@Gallery Jin Projects/JinJin
東京都台東区谷中2-5-22 山岡ビル1F
11/23(金)〜12/2(日)月火休
12:00〜19:00(最終日:〜17:00)
Natsuko Katahira "small silence"
@Gallery Jin Projects/JinJin
2-5-22-1F,Yanaka,Taito-ku,Tokyo
11/23(Fri)-12/2(Sun) closed on Monday and Tuesday
12:00-19:00(last day:-17:00)
Google Translate(to English)
穏やかな、淡い色彩の広がり。
これまで折りに触れて拝見している、片平菜摘子さんの個展です。
若手のプリンターやペインターを積極的に紹介するGallery Jin Projects/JinJinで、タイトルにあるとおり、実に静かに、しかし仄かな暖かみを感じさせてくれる優しい色彩が広がっています。
限られた画面の中で、ふわりとおおらかに繰り広げられる光景が描き出されています。
一見して何もない、ただ広がる海の景色のなかに、サーフィンか何かに興ずる人がちょこんと登場していたり。
その小さなアクセントが、さらに画面の中の世界を大きなものへと押し上げています。
空間の広がりを意識した作品が多く出展されているのが印象的です。
前出の海の作品よりも若干深い青が用いられた作品。たったそれだけで、夜の深い時間が洗わされているように感じられ、また、その青の中に浮かび漂う何かとその光の影とが、揺らぐ時間の流れのイメージも喚起させてくれます。
グラフィカルなアプローチも楽しげです。
指先よりもちいさい大きさで描かれている、ランドセルを背負った女の子二人。
たったこれだけで、そこに描かれる空間へのイメージがより具体的に、キャッチーに伝わってくるのが面白いんです。
描かれる風景へのさまざまな目線の角度もユニークです。
これまで拝見してきた作品は水平の目の高さで描かれているものが多かったと思うのですが、もちろんその角度で取り上げられ、画面に再現された場面のていねいさにも、その風景を眺める視線の温かみを感じます。
そして、今回は上方から俯瞰するような光景も多くて、より立体的に空間の広がりが表現されているような印象を受けます。
片平さんの作品を眺めていると、ふっ、と、ことばや具体的なイメージか解放されるような錯覚を覚える気がします。
木版の木目によって、自然に織り成されるグラデーションを伴いながら広がっている淡い色彩に、いろんなことを忘れる心地よさがもたらされるような。。。
2年ほど前にたまたま入ったギャラリーで開催されていたグループ展ではじめて片平さんの作品を目にして以来、続けてチェックしていて、表現の変化の流れも実感しながら、今回始めてソロでの展覧会を拝見できたのも感無量、そんな思いもよぎります。
この優しくて味わい深い世界、忙しくなってくるこの季節に、ちょっと時間を忘れさせてくれたような。。。


