@hpgrp GALLERY 東京
東京都渋谷区神宮前5-2-11 H.P.DECO 3F
12/13(木)〜1/14(月)12/31〜1/2休
11:00〜20:00(12/30:〜18:00)
THE INSTINCT OF SCULPTURE Vol.3 KAZUHIRO ITO/YOSHIMI KISITA/YUURI TAKANASHI/KENTARO TOTSUKA
@hpgrp GALLERY TOKYO
5-2-11-3F,Jingumae,Shibuya-ku,Tokyo
12/13(Thu)-1/14(Mon) closed on 12/31-1/2
11:00-20:00(12/30:-18:00)
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4名の立体のアーティストがパッケージされたグループショーです。
しかも、それぞれが異なる手法、素材を用いて、独特の世界を繰り広げています。
ショップの階段を登り切るまえに目に飛び込んでくるのが、高梨裕理さんの大きな作品。
巨大なお椀のような形状に、木片が編むようにつなぎ合わせられています。
底の部分の穴とおおらかな曲面が動的なイメージを喚起させてくれて、底の部分へと吸い込まれる、あるいは底から発せられるような印象を受けます。
もう1点の有機的なフォルムの作品も見応えがあります。
脚部を除いて1本の木から彫り出され、その姿は実に有機的。
網目の部分は内側が空洞になっていて、それが余計に奇妙な感覚を醸し出しています。
木下好美さんの作品は、塑像です。
焼かない土の作品。
手で形成された感触が、硬化した後もよりリアルに残っているように感じられます。
表面のざらつきも独特の深みを感じさせてくれます。
王冠とベールとをモチーフにした作品も印象的です。
ベールの部分の、布のやわらかなラインを表現したなめらかな感触と、王冠の部分での細やかな作り込み。
それらが、誰かが被っているように作られていて、匿名性と、ストーリーの奥深さを醸し出しています。
塑像はアート作品としてお目にかかる機会は少ないと思うのですが、木下さんから伺ったところによると昔の仏像などに多く取り入れられた手法だそうで、そのせいか、だからもっとプリミティブな部分で親しみを感じるのかもしれないです。
靡く布を彷佛させる有機的な動線と、彩色されず素材の色がそのまま表面に出ているしっとりとした感触など、優しい風合いが嬉しい作品です。
戸塚憲太郎さんによって形成される立体は、その形からそのまま臓器を連想させます。
床置き、台上、壁掛けで、ギャラリーのコーナー部分で展開され、石膏やセラミックなど、それぞれ異なる素材を用いつつも、色と形がこの一角に統一感をもたらしています。
つるりとした曲面と、ごりごりとした部分とのコントラストがアバンギャルドな雰囲気を生み出しています。
しかし、白い色彩がその危うさ、妖しさを中和させ、さらに素材の重量感をも解放し、不思議な軽やかさを放っているように思えるのも興味深いです。
群がるような床と台との作品と較べ、壁に設置された作品は、1体1体の臨場感がよりリアルに迫ります。
素材の艶、重厚な銀色の作品の白いものとはまた異なるテイストの生々しさ、スポットによって壁に写し出される影。それぞれが戸塚さんのクリエイションの有機的な風合いをよりぐんと押し上げているように感じられます。
ブロンズの伊藤一洋さんの作品は、鋭さをたたえたフォルムが印象的です。
剣の柄を思わせる危うい風合い、ブロンズの金属の輝き。さまざまな要素が一体となり、洗練と重厚とのコントラストによって冷徹とも感じ取れるほどの静謐感を漂わせます。
金属素材によって鈍い光が放たれつつも、他の3名と同様に、そのフォルムは実に有機的です。
鋭く伸びる部分、ぐしゃりと潰れたような部分。美醜それぞれがひとつの作品に織り込まれ、さらにお互いを引き立てつつ、美しい部分はより洗練された美しさを、潰れたような部分はそれだからこその存在感を放ちます。
床置きの作品も魅力的です。
壁掛けの作品もそうですが、伊藤さんの作品にはなんともいえぬ危うさと、そこから醸し出される緊張感が静謐な刺激をもたらしてくれます。
それでいて、安定したバランス感。危うさと落ち着きとが渾然一体となって迫ります。
先に「剣の柄」と表現しましたが、時おり「骨」に感じられることも。
全てが削がれ、晒されているようなソリッドな感触も。
そして、角度によって無限の表情を見せてくれます。
工芸的なスキルによる緻密な仕上がりも見応えを感じさせる、アバンギャルドな、スキャンダラスな匂いが放たれるクリエイションです。
これだけバリエーションに富んでいながらも、「有機的」という共通のイメージが、空間に筋の通ったイメージをもたらしているような気がします。
床の木目、白い壁、コンクリートが剥き出しの天井と、空間自体が持つコントラストもパッケージされた作品群に豊かな表情をもたらしているかのようです。
さまざまな角度から眺めることでたくさんの発見を見出せる展覧会です。



