2008年02月29日

review:第2回 shiseido art egg 槙原泰介展《2/24》

第2回 shiseido art egg 槙原泰介
資生堂ギャラリー
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビルB1F
2/8(金)〜3/2(日)月休
11:00〜19:00(日祝:〜18:00)
shiseido srt egg 2008.jpg

shiseido art egg 2 Taisuke Makihara exhibition
SHISEIDO GALLERY
8-8-3-B1F,Ginza,Chuo-ku,Tokyo
(Fri)-(Sun) closed on Monday
11:00-19:00(Sunday and national holiday:-18:00)
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!Σ( ̄口 ̄;)



もとーい!



!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(×およそ200)>Σ( ̄口 ̄;)



ああ!

なんかもう!

このバカバカしさ、最高!(≧∇≦)


まだ今年に入って2ヶ月しか経ってないけど今年の優勝はこの展示で決定で異論はない(≧∇≦)



とりあえずみんな水戸家!

・・・・

水戸家か!Σ( ̄口 ̄;)
御隠居様か!Σ( ̄口 ̄;)
このタイミングで誤変換か!Σ( ̄口 ̄;)

もとい!
もとーい!

みんな見とけ!












ここに画像がぁぁぁぁっっっ!!!!!!×およそ200Σ( ̄口 ̄;)



とにかく笑えます!
機能美の極地で、しかも実はものすごく不自然なはずなのに瞬間的にはそうは感じさせない圧巻の空間です!
posted by makuuchi at 08:32| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月28日

review:ArtGaia Nominees 7 門田奈々展 〜ナナトナナ〜《2/17、2/24》

ArtGaia Nominees 7 門田奈々展 〜ナナトナナ〜
アートガイア・ミュージアム目黒
東京都品川区上大崎3-1-4 RE-KONW目黒4F
2/17(日)〜3/1(土)
11:00〜19:00
門田奈々080217.jpg

ArtGaia Nominees 7 Nana Monta exhibition
ART GAIA MUSEUM MEGURO
3-1-4-4F,Kami-osaki,Shinagawa-ku,Tokyo
2/17(Sun)-3/1(Sat)
11:00-19:00
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軽やかな憂い。



アートガイア・ミュージアム目黒での門田奈々さんの個展です。
門田さんの作品はこれまでC-DEPOTで拝見していて、さまざまなスタイルのクリエイションが並ぶなか、その時々で落ち着いた雰囲気を醸し出していたのが印象に残っているのですが、今回はじめてまとめて門田さんの作品を拝見することができた次第です。


門田奈々02


たくさんの作品が出品され、それぞれのコーナーで統一感をもたらし、さまざまなシリーズの展開が織り成されています。


門田奈々09 門田奈々08

門田奈々07


2点の対になって構成や、もっと多めの点数でシリーズ的な展開がなされているものなど。
構図や額が揃えられています。
エッセイストがさまざまな雑誌に寄稿した文章を、1冊の本で楽しむ感触と通じるような。


門田奈々01 門田奈々03

門田奈々13


多くの小品が、おそらく水彩絵の具とペンとで描かれていて、微妙な滲みがもたらされた、どこかレイドバックしたような風合いの彩りが、憂いを帯びたような女性の表情や仕草にメランコリックな深みをもたらしているように感じられます。


門田奈々15 門田奈々14

門田奈々16



比較的大きな作品は、イラスト的な小品と、女性がモチーフとなっていることこそ共通していますが、よりおおらかな展開が印象に残ります。
入口の正面に展示された横長の作品は、背景に灯るような色彩が生み出す、雰囲気が立ち昇るような感触が穏やかな憂いを更に深めているような感触です。


門田奈々05 門田奈々06

門田奈々04



アクリルガッシュを用いた作品群は、紙の質感がそのまま表面に現われた作品と異なり、背景にも色が入って、その画面から放たれる物語の独立性が強く感じられます。

円形のパネルの作品が2点並んだコーナーは、今回の展示のなかでも特に印象的な雰囲気を醸し出しています。


門田奈々10


渋い色調のグラデーションがもたらされた背景に、崩した格好で座る女性の姿。
憂いに加え、妖しげな風合いも印象的です。


門田奈々12

門田奈々11



大判のパネルの作品は、それぞれが強い存在感と仄かな神々しさとを放っています。
登場する人物も、多くの作品と比較してももっとその人に対するイメージが感覚的に、具体的に思い浮かびます。

全体を覆う白、そのなかにはさまざまな色彩が織りまぜられ、複雑な風合いを感じさせてくれるのですが、そのなかからあらわれる人の姿に、ひとつのストーリーの存在を思い浮かべます。
こちらに向ける視線の深みは、画面全体の白のなかにひときわその存在を強く感じさせてくれます。


門田奈々17



妊婦の立ち姿を描いた作品、背景の淡い色調にくっきりと浮かび上がる黒の衣装は、その色調の本来持ちうる重々しさから離れ、穏やかで、高貴な雰囲気を静かに漂わせます。
さらに、静かな表情がピュアな感触を強く感じさせてくれます。


門田奈々21 門田奈々20

門田奈々19



さまざまなスタイルで描かれた作品群のひとつひとつがていねいな仕上がりで、軽やかさや深みなど、それぞれでいろんなイメージを伝えてくれます。
そして、豊かな表情を浮かべる女性を描き、アダルトなムードを滲ませつつも、シンプルさから感じられるプリミティブな風合いが同時に心に残ります。

どちらかというと全体的な印象はイラストとしての展開が主なクリエイションかと受けとめたのですが、アクリルガッシュの作品の深みも印象的で、こちらの展開があるとしたら、楽しみです。


門田奈々18
posted by makuuchi at 07:53| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月27日

review:寺内誠展《2/20、2/23》

寺内誠展
ギャラリー広田美術
東京都中央区銀座7-3-15 ぜん屋ビル1階
2/18(月)〜3/1(土)日休
11:00〜19:00
寺内誠080218.jpg

Makoto Terauchi exhibition
Gallery Hirota Bijutu
7-3-151F,Ginza,Chuo-ku,Tokyo
2/18(Mon)-3/1(Sat) closed on Sunday
11:00-19:00
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さらに冴えを増す透明感。



ギャラリー広田美術での寺内誠さんの個展です。
以前からアートフェアなどさまざまな機会でギャラリー広田美術が寺内誠さんをレコメンドされていたので、寺内さんの作品を続けて拝見している僕にとって、まさに今回の個展は「満を持して」といった感があります。

そして、展示の度に作品の精度がぐんぐんと高まっていった寺内さん、今回の個展でも、着実に上昇が続いていることがしっかりと感じ取れる、凛とした色彩と質感とで、幻想と現実とが重なる光景を描き出しています。


寺内誠004



寺内さんの作品は、いくつかの風景がレイヤー風に重ねられ、幻想的な感触を導きだされているのですが、その重なる光景の距離感がぐんと縮まって、レイヤーで表出される奥行きがより薄く感じられます。

ふっとほのかにその気配を感じさせる、猫のシルエット。
そのまわりに浮遊するように散らばる光。
そこに艶やかに描かれている光景は、その鮮やかな色調から未来的な印象を受けるのですが、それと同時にどこか懐かしい、やわらかな記憶が蘇ってくるような感触も伝わってきます。


寺内誠003 寺内誠002

寺内誠001



ていねいに施されるグラデーションのなめらかさも印象的です。
青から緑へと穏やかに変わっていく色彩の流れに、どこまでも透明な気配が続いているような錯覚を覚えます。
そういった感触を漂わせながら、風景のシルエットとして、その輪郭を鮮やかに浮かび上がらせて、シャープな美しさも同時に放たれています。
すでにこの青と緑のグラデーションは寺内さんの「色」といった感もあります。


寺内誠010 寺内誠011

寺内誠009



それぞれの作品が奏でる物語性も魅力的です。
淡く描き出される人影や、透明感溢れる色彩で表現される陰影がもたらす光の存在など、さまざまな要素がその場面に流れる時間の存在のイメージを感じさせてくれます。
時にロマンチックでもあり、またドリーミーでもあり...。
やわらかい言葉で綴られていくような、繊細なストーリーが浮かんでくるような感じです。


寺内誠006

寺内誠007



幻想的な空間に咲く花を描いた作品も、青の風景に紛れて展示され、その鮮やかさと、仄かな香のイメージを際立たせているのも印象的です。
枝葉の部分をシルエットで表現し、輪郭がうっすらとぼやけているように描かれた咲く白い花。その繊細さ、儚さを引き立てているように感じられます。


寺内誠008



また、寺内さんとしては珍しく、赤系統の色彩が印象的な作品も。
その色彩がダイレクトに鮮やかに染まる紅葉をイメージさせる赤のグラデーション。それがぱっと画面から浮き上がるように迫り、その奥に続いていく、暮れる陽射しに静けさを漂わせる林の雰囲気の沈み込むような落ち着き払った風合いにも心が引き寄せられます。
重ねられるのはかたちあるものではなく、そこにある「光」なのだなぁ、と。。。


寺内誠005



寺内さんの作品を至近で眺めると、特に木漏れ日を思わせる光のシルエットなど、絵の具の質感が思いのほか生々しく画面に残っています。
しかし、その質感が消える距離で眺めたとき、その場面に投じられた光の存在が、重なる風景の輪郭が、まさに一気に立ち上がり、幻想的な臨場感が迫ります。コンパクトなスペースでの展示ですが、その臨場感を感じるには充分で、それはやはりさらに突き詰められる精度によってもたらされるような気がします。

大作から小品までさまざまなサイズの作品が展示され、凛とした心地よさに満ち、独特の雰囲気に心から浸りきれる空間が作り上げられています。
posted by makuuchi at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月26日

〜2/24のアート巡り

《2/20》
寺内誠展
ギャラリー広田美術
東京都中央区銀座7-3-15 ぜん屋ビル1階
2/18(月)〜3/1(土)日休
11:00〜19:00
寺内誠080218.jpg

ギャラリー広田美術の小さくて落ち着いた空間に、さまざまなサイズの作品が展示されています。
寺内誠さんの作品は長いこと続けて拝見していますが、今回はレイヤー的な表現がより曖昧に、重なる景色の差異が失われて、ピンと張り詰めるような緊張感が現われるとともに、穏やかな幻想が紡ぎ上げられています。



植松琢麿 "crystal"
東京日本橋高島屋6階 美術画廊X
東京都中央区日本橋2-4-1
2/20(水)〜3/11(火)10:00〜20:00(最終日:〜16:00)
植松琢麿080220.jpg

写真、立体と、さまざまなメディアを行き来しながら制作された作品群。
それぞれ高いクオリティで、色彩の鮮やかさやフォルムの頑強さなどが放つ美しさの説得力に惹かれつつ、観るものの感性をそこに留めず、それぞれの作品が脳裏を巡るストーリーの始まりのようにも感じられます。
深い奥行きが感じられるクリエイションです。



《2/21》
Sissi パフォーマンスイベント 色彩の尾
TWS渋谷 アートカフェKURAGE
東京都渋谷区神南1-19-8
2/21(木)
19:00〜20:00
Sissi 080221.jpg

3月にミヅマ・アクションでの個展が控えているアーティスト、Sissiさんのパフォーマンス。
開始予定より若干過ぎた頃からSissiさんがカラフルな長い縄を着席しているお客さんに絡め始め、およそすべてのお客さんを縄で繋いでいくという意味深なパフォーマンスでした。
カウンターに座って本を読みながらパフォーマンスが始まるのを待っていたのですが、僕のところまでは縄がまわって来ず。

orz...



《2/23》
吉田和夏展 化合台地の収集
セツ・モードセミナー
東京都新宿区舟町15
2/18(月)〜2/23(土)
10:00〜20:00(最終日:〜17:00)
吉田和夏080218.jpg

1月にGALLERY MoMoで開催されたグループショーにも参加していた吉田和夏さんの個展です。
グループショーでは小品による構成でしたが、こちらの個展では大作が中心。ミニマムな描き込みはそのままに、よりダイナミックな世界が描かれていたのが印象的です。


吉田和夏03 吉田和夏02

吉田和夏01


ホールのケーキを思わせるモチーフは前回の個展の時から変わらないものの、作品のサイズが大きくなっていることもあってか、そこに描かれた地層や、地上の景色などから壮大なイメージが伝わってきます。


吉田和夏06 吉田和夏05

吉田和夏04


それぞれの作品の背景の色彩のグラデーションも鮮やかで、時間帯や気候など、もっと大きな空間のイメージを喚起させてくれるような感触で。
空間の使い方がすごく面白くて、とてつもないスケール感がポップに展開されているのがたいへん興味深いです。


吉田和夏08 吉田和夏09

吉田和夏07



梶井照陰 写真展 限界集落 ‐Marginal Village
FOIL GALLERY
東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤
2/20(水)〜3/16(日)
12:00〜20:00
梶井照陰080220.jpg

日本のさまざまな農村や漁村。そこに暮らすさまざまな御年配の皆さん。
その土地の表情も、人々の仕草も、そこに紡がれ続けてきた時間の奥行きを感じさせてくれる、あったかくてほっこりとしていた風景や場面が溢れた、味わい深い写真の展覧会です。
田圃がそこここに広がっている熊本の田舎町で育った僕には、たとえ知らない場所や景色、時間だったとしても、この展覧会に出品された写真の中に収められた風景がなんとも懐かしく感じられて...。

いろんなシーンが切り取られているなかでも、田圃に囲まれた一角に立つ小屋に降るにわか雨の写真の美しさといったら。。。



マキイセレクション2×4 vol.1 Mirroring
マキイマサルファインアーツ2F
東京都台東区浅草橋1-7-7
2/16(土)〜2/28(木)金休
11:00〜19:00(最終日:〜17:00)
Mirroring 080216.jpg

4名のアーティストが紹介されている展覧会。
僕が最近知った二人のアーティストの参加が嬉しいセレクションです。

まず、不忍画廊で開催された動物をテーマにした作品を集めたグループショーで紹介されていた、柳ヨシカズさん。
軽やかでファニーな色彩とシンメトリーの構成により、明るくキャッチーで、仄かにシュールなファンタジーが繰り広げられています。
ていねいなグラデーションや、隙のない構図が印象的で、キャベツとウサギの組み合わせのコミカルさも楽しいです。


M柳ヨシカズ02 M柳ヨシカズ03

M柳ヨシカズ01


カラフルな作品が中心に展示されているなか、小品ながら、モノトーンの作品も。
キャッチーさが軽く押さえ込まれて深みが増したような感じがして、この展開もぜひ観てみたいです。


M柳ヨシカズ05

M柳ヨシカズ04


新宿のArt Complexで関西のアーティストが紹介されたグループ展での展示が印象的だった馬場晋作さん。
出品作品のサイズこそ小さめで、前回の展示よりもコンパクトに構成されていますが、やはり光沢のある支持体がさまざまなものを映し出してしまうことを逆手にとった構成の面白さは相変わらず!


M馬場晋作03

M馬場晋作02


特に面白かったのが、コーナーに展示された作品。
直角に接して展示されたふたつの画面がお互いの絵を映し合い、不思議な奥行きを生み出しています。


M馬場晋作07

M馬場晋作06


さらに精度を増した鏡面の作品も。
目の前の物をそのまま映し出してしまうという、素材の残酷なまでの力強さのインパクトは相当なものです。


M馬場晋作05

M馬場晋作01



Lisa Ruyter
Taka Ishii Gallery
東京都江東区清澄1-3-2-5F
2/23(土)〜3/22(土)日月祝休
12:00〜19:00
Lisa Ruiter 080223.jpg

スコーンと抜けるような発色と、大胆な配色がなにより痛快なインスタレーション。
壁面にも描かれたポップな絵と、デジカメをかざして写真を撮るような仕草など、スタジアムに集う人々のなんとも楽しげな空気感が、鮮やかな色調で大胆に表現されています。



西祐佳里 places to go
HIROMI YOSHII
東京都江東区清澄1-3-2-6F
2/9(土)〜3/1(土)日月祝休
12:00〜19:00
西祐佳里080209.jpg

昨年、六本木のT&G ARTSで通年で5回にわたって開催されたNEXT DOORで紹介され、不思議なシュール感が記憶に新しい西祐佳里さんの個展です。

実にオーソドックスな...むしろレイドバックしたような感触の。暗めの色調。
多くの作品が屋内で、そこにいる人々の頭部が動物になっていたり、あるいは人でなくて羊だったり、何故か着ぐるみで体全体を覆っていたり。
「・・・何で?」っていうようなシチュエーションにすごく妙な違和感を感じるのですが、そこがまた惹かれる部分だったり・・・。

そして、ただでさえ渋い感触が伝わってくる世界に、おそらく手製の額がさらに深みを加えているように感じられるのも印象的です。

それぞれの作品の関係性があるようなないような...
例えばひとつのストーリーのなかで、一人の主人公が目にしたさまざまなシーンのようにも思える一方、異なるストーリーを集めたようにも思えてきたり。

緩さと緊張感との同居といい、そこに満ちるさまざまな要素が絡み合い、時に水と油のように弾きあったりしながら、独特のイメージを与えてくれる、心地よい奇妙に溢れた世界です。



狩野仁美 mountain
HIROMI YOSHII
東京都江東区清澄1-3-2-6F
2/9(土)〜3/1(土)日月祝休
12:00〜19:00
狩野仁美080209.jpg

狩野仁美さんの作品は、void+で開催された映像の企画で上映された、テーブルに置かれた花瓶らしきものが並ぶ光景を捕らえる焦点がゆったりと時間をかけて変化し、朧げな風合いが強く印象に残るもののみ拝見したことがあり、今回の展覧会でもそういったテイストの作品をイメージしていったのですが。



えぇっ!?!?!?!Σ( ̄口 ̄;)



唐突にもたらされる相当なショック。
いやもうこのインパクトに対して無力にならざるを得ないです...。
凄まじく殺伐とした画とノイズに一瞬で蹂躙されたような。。。



三井孝明「OH! BABY オレの負けだよ-ザ・スター イン 五反田」
zenshi
東京都江東区清澄1-3-2-6F
1/31(木)〜3/1(土)日月祝休
12:00〜19:00

深い赤に塗り上げられた壁。
朱と黒の漆の色と金箔。
これ以上ない高級な和の色調で繰り広げられていながら、何故だか不思議と未来的な空気を充満させる彫刻作品群。
幾何学的なかたちの関係性で表現されたスポーツをする人。
なんだかもうかわいいじゃないか!Σ( ̄口 ̄;) と喝采を上げたくなる衝動が湧く仏像。
そして、緻密な龍。
静かな、動きの乏しい殺伐としたような印象のモノクロの写真がまたこの空間に違和感をもたらし、斬新なアクセントとなっているように感じられるのもすごく興味深いです。



儚さ Tuomo Rainio ビデオワーク展
art space kimura ASK?
東京都中央区京橋3-6-5 木邑ビル2F
2/18(月)〜2/23(土)
11:30〜19:00(最終日:〜17:00)
Tuomo Rainio 080218.jpg

映像作家で、現在交換留学で武蔵野美術大学に籍を置くフィンランドのアーティスト、トゥオモ・ライニオさんの個展です。
暗室となったギャラリーに4点のモノクロームの映像作品が上映され、独特の静けさが深々と干尖っていました。


Tuomo Rainio 04

Tuomo Rainio 05


トゥオモさんの映像作品は、視覚が捉えている風景を映像におさめるというより、その場所を往来する人々や動くものの軌跡を捕らえる、といったような感じです。
下の作品は、拝見する限り、さまざまな日常の光景でそこを通る人々のシルエットのみで構成されているような映像。
さまざまな縮尺で、ずっと向こうに人が動いているなぁ、などと思っていると唐突に画面を大きなシルエットが横切っていって驚いたり...。


Tuomo Rainio 06 Tuomo Rainio 07

Tuomo Rainio 08


もっとも大きく映し出された作品は、閑散としたとあるターミナルらしき場所が撮影されているのですが、真っ暗なシーンからまずひとつの光景が浮かび上がり、そこから道路通過する車や歩く人が通過する場所がだんだんと明るくなっていくような構成で。
だんだんと明るくなっていく過程はホントに美しいです。


Tuomo Rainio 01 Tuomo Rainio 02

Tuomo Rainio 03

展示されている映像作品の多くに、縦横に走る線のノイズがクールな感触をぐんと際立たせているようにも感じられました。



稲森栄敬「黒幕」
GALLERY SIDE2
東京都港区東麻布2-6-5
2/22(金)〜3/21(金)日月祝休
11:00〜19:00
稲森栄敬080222.jpg

かっこいい...。
アクリルにマウントされた写真、プリントされただけの写真が展示されています。
前回の個展では、アダルトなロマンチシズムに溢れていたように感じられたのが印象的だったのですが、今回久々に開催される稲森栄敬さんの個展では、もっとミステリアスで、ハードボイルドさと伝奇的な雰囲気が伝わってくるような。



幻想的動物王国 〜imaginary animal kingdom〜 田代裕基/吉田朗
YUKARI ART CONTEMPORARY
2/23(土)〜3/15(土)日月火休
11:00〜19:00(土:〜20:00)
幻想的動物王国080223.jpg

2人の立体のアーティストがそれぞれひと部屋ずつで作品を展示しています。
田代裕基さんの木彫は3点、吉田朗さんのFRP作品は2点。
展示作品数こそ少ないものの、充分に説得力のある空間ができあがっています。



《2/24》
東京藝術大学卒業・修了作品展
東京藝術大学・大学構内ほか
東京都台東区上野公園12-8
2/21(木)〜2/26(火)
9:00〜16:30(最終日:〜12:00)
芸大卒展080221.jpg

先日、ムサビの卒業・修了制作の学内展示でも感じた「油画」の勢いを、芸大でもやはり感じた次第で。
これまで個展などで拝見してその面白さを知っているアーティストの作品をあらためて拝見できる楽しみと、道のアーティストのユニークさを知る発見と。

美術館に展示されていた作家・作品では、まず瓜生剛さんの作品に惹かれました。
ヴィヴィッドな配色と、滲ませるような色面のフォルムとで描き上げられる抽象性の高いペインティング。壮大な風景を思わせるダイナミズム。

小池真奈美さんの、着物の女の子などが登場する作品。油彩で表現する「和」のエッセンス、わずかにぼやけたように表現されているところや背景のクリーム色などが奏でる「甘さ」が独特な雰囲気を生み出していました。

大平龍一さんの木彫。畳、再び。
大平さんの場合、「ただ」畳を木彫で再現することが充分な凄みを発するのですが、今回はそこに打ち寄せる波が現われ、畳の目とはまた違う精緻さに感嘆するだけでなく、実物大に制作され、現実的な臨場感を放つ畳光景に別の縮尺を取り入れることで、異空間としての領域の存在をもたらし、さらに深い感銘が湧いてきます。
そして、アレには何人の人が気付いたのだろう...なんて愉快な心配も。

山本磨理さんの、黒を背景に描き出される刹那的な光景も印象深いです。
女性や子供たち、鳥の姿が背景の独特の質感の黒からゆらりと浮かび上がるように存在し、さらにさまざまな色彩で描かれる植物、草花が放つ縦の動線の鋭さに気のうねりをも感じます。

GALLERY MoMoでのグループ展で紹介されていた根上久美子さん。前回は頭部だけだったのが、今回は立像の出品。一度観たら忘れられない独特な犬の表情が、妙にスマートな身体に乗っかっているのがなんともコミカルでシュール。

絵画棟と彫刻棟のそれぞれの部屋での個展形式の展示も楽しいものが多かったです。
竹内翔さん。一見ポップでライトな感触のドローイングやペインティングが展示されていたのですが、やはりその奥に潜む憂いや儚さなどの存在に気付かされて、登場する人物の表情からさまざま心の動きの連想が富めどなく溢れ出てきます。

大矢加奈子さんは、Gallery Jinでの個展での白地に赤系統の色の組み合わせでさまざまな光景や人々のシルエットを描き、仄かに毒々しさを醸し出しつつ、ぱっと明るい妖しさを放つ作品が展示され、なかでも大きな画面の作品での、前回の個展では見受けられなかった要素が加えられての展開を拝見し、今後がますます楽しみで。

井上恵子さんのクールな作風も健在。
ペンキの艶やかな発色と、それを下地に描かれる風景など。「もの」としての存在の大きさと、そこに描かれる、作品によっては背景とほぼ同系統の色調で繰り出されるモチーフの、僅かな立体感がそのシルエットの存在をぐんと引き上げるような印象です。

これまで何度もお目にかかっていながら、作品を拝見するのが今回が初めてだった山本久美子さんのクリエイションは、今年の一番の発見です。
重ねた紙の塊のオブジェで、その重なる紙によって奏でられる等高線を思わせる緻密な表面の感触と色彩のグラデーションは、まさにアイデア以上の面白さ!膨らんだビニール袋や葉っぱ、花、ローヒールなどの小品の緻密さと、ほぼ等身大の人のオブジェの荒々しさとのコントラストも印象に残ります。

Gallery Qでにお個展で拝見していた高木久美さんの作品、膨張と収縮を繰り返す有機的なかたちをしたさまざまなオブジェ、なんだかのんびりしていて、独特のシュールな感触におかしみがじわじわと沸き上がってきます。



第2回 shiseido art egg 槙原泰介
資生堂ギャラリー
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビルB1F
2/8(金)〜3/2(日)月休
11:00〜19:00(日祝:〜18:00)
shiseido srt egg 2008.jpg


Σ( ̄口 ̄;)
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2008年02月24日

review:Gallery Artists《2/2、2/16》

Gallery Artists
Yuka Sasahara Gallery
東京都新宿区西五軒町3-7 ミナト第3ビル4F
2/2(土)〜3/8(土)日月祝休
11:00〜19:00
YUKASASAHARA080202.jpg

Gallery Artists
Yuka Sasahara Gallery
3-7-4F,Nishi-gokencho,Shinjuku-ku,Tokyo
2/2(Sat)-3/8(Sat) closed on Sunday,Monday and national holiday
11:00-19:00
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昨年秋からこの冬にかけて重なるギャラリーの移転のなかで、もっとも短距離の移転を果たしたYuka Sasahara Gallery。そのこけら落としとして企画された、ギャラリー所属のアーティストの作品が一堂に会したグループショーです。

それぞれのアーティストがその個性を発揮してつくり出した、カラフルな色彩溢れるクリエイションに魅了されます。
入口すぐに展示されているのが、川口奈々子さんのペインティング。
過剰にポップな感触を鮮烈に放つ色彩で繰り広げられる、キュートで妖しい世界。
メロウなフォルムの色面の重なりにより、人の顔や風景など、さまざまなモチーフが浮かび出され、奇妙な、でもキャッチーな雰囲気が充満しているように感じられます。


GA川口奈々子02

GA川口奈々子01



ポップな感触を発散させる刺繍作品。こちらは柳本明子さんの作品。
昨年の個展では透明のシートに施された刺繍の作品が印象的でしたが、今回は、遠目から観て一瞬「・・・kコルク?」と思うような色合いと質感。

で、正解は・・・紙ヤスリ。
ざらついた茶色の支持体の上に乗る刺繍糸の1本1本が放つ立体感がかっこいい!
刺繍糸と紙ヤスリの質感のギャップが醸し出すユニークな雰囲気も印象的です。


GA柳本明子02

GA柳本明子01



妖しい色彩といえば、加藤千尋さん。
昨年の個展は平面作品のみで構成されていましたが、今回はもうひとつの加藤さんのメインフィールドである立体の作品も出品されています。
ギャラリーの中央に置かれた台の上、側面、至近付近の床面を使ったインスタレーション。

彩りのインパクトは毒々しささえ感じるほどに鮮烈で、過剰な生命感を発しているように感じられます。
今回の展示を祝って送られた生花とのコントラストも印象的で、実際の生命を謳歌するように咲き誇る生花の、「実際の生」だからこその儚さを感じさせる存在が、生花以上に強烈な生のイメージを彷佛させる加藤さんのオブジェ群の永久的な生の臨場感の強烈さと、しかし茎などの繊細な部分が奏でる脆弱さを際立たせているように感じられて興味深いです。


GA加藤千尋03 GA加藤千尋02 GA加藤千尋04 GA加藤千尋05 GA加藤千尋06

GA加藤千尋01


加藤さんの平面作品も出品されています。
立体が醸し出す雰囲気との統一感が印象的です。


GA加藤千尋07


また、真っ白く塗られた広い壁に展示され、まるでその壁全体が作品になったかのように、実におおらかな空間性ももたらされています。


GA加藤千尋09

GA加藤千尋08



雨宮庸介さんの作品は、奥まった一角に展示され、そこに引力が引き起こされているかのように、重厚な空間が展開されています。
一昨年行われたインスタレーションや、昨年の西新宿でのテーブルの作品などと比べるとサイズこそコンパクトにまとまってはいるものの、その深遠さとシュールなギャグ的展開が圧巻です。


GA雨宮庸介01


壁に浮かぶ黒の楕円。そこから「ぬぅ」と現われているかのようなテーブル。
その上には雨宮さんの名刺代わりのリンゴのオブジェがふたつ。うちひとつはまるで敢えて油絵の具の質感を大胆に残したような荒々しいす仕上がりで、奥の青リンゴのリアルさとのコントラストが強烈です。
模様が絵の具で施されたクロスの質感にも引き込まれます。
そこに、何故かクロスの上に溢れた絵の具に半身を突っ込んで往生しているような人形とか、あからさまに安っぽさを放つ、おそらく出来合いのおもちゃとかが置かれ、たったこれだけのスペースに存在するあらゆる要素が絡み合って、どっから始まってどこへ帰結するのかなんて到底分からない複雑な物語のイメージが構築されていきます。


GA雨宮庸介04 GA雨宮庸介03

GA雨宮庸介02


ところで、どちらかというと、西洋的な雰囲気を、日本だとしても例えば明治期の西洋文化が取り入れられた頃の雰囲気を充満させるこのインスタレーション。

そのテーブルクロスについて、我思う。








唐草模様かよ!Σ( ̄口 ̄;)




もとい。



原良介さんの作品は、昨年に鎌倉のstumpで行われた個展でも発表された大作が再び登場しています。
これほどのサイズの作品と、別の空間で再びお目にかかれるのはホントに嬉しいです。
stumpでは民家を改装した、というかそのままの空間に展示されていて、その違和感と、鎌倉の郊外の穏やかな雰囲気と同時に味わうおおらかな感触とが印象的でしたが、今回は白い壁に展示され、作品そのものの面白さ、伸びやかさとシュールさをより味わえるような。


GA原良介01



今回の展示では主に平面・立体のアーティストの作品の紹介で、あらためてそのユニークさにまとめて触れることができる、嬉しい展覧会です。


GA雨宮庸介05



そして、このような挨拶代わりのこけら落とし的企画の次が...



田中偉一郎さん登場て!Σ( ̄口 ̄;)
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2008年02月23日

review:BLACK,WHITE & GRAY《2/8、2/15、2/16》

BLACK,WHITE & GRAY
MA2 GALLERY
東京都渋谷区恵比寿3-3-8
2/8(金)〜3/8(土)日月祝休
12:00〜19:00
BLACK,WHITE&GRAY0802008.jpg

BLACK,WHITE & GRAY
MA2 GALLERY
3-3-8,Ebisu,Shibuya-ku,Tokyo
2/8(Fri)-3/8(Sat) closed on Sunday,Monday and national holiday
12:00-19:00
Google Translate(to English)




過剰なまでの豊かな表情をたたえたモノクローム。




MA2 GALLERYで開催されている、タイトル通りにモノクロームの作品を制作される3名のアーティストをピップアップしたグループショーです。

写真、鉛筆画、ミクストメディアとそれぞれ異なるメディアの作品を制作、発表されているのですが、1階と2階のふたつのフロアをもち、それぞれ大きなガラス張りの部分がある建築としてもたいへんユニークな空間を活かし、そこからさまざまな風景が見えて、想像を掻き立ててくれます。


まず、1階の入口正面にばん、と目に飛び込んでくる藤井保さんの写真作品。
大判のパネルにマウントされた、隊列を組んで飛ぶ渡り鳥のシルエット。
右上の窓へと向かうように斜めに展示され、ダイナミックさを力強く放っています。
ほぼ真っ白の背景の中に点描のように灯る渡り鳥の姿が、これほどまでに大きなサイズでありながら、さらに広大な空間性を感じさせてくれます。


BWG藤井保01

BWG藤井保02


階段付近各所に展示されている小さな作品も、モノクロームで画面に再現されていることも加わって、時間や場所など、さらにそのシーンを目にするシチュエーションのイメージを膨らませてくれます。


BWG藤井保04

BWG藤井保03



目黒区美術館で開催された鉛筆画のアーティストのグループショーにも参加されていた関根直子さん。
ストローク蓄積によって紡ぎだされるさまざまな濃淡をたたえた鉛筆画が、空間に独特な奥行き感をもたらし、深遠なアクセントとなっています。


BWG関根直子08



鉛筆で画面全体に線を重ね、おそらくある部分では擦るようにして、鈍い光沢に仕立てられた画面。
そこに浮遊する白。最初から何も描かれない、あるいは時に消しゴムを用いるなどして全体を覆う黒い画面にもたらされる白は、灯される光の残像、または宇宙を連想させてくれます。独特ななめらかさと断層とをもつグラデーションが放つ深遠な奥行きや、灯る白の構図的な関係性が、立体感をも醸し出しているように思えてきます。


BWG関根直子02 BWG関根直子04 BWG関根直子03

BWG関根直子01



さらに濃厚に塗り込められた画面、そして、だからこそ、そこにもたらされた白は、光としての輪郭がさらに明確になっていて、その存在感の強さをより感じさせてくれます。
至近で観てみると、同じ黒の色面のなかに、画面に触れる鉛筆の角度などで微妙で精緻なテクスチャーがもたらされていることに気付き、その深みにも魅了されます。


BWG関根直子07 BWG関根直子06

BWG関根直子05


2階では暗い照明の中で展示され、鉛筆の黒の深みから醸し出される臨場感が、より印象的に感じられます。


BWG関根直子09



もうひとりは、これまでにも各所で塩のインスタレーションを多く発表されている山本基さん。

1階に展示されたふたつの作品を拝見し、複雑な迷路を思わせるその有機的で緻密な線の凝縮に一気に意識が引き寄せられます。

まず、塩を平面に定着させ、山本さんのインスタレーション世界を平面に構築した作品。
一点の隙もなく展開される有機的・立体的な線。


BWG山本基01


ここに収められた世界に暫し唖然。
オリジナリティが強烈な素材感や構成など、刹那的に意識が引き込まれ、目の前にある光景をさまざまな縮尺に置き換えながら、イマジネーションが尽きることなく刺激されます。
そして、時間を経るにつれ、いったいどうやって定着させているのだろう、という謎がじわりと心の中を侵食していきます。


BWG山本基04 BWG山本基03

BWG山本基02



事務所の側にもう1点は飾られています。
この位置のためにあつらえられたかのような縦長の画面は、空間を俯瞰しているときにふと目に留まり、とんでもないものを見つけてしまったような高揚感をもたらしてくれます。


BWG山本基05


この緻密さは圧巻です。
深く濃い茶黒の渋さ。その上に展開される過剰に理知的で、整理されたな混沌。
線と線との関係性、部分的にもたらされる空虚、縦長の画面が作り上げる縦の大きな動線...ここに収められたすべての情報を把握するのにどれだけの時間を費やせばいいのだろう、と。。。


BWG山本基07 BWG山本基08

BWG山本基06



2階。
低い位置に並べて展示された小品が放つアクセント。
黒と白とのコントラストも絶妙な危うさを奏でます。


BWG山本基15 BWG山本基14

BWG山本基13



そして...

このスケール感をどう表現すればいいのだろう。
山本さんの繊細で先鋭的な感性によって紡ぎ出された、塩のインスタレーション。


BWG山本基12


瞬間、言葉を失います。
この景観に出会えたことに、素直に幸福だと思えます。
そして、この光景を作り上げるのに費やされた時間と労力、なにより創造性へのリスペクトが心の中から噴き出します。

夜に伺うと、奥のガラス張りの壁への映り込みが実に美しく、かつ神々しいんです。
向こう側の世界と繋がっているかのような、深い静謐感が穏やかに広がっています。


BWG山本基10 BWG山本基11

BWG山本基09


陽が出ている時間帯だと、また違った雰囲気が伝わります。
夜に拝見すると、照明が照らし出す陰影が醸し出す深み満ちているように感じられるのですが、窓から自然光が入る時間は、塩の白の粒子の輝きがより明るく伝わって、ポジティブな雰囲気が発せられているような印象を覚えます。


BWG山本基16



無彩色のクールネスが隅々まで行き届き、その深みが創出するイメージに満たされます。
ぞれぞれのクリエイション、異なるテイストが関係しあい、よりいっそう複雑な創造性が生み出されているような空間。

時間帯によって、山本さんのインスタレーションだけでなく、関根さんの鉛筆画の鈍い光沢の質感も、藤井さんが捉えた鳥の群れの向かう先のイメージも違って感じられます。

ぜひ、体感してほしいです。
posted by makuuchi at 10:56| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月22日

review:阿部乳坊 空港《2/20》

阿部乳坊 空港
GALLERY b.TOKYO
東京都中央区京橋3-5-4 第1吉井ビルB1
2/18(月)〜2/23(土)
11:00〜19:00(金:〜21:00、最終日:〜17:00)
阿部乳坊080218.jpg

ABE NYUBO AIRPORT
GALLERY b.TOKYO
3-5-4-B1,Kyobashi,Chuo-ku,Tokyo
2/18(Mon)-2/23(Sat)
11:00-19:00(Fri:-21:00,last day:-17:00)
Google Translate(to English)



いやね、もうね、いきなりこんなのが出迎えてくれるわけですよ。



阿部乳坊02



長ぇなオイ!Σ( ̄口 ̄;)
長ぇ腕だなオイ!Σ( ̄口 ̄;)


・・・もとい。

GALLERY b.TOKYOでの阿部乳坊さんの個展です。

出品点数こそ少ないものの、シュールなシャープネスをたたえた木彫作品が空間を支配し、アングラなのにスケールの大きな世界を構築しています。


で、入口の作品。
天上へと振り上げられた細く長い腕と、ていねいに彫り上げられた顔、そして鋭い指先。
よくよく見返すとけっこうユーモラスな体躯をしたタキシードの男は、そのおおらかなフォルムで重力に逆らうかのような力強さも放っているように感じられます。


阿部乳坊01 阿部乳坊05 阿部乳坊04

阿部乳坊03



展示タイトル、「空港」。
メインスペースには、大きく両腕を広げ、それが翼となって滑空している姿を想像させる作品が展示されています。

人の顔が中央に据えられた飛行中の姿は、飛んでみたいという人々の夢の具現化のようにも感じられる一方、ただ単にシュールで、しかもそのシュールさが加速しているようなイメージも湧いてきます。
また、1本の軸によって支えられて展示され、この広げられた両翼のバランスに、不思議な安定感とそこから醸し出される美しさを感じ取った次第で。


阿部乳坊07 阿部乳坊09 阿部乳坊08

阿部乳坊06



さらに大きな作品も。
サイズが大きいというだけで、そのスケール感もより壮大に伝わってきます。
また、真ん中の胴体部分のユーモラスで何故か深みを感じる丸みを帯びたフォルムとそこに埋まるように彫られた人の顔がいよいよ本格的なシュール感を強烈に漂わせていたり、目一杯に広がる両腕の先の手が異様にリアルだったりといろんな要素が迫力満点で、さまざまな発見と見どころに満ちています。


阿部乳坊12 阿部乳坊11

阿部乳坊10



数点、イメージをスケッチしたようなドローイング的な平面の作品も。


阿部乳坊14



眺めていて、

いったいどうやって中に運んだんだ?!?!?Σ( ̄口 ̄;)

とかいった疑問も生まれたりしますが(もちろん腕の部分は外れるそうです)、木彫特有の穏やかな深みと、大胆なフォルムに充満するダイナミズム、壮大なスケール感など、相当なインパクトを受ける展示です。


阿部乳坊13
posted by makuuchi at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

review:point ephemere《2/15、2/17》

point ephemere
BUNKAMURA GALLERY
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
2/15(金)〜2/24(日)
10:00〜19:30
point ephemere01.jpg point ephemere02.jpg point ephemere03.jpg

point ephemere04.jpg

point ephemere
Bunkamura Gallery
2-24-1,Dogenzaka,Shibuya-ku,Tokyo
2/15(Fri)-2/24(Sun)
10:00-19:30
Google Translate(to English)




ポップでファニーでクールな前衛。



Bunkamura Galleryで開催されているクリエイションを繰り広げる3名のユニークなアーティストがピックアップされたグループショーです。


ガラス張りの壁面で、展示風景を外から俯瞰できるのですが、さあざまな要素が盛り込まれ、それでいてそれぞれのコーナーが繋がって不思議な統一感に包まれていているように感じられます。

まず、大西康明さん。
アナログなテクノロジーを駆使したインスタレーション作品を多く発表されている大西さんですが、今回は半透明の大きなバルーンの一群が。


point ephemere大西康明01


それぞれのバルーンの下部にはファンが取り付けられていて、おっとりとしてどこかユーモラスな運動をランダムに繰り出しています。


point ephemere大西康明02


ファンによる運動に加え、人が通る度に生じる気流でもふわっと揺れたりくるりと回転したり。
未来的な光景のなかで実に牧歌的にのんびりとした動きがもたらされていて、そのギャップが和み感覚を醸し出しているように思えます。

大西さんのドローイング作品も多く出品されています。
画面を舞う曲線が、そのまま動きを現しているように感じられ、それぞれの画面で繰り広げられているさまざまな動きに魅了されます。
トレーシングペーパーなどで表裏両面から楽しめるものや、額に収められた作品の紙のたわみにも意味が感じられるなど、さまざまな要素に興味が湧いてきます。
そして、インスタレーションではモノトーンの展開が多い大西さんが放つ色彩のイメージの鮮やかさ、豊かさに、嬉しい意外性を感じます。


point ephemere大西康明04 point ephemere大西康明05

point ephemere大西康明03



大和由佳さんは、まず何よりギャラリー中央に設置された作品のインパクトが凄いのですが、小品も独特の魅力を放っています。

ユニークなテクスチャーをもった平面の作品群。
立体へのドローイング的な意味合いから、平面という制限のある空間で立体的な展開が施されるものなど、並ぶ作品はそれぞれほぼまったく異なるテイストでありながら、ひとりのアーティストによる展開であることを強く感じるのが興味深いです。


point ephemere大和由佳06 point ephemere大和由佳05

point ephemere大和由佳07


立体の小品。
こちらは素材の感触がよりリアルに引き出されています。
大和さんご自身の「迷い」がそのままミステリアスな要素となって作品に投じられ、それが鑑賞者への問いかけへと昇華されているような。


point ephemere大和由佳08

point ephemere大和由佳02


また、これまでも大和さんの作品は拝見していますが、今回拝見した作品群は、用いられる素材の個性がより引き出され、精度が高められたような印象を覚えます。
特にアクリルのキューブの作品は、素材の透過性が放つシャープさと焼かれた側面の生々しさとのギャップがより大きく感じられ、その大きさがさらなる深みをもたらしているように感じられた次第で。


point ephemere大和由佳09

point ephemere大和由佳04



今回初めて拝見する大舩真言さんのクリエイション。
本来の展開としてはもっと空間を作り込むことが多いようなのですが、今回は岩絵の具などを用いた平面作品が出品され、衝立により閉じた空間が演出されることでテイストが異なる一角が作り上げられています。


point ephemere大舩真言01


衝立の両面に展示された小品は、展示空間全体に強いアクセントをもたらしています。
両面に展示されることで、衝立で仕切られたふたつの空間に、通路とは別の意味で繋げているような印象です。


point ephemere大舩真言03



大舩さんの平面作品は、岩絵の具の美しさが充分に引き出され、細かい粒子が輝いて、深遠な雰囲気を醸し出しています。
シンプルな色調でそれぞれの画面が統一され、ふわっと浮遊するようなグラデーションが深い奥行きをもたらしています。


point ephemere大舩真言04 point ephemere大舩真言05

point ephemere大舩真言02


また、どこか曖昧さが滲みでているような光景を画面にカットしたような感触は、むしろ画面に収められていない見えなくなっている部分への想像を掻き立てます。
さまざまなサイズの作品が絶妙な配置で並べられ、光の存在を感じさせる画面の濃淡の連続が空間にイメージの動線を導きだしているような感じがして、たいへん興味深いです。


point ephemere大舩真言06

point ephemere大舩真言07



1点だけ、ギャラリーの外にあるGALLERY+に大舩さんの今回出品された中でもっとも大きな作品が展示されていて、これがまた壮大なスケールを放っていて見応え充分。その神々しさに意識がすーっと呑み込まれていきます。


point ephemere大舩真言08



今回の展覧会でもっともおおきな要素となっているのが、先にも触れた大和さんのインスタレーション。
透明のアクリルバーが天井から菱形の池へと向かって下がっていて、そうやって構成された格子からそれぞれのコーナーの作品群を眺められ、なんとも不思議な感覚が心の中に広がります。


point ephemere大和由佳01


アクリルバーの表面には白い砂が付着していて、大和さんのお話では、見えないものを見えるように仕向けるようなイメージとのこと。大和さんらしいアプローチにおおいに納得した次第です。
巨大な菱形が実に空間と合っていて、おおらかで深遠な雰囲気を立ち上らせています。


point ephemere大和由佳03



それぞれがつくり出すクリエイションはメディアもアプローチもまったく異なっていながら、特に大和さんの菱形の池の存在により、感覚的ではアルにしても、しっかりとした意図によってもたらされた統一感の中で豊かなバリエーションが展開されています。

意味真なタイトルも印象的で、それぞれのコーナーからこれまで思い浮かべることがなかったかも知れないさまざまなイメージをたくさん得られる展覧会です。
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2008年02月21日

review:淤見一秀展《2/5、2/16》

淤見一秀展
GALERIE ANDO
東京都渋谷区松濤1-26-23
2/5(火)〜2/23(土)日月休
11:30〜19:00
淤見一秀080205.jpg

Kazuhide Omi exhibition
GALERIE ANDO
1-26-23,Shoto,Shibuya-ku,Tokyo
2/5(Tue)-2/23(Sat) closed on Sunday and Monday
11:30-19:30
Google Translate(to English)




爽やかな外観と、それらがそうであることの深い理由と。



GALERIE ANDOでの淤見一秀さんの個展です。
淤見さんの個展は昨年も拝見していますが、GALERIE ANDOでおよそ年に1回のペースで個展を開催される多くのベテランのアーティストの皆さんがそうであるように、出品される作品や展示の構成に前回と大きな違いはないものの、小さな作品からは穏やかな自信とやさしさが満ち溢れ、観るものになんともいい難いやわらかい気持ちをもたらしてくれます。


4つのスタイルの作品によって構成されている今回の淤見さんの個展。
立体と平面、それぞれに緻密で繊細な線の表現が織り成され、さらにそこにユニークな視点によるクリエイティビティが入って、知的な深みも感じられる展覧会です。


まず、立体の作品。
径が0.15mmという極細のステンレス線を編んで、立ち上がる線が表現された作品。
繊細なステンレスの束が手作り感をぐんと際立たせています。


淤見一秀04 淤見一秀02

淤見一秀01


さまざまな形状が再現されているのもまた面白いです。
眺める角度によってさまざまなかたちに見えるのもまた興味深く、加えて影もたいへん表情が豊かです。


淤見一秀05

淤見一秀06



スクリーンプリントを用いた作品は、一転して色彩の鮮やかさが爽やかに感じられます。
まずは額に複数の高透過のガラスが重ねて収められた作品。


淤見一秀08


編むように連なった線が、それぞれのガラスにプリントされ、それらが重なって複雑な構成と立体感を奏でています。


淤見一秀09

淤見一秀10



透明のキューブの作品も。
いくつかのブロックが重なりあってひとつの透明なキューブを作り上げているのですが、その接する面に上の額の作品と同じく網目の線のプリントが施され、それが立体物として展示されているために、さらに臨場感が増して感じられます。


淤見一秀12 淤見一秀13

淤見一秀11



もうひとつは、黒い額縁と黒の背景、そこに白い線の重なりが。
これらの白い線は、重なっている透明の板にサンドスクラッチが施されていて、スクリーンプリントとはまたひと味違ったテクスチャーを醸し出しています。


淤見一秀16

淤見一秀15



バラエティに富んだメディアを通じて軽やかに展開する淤見さんの作品ひとつひとつは、実に爽やかな造型美がもたらされています。
シンプルな面白さが穏やかに溢れて、ただその心地よさ、快さに気持ちを委ねるだけで充分に楽しめるような印象を覚えます。

その上で、淤見さんから作品にいろいろとお話を伺う中でたいへん興味深かったのが、「支持体」に対する考え方。

シルククリーンプリントの作品は、考え方を変えると、線を描き出している塗料の塊が透明のガラス板・素材に「支持」されていて、これらの淤見さんの作品では支持体を透明なものにすることで「支持されるもの」そのものを提示している、ということになります。
また、ステンレス線のオブジェは、言ってみれば支持体なしで線を提示している作品でもある、とのこと。
そして透明の板をサンドスクラッチした作品は、支持される物資が存在しないので、クリエイションそのものがもっと明解に「支持」されている、と。

そういったユニークな視点の話に至り、なるほど、と膝を叩いた次第。
クリエイションを「支持」する、ということについて、支持するものに必要性に対するもどかしさであったり、また、その視点によって平面・立体両方において重なる線の構成が現れ、深いコンセプトとは裏腹の鮮やかな造型美が表現されていることも興味深く感じられます。

さまざまな角度から味わえる展覧会です。


淤見一秀14
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2008年02月19日

〜2/17のアート巡り

《2/14》
手塚愛子展
第一生命南ギャラリー
東京都千代田区有楽町1-13-1 DNタワー21 第一生命本館1F
2/14(木)〜3/11(火)土日祝休
12:00〜18:00
手塚愛子080214.jpg

東京都現代美術館で開催中のMOTアニュアルにも参加している手塚愛子さんの個展。
大きな作品を中心に据え、ペインティングと小品とで構成されています。
その大きな作品の、手塚さん自身による絵柄が織られた布、その一部がが糸へと分解された作品は、この作品のために制作された布を使用しているということもあってか、いつになく軽やかな色調が印象的です。
大きめのキャンバスに描かれたペインティングは、表面の茶系の色彩の奥にグリーンが潜むのが確認されるのが興味深いです。
そして、ほどいた糸で再び別の絵柄の刺繍が施されている小品の爽やかさといったら!



《2/15》
渡辺英司展「王者は、日曜日に雑誌で飛躍する」
Kenji Taki Gallery/東京
東京都新宿区西新宿3-18-2-102
1/12(土)〜2/16(土)日月祝休
12:00〜19:00
渡辺英司080112DM.jpg

見開かれた雑誌をモチーフに描かれた比較的小さなサイズの作品。左右のモチーフのギャップがユニークで。
そういったモチーフを描いているにもかかわらず、薄塗りの油彩の感触とさらさらとしたアバウトなフォルムが透明感を醸し出していてなんとも不思議な軽やかさと深みが充満していました。
その透明感がいっそう押し出された、透明のパネルにマウントされたドローイングが特に印象的でした。



山内崇嗣
COEXIST
2/15(金)〜2/29(金)日祝休
東京都港区赤坂3-8-8-2F
11:00〜19:00
山内崇嗣080215.jpg

油彩の作品を中心に、 木々の「冬芽」をモチーフにしたさまざまなメディアの作品が展示されています。
なんともコミカルでユーモラスなモチーフで、人の顔のようにも見え、豊かな表情がなんとも楽しく、加えて細かい筆のストロークなどによって施されるていねいな陰影と力強く残る衝動的・抽象的な部分とのギャップも見応えがあります。


山内崇嗣02 山内崇嗣03

山内崇嗣01


本来はもっと小さな冬芽が画面いっぱいに大きく描き出され、色調などもさまざまなアプローチで構成された個性的な作品が並びます。


山内崇嗣04 山内崇嗣06

山内崇嗣05


相当な時間を費やして制作されたという、ペンによる線がぐりぐりと重なる作品も迫力があって引き込まれます。
その色調がそのまま夜から明け方の時間帯をイメージさせてくれます。


山内崇嗣07


立体のメディアの作品もかわいい。。。


山内崇嗣10

山内崇嗣08


ほか、ガラス張りの壁に描かれたペインティングなども空間に大きなアクセントをもたらしています。
最終日の夜にトークイベントが行われるとのことです。



きまぐれフロート 河合美咲
TAKE NINAGAWA
東京都港区東麻布2-12-4 信栄ビル1F
1/26(土)〜3/8(土)日月祝休
12:00〜19:00