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2007年04月28日

review:井上裕起展 salaMandala/EDEN《4/25》

井上裕起展 salaMandala/EDEN
和田画廊
東京都中央区八重洲2-9-8 近和ビル302
4/24(火)〜4/30(月)
13:00〜19:30(最終日:〜17:30)
井上裕起4/24DM.jpg



やわらかな色彩を纏ったサンショウウオ。


和田画廊での、前回の山本麻矢さんに続いて開催される木彫の展覧会。
今回は、井上裕起さんによる、なんともかわいらしい木彫りのサンショウウオがギャラリーの床を這っています。


まず、入口で1匹お出迎え。


井上裕起04


尖った首まわりのエリや、前足後足の指など、本当にひとつの木から掘り出したことが信じられないくらいに精緻で、かつなめらかさが印象的です。


だいたい手のひらに乗るほどの大きさのサンショウウオなのですが、1匹だけ石彫の大きなサンショウウオがテーブルの上に鎮座してます。


井上裕起03 井上裕起02


深く黒光りする表面といい、その表面に浮かぶ石の紋様といい、木彫のサンショウウオとはまた違ってどんとした存在感のインパクトはかなりのもの。
でも、瞳がつぶらだったりして、やっぱり妙に愛嬌もあるんです。


井上裕起01


そして、この石彫のサンショウウオが見下ろすギャラリーの床一面に散らばる木彫のサンショウウオ。
まず、1匹1匹のカラフルな色彩が醸し出すふわりとした幸福感が、感性を包んでくれます。


井上裕起09 井上裕起08 井上裕起07


さまざまな仕草のサンショウウオ。
前脚を立ち上げて首を持ち上げていたり、地面に視線を這わせているものがいたり。
浮き出るあばらの骨なども再現されていますが、やはり空をたゆたう「尾」の姿が、この空間の気の流れさえもやわらかく変えてしまっているように感じられるほどに、優雅に可憐に作り込まれています。
とにかくあの薄さに驚嘆。内側にぐるりと巻き込むような尾など、あらためて本当に彫ったのか、とにわかに信じ難いほど。

それほどまでにていねいに作り込まれ、透明感のある彩色が施されたサンショウウオのひとつひとつに、井上さんの心尽しが滲み出てきているように思えます。
浮き出る木目もまた美しいです。

井上裕起10 井上裕起11


ぱっと明るい空間のそこかしこから放たれるやわらかい色彩が作り上げる浮遊感。
全体を俯瞰したときの幸せな高揚感がたまらなく気持ちいいです。
そして続いて、足で踏んでしまわないように注意しながらそれぞれのサンショウウオに近付いてそこに注ぎ込まれた木彫のスキルの素晴らしさや、精緻に彫り込まれた部分、そして木目の模様などに目を凝らせば、またたくさんの発見と驚きがあるんです。


井上裕起06
posted by makuuchi at 08:23| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする