に落とし込み、現代的な荘厳さをシャープに奏でる杉浦慶太さんの写真作品。このふたりの静謐感とは一線を画す、西尾康之さんの都市の一場面をジオラマ風に作り上げたインスタレーションの独特の有機的な気配。それぞれに醸し出される雰囲気が興味深いです。



関口正浩「平面B」
児玉画廊|東京
東京都港区白金3-1-15-1F
03-5449-1559
2/20(土)〜3/27(土)日月祝休
11:00〜19:00
関口正浩100220.jpg

昨年の京都での個展も印象に残っている関口さんの今度は東京のスペースでの個展。
湯葉状になった油絵の具のシートをキャンバスに乗せる手法はそのまま、しかし京都で発表された作品は画面全体に1枚のシートが覆うような感じだったのが、今回は細かいパーツを画面に配置し、構造としては旋回よりも複雑で立体的になっているにもかかわらず、より絵画的な風合いが感じられるのが興味深いです。



■2/21 Sun
この日はまず五美大展へ。
東京造形大学の学内展を見逃していたこともあり、まず造形大のユニークな作品群におおいに惹かれました。坂田祐加里さんや湯浅加奈子さんの作品はもっとしっかりと拝見したかったとやや後悔している次第。。。
初めて拝見して興味をそそられる作品も少なくなく、しかし意外とこれまでの自分の好みから外れるようなクリエイションに惹かれたことも自分としては興味深かったです。



亀山恵展「浅い眠り -Light Sleepers-」
GALLERY MoMo Roppongi
東京都港区六本木6-2-6 サンビル第3 2F
03-3405-4339
2/13(土)〜3/5(金)日月祝休
12:00〜19:00
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現代的なモチーフや情景を描きつつ、クラシカルな雰囲気が漂うペインティング。
幻想的で古めかしい気配が不思議な物語性を導き出しているように感じられます。
展示にはドローイングを壁面一面に配したインスタレーションなども繰り出され、バラエティに富んでいるところも興味深いです。


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亀山恵 04.JPG 亀山恵 03.JPG 亀山恵 02.JPG

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Terumi Sakane Exhibition 坂根輝美
松坂屋銀座店 別館4階 美術画廊
東京都中央区銀座6-10-1 松坂屋銀座店別館
03-3572-1111
2/17(水)〜2/23(火)
10:30〜19:30(最終日:〜17:30)
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再訪。
美しい絵肌で紡ぎ出されるグロテスクなモチーフ。グロテスクだからこそ美しくなければいけない、とあらためて強く思わせてくれます。
鋭い線描、可憐な陰影で描き出されるシュールな場面。現代の社会的な病魔を表現されたとのことで、重々しい気配を漂わせつつ、圧倒的な美しさに感じ入った次第です。


坂根輝美 10.JPG 坂根輝美 09.JPG 坂根輝美 08.JPG

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モノトーンで描かれる作品では、その線の可憐さ、鋭さが際立ちます。
細密な線描でもたらされる深い濃淡にも引き込まれます。
そして、無言を貫きつつ、ただ淡々と暗い雰囲気を放ちながら佇む初老の男性の表情の重々しさに、その頭部に乗る蝉の幼虫の過剰なシュールさが醸し出す怖さに、対峙していてこちらの意識もぐんと沈み込んでいきます。


坂根輝美 06.JPG 坂根輝美 05.JPG 坂根輝美 04.JPG

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並ぶ小品群の暗さと可憐さとが絶妙の塩梅で入り交じる深遠な世界観、そして何といってもそこに丁寧に引き出される美しさにおおおいに感じ入った次第です。


坂根輝美 02.JPG

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■2/23 Tue
Toy Show
MEGUMI OGITA GALLERY
東京都中央区銀座2-16-12 銀座大塚ビルB1
03-3248-3405
2/23(火)〜3/20(土)日月祝休
11:00〜19:00
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さまざまなアーティストの作品が大きな空間にずらりと配置され、見応えのある展示が繰り広げられています。
展示タイトルに据えられている通り、おもちゃがモチーフとなった作品が並んでいるのですが、事前にそれを把握していても、実際に展示を拝見するとその1点1点の作品の本格的な感触に、童心に帰るような感じよりもむしろ、大人の感覚でその情景に感じ入る、そういう印象を覚えます。



■2/24 Wed
「月刊春菜はな〜GURU GURU GURU〜」写真/藤代冥砂 画/はまぐちさくらこ
artdish g
東京都新宿区矢来町107
03-3269-7289
2/25(木)〜3/14(日)月休
12:00〜22:00
藤代・はまぐち100225.jpg

グラマラスで野性的なプロポーションの女性を撮影した写真にはまぐちさくらこさんのドローイングが乗るという大胆な作品がちいさな空間にびっしりと。
エロティックな雰囲気はほぼ感じず、むしろはまぐちさんのワイルドな描写が激しい雰囲気をより強めているように感じられます。



大槻香奈展「すべてになるそのまえに」
neutron tokyo Main Gallery + 2F Salon
東京都港区南青山2-17-14
03-3402-3021
2/24(水)〜3/14(日)月休
11:00〜19:00(最終日:〜18:00)
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独特のタッチで描かれるさまざまな情景。
制服の女の子が登場する作品における、儚げでメランコリックな気配感にも惹かれつつ、人物が登場しない作品の豊かな気配、緩やかなイメージの広がりをもたらしてくれる繊細な雰囲気も印象的です。



■2/26 Fri
第13回岡本太郎現代芸術賞展、TARO賞のレセプションへ行ってきました。
いや、もう、面白い!
今回も既知のアーティストが多数選出されていて、そのユニークなクリエイションに一挙に接することができるのが何より嬉しいです。
まずは京都の児玉画廊での個展が素晴らしかった三家俊彦さんのアルミ箔の騎馬隊のインスタレーションとふたたび対峙できるのがありがたい!
他、サガキケイタさんのこれまででもっとも大きな作品、梅田哲也さんと矢津吉隆さんがそれぞれのブースでユニークかつ繊細な気配を導き出していたり、また東京芸大で観られなかった須賀悠介さんの木彫におおいに唸らされたり...などなど、とにかく見所が多くて!



■2/27 Sat
Kyoco Taniyama すべては日々かわりつづけ影響しあい、いつもどこかでなにかが起こっている 起こり始めている &「福箱の展覧会」
sakumotto
東京都目黒区上目黒2-30-6
03-6303-0071
2/27(土)〜3/7(日)
11:00〜19:00(土祝:11:00〜)

昨年のULTRAでご一緒した作本潤哉さんが青山|目黒でお馴染みのスペースに入居、その第一弾の展覧会。
通り沿いの大きなガラス張りの面を活かし、谷山恭子さんがからりと軽やかなインスタレーションを展開されていて、その谷山さんらしさが嬉しく感じられます。
奥のスペースでは、さまざまな方々(アーティストを中心に、層でない方も含む)がちいさな箱にクリエイションを詰め込み、それらをぶら下げたり並べたり、という展示が。こちらのシンプルで賑やかな楽しさも印象的です。



ARTJAM TOKYO 2010 GROUP2 奥まゆみ×谷友理子×小笹彰子×杉浦藍
ArtJam Contemporary
東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 2F
03-5449-8122
2/24(水)〜3/14(日)月休
12:00〜20:00
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前回からメンバーが入れ替わり、空間の印象にも変化が。
なかでも小笹彰子さんの作品が面白いです。コラージュと線描を組み合わせた作品で、そのおどろおどろしくもユーモラスな情景に引き込まれます。



二村有香「目で、触って」"Touch,through your eyes"
工房 親
東京都渋谷区恵比寿 2-21-3
03-3449-9271
2/20(土)〜3/20(土)日月休
12:00〜19:00(祝、最終日:〜18:00)
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ギャラリー内に並べられたテーブル、そこにたくさんのドローイングが置かれ、そこに広がるさまざまな線や色彩が不思議な雰囲気を醸し出しています。


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伺うと画面を観ずに描かれたものとのこと。
描かれる過程に面白さを感じます。さまざまな太さの線が混在し、絡まり合って無意識に導き出される空間性、それらとの出会いの瞬間のたびに引き込まれます。
1点ごとを「絵」として観た時の物足りなさはあるのですが、それを行為のユニークさが補完しているようにも思えてきます。


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二村有香 01.JPG



吉岡俊直 ”Birth/Tears"
TOKIO OUT of PLACE
東京都港区南麻布4-14-2 麻布大野ビル3F
03-5422-9699
2/12(金)〜3/13(土)日月火祝休
12:00〜19:00
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なんだかシュールな映像が!
天井から巨大な雫が落ちる過程、もしくは自動ドアが開いた瞬間に流れ込む水。無論作り込まれた映像ではあるのですが、その異様な状況に引き込まれてしまいます。
そして、落ちる雫がさまざまな色を伴い、またさまざまな床に落ちて散らばる瞬間を延々と連ねて上映する映像作品も。映像の流れの速さが心地よく、また色の鮮やかさがなんとも痛快です。



「夜が明けるまで」南舘麻美子展
シロタ画廊
東京都中央区銀座7-10-8-B1F
03-3572-7971
2/15(月)〜2/27(土)日祝休
11:00〜19:00(最終日:〜17:00)
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独特の木版画、その朴訥とした風合いは保ちつつ、登場する女の子などのモチーフの具象性が高められ、ひとつひとつの作品から届けられる物語性の妖しさもこれまでと比較すると抑えられ、優しい輪郭がもたらされているように感じられたのが嬉しいです。



高津戸優子 うちゅうのオノマトペ
ギャラリー坂巻
東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB2F
03-3563-1733
2/22(月)〜3/6(土)日祝休
12:00〜19:00
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拝見する度に軽やかにそのスタイルを変え続ける高津戸優子さん。
今回はさらに色彩の鮮やかさが押し出され、春めいた賑やかさ、温もりが心地よく感じられます。


高津戸優子 12.JPG 高津戸優子 11.JPG

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遊び心に溢れる情景。
さまざまな色が重ねられ、それによって導き出されるあたたかな気配。かわいらしい雰囲気も満ち溢れ、ポジティブなイメージも広がります。


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中にはユニークな構図の作品も。
今後の展開も楽しみです。


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大川心平 個展
@銀座スルガ台画廊
東京都中央区銀座6-5-8 トップビル2F
03-3572-8691
2/22(月)〜2/27(土)
11:00〜19:00(最終日:〜17:30)
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圧倒的な具象性におおいに感嘆させられます。
そして、その確かな描写で繰り広げられる重厚な気配。荘厳なスケール感を伴わせつつ、そこかしこにもたらされるフィクショナルな要素が不思議な物語性を思い起こさせてくれます。


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隙のない描写で展開される壮大な物語性。
ひとつひとつのモチーフの高い具象性が、思い描かれる物語に強固な輪郭をもたらし、それがより複雑な時空性や展開を導き出しているように感じられるのも興味深いです。


大川心平 02.JPG

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鈴木基真 "World is yours"
Takuro Someya Contemporary Art/Tokyo
東京都中央区築地1-5-11 築地KBビル1F
03-6278-0136
2/27(土)〜3/27(土)日月祝休
12:00〜19:00
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なんとも楽しい木彫インスタレーション。
町にあふれるさまざまなモチーフひとつひとつが朴訥とした雰囲気を纏いつつも細やかに彫り込まれ、人が登場しないにも関わらず温もりに溢れる情景が導き出されているように感じられます。
そして、最奥の一角に展示された作品が凄い!凄すぎる!



■2/28 Sun
この日は佐賀大学の卒業・修了制作展へ。
わざわざ飛行機に乗ってまで足を運んだことで気持ち的にもたらされているであろう高揚感を差し引いても、実に見応えのある作品と出会えて満足で。
東京で何度か作品を拝見している鶴友那さんの大作の広い画面の隅々までに描き込まれる装飾的な緻密な描写におおいに引き込まれ、また本木ひかりさんの静かな具象画、鳥谷さやかさんのろうけつ染めで紡がれる植物の輪郭の儚げな気配感など、今後も拝見したいクリエイションも少なくなく。


そして、福岡アジア美術館で開催されていたASIA DIGITAL ART AWARD 2009へも。
静止画部門の大賞作品、Kim Sunghunさんのモノトーンで紡がれる幾何学的なライン、その重なりが導き出す可憐な静謐感に感じ入った次第で。
また、コレクション展や企画展に並んでいたさまざまな国々のアーティストのタブで選択などを観ることができたのも嬉しかったです、あの濃厚な世界観、ダイレクトで強烈なメッセージ性は実に新鮮に感じられました。



《買った本》
「船に乗れ!〈1〉合奏と協奏」藤谷治


posted by makuuchi at 08:05| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする