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2006年07月04日

review:宮嶋葉一展《7/1》

宮嶋葉一展
void+
東京都港区南青山3-16-14-1F
7/1(土)〜7/29(土)日祝休
月−金:17:00〜20:00 土:12:00〜18:00
宮嶋葉一DM

表現の場としてこのvoid+の空間を与えられたアーティストは、幸せだと思います。

今回のvoid+では、この小さな空間にたった3点の油彩の作品、しかも、それぞれの絵画はもしかしたら本来であればある程度広い空間で飾るべき大きさのものが、入口を入って正面と両サイドの3面の壁に展示されているのみのシンプルな内容です。

白い空間に展示された白と黒の絵画。前回の谷山恭子さんの展示がカラフルだっただけに、この極端な色彩感の差も強烈に印象づけられます。
キャンバスはまず全面が白い絵の具で、ある部分は絵の具の物質的なインパクトが強烈なほどに分厚く、ある部分はキャンバスの目が残るほどに塗られ、そこに極太の黒による力強いラインが画面に登場しています。洋画材で表現していながら、「書」における日本的な「わび・さび」的な面白さがあります。
複雑な角度で交差する真っ直ぐな線、やわらかな曲線、幾何学的な軌跡を描いているひとつながりの線。3点の作品それぞれに描かれる線はどれも個性的で、それぞれの画面の構図が充分に考えられているだけでなく、作品が展示された空間のバランスから伝わってくるイメージも少なくありません。空間の真ん中に立つとよりこの空間の持つ迫力が体感できます。視覚だけでここまでの「圧」を感じられるのはそうそうないような気がします。

さらに、至近で作品を拝見すると、油絵の具の盛り上がりから描く行為が残した痕跡の生々しさが強烈に伝わってきます。絵の具を含んだ筆、あるいは刷毛が画面を這う様子、そして画面から離れるその瞬間がそのまま画面に残った油絵の具の「跳ね」。アーティストのテンションの高さが感じられ、たいへんスリリングな印象です。

・・・よく観ていると、白と思われていた部分にほんのり赤が混じったような箇所が見受けられます。

展示されている作品は抽象絵画といって差し支えないと思うのですが、それぞれにはタイトルがついていて、それを知った時の膝を打つような感覚は、空間の雰囲気が雰囲気なだけに、より痛快です。思いっきり膝を打つような...。

昨年横浜美術館で開催された李禹煥の展示で味わったものに似た感覚があるような気がします。会期ほぼ今月いっぱいで、平日も夜8時まで鑑賞可能な空間なので、ほんの小さな場所ですがより多くの人にこの異空間っぷりを体感してほしいです。
posted by makuuchi at 09:07| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

review:神谷徹展《7/1》

神谷徹展
SCAI THE BATHHOUSE
東京都台東区谷中6-1-23 柏湯跡
6/30(金)〜7/29(土)日月祝休
12:00〜19:00
神谷徹DM.jpg

SCAI THE BATHHOUSEの広い展示スペースが気持ちいいくらいに活かされた平面作品の展示です。
展示されているふたつのスタイルの大きな作品それぞれにたっぷりの空間が与えられていて、ひとつひとつしっかりと対峙することができる空間が作り上げられています。

写実的な作品はそれぞれの画面にひとつの光景がひとつの色彩感を持たせて描かれています。見た風景を自身のフィルターを通して再現するスキルと独特の色彩感とが醸し出す世界には遠大な迫力があり、充分大きな画面でありながら、そこから広がるイメージはさらに広がっていくような感じです。
特に、車のフロントガラスから見たような道路の絵が印象的です。乾いた空気と、遠い記憶が蘇るような感触までが伝わってきます。
神谷徹1 神谷徹4

もうひとつの世界は、大きな画面に明るく鮮やかな色彩のグラデーションが施され、そこに風景や静物の線画が描かれています。イラスト的な軽やかさも嬉しいです。フーチャリスティックな背景と、線画がもたらすデジャヴ感とのコントラストは秀逸。
作品によっては、線が判別できないくらいに遠めで見た時と、その線の意味を確認するように至近でじっくり見た時の印象が劇的に違ってきます。
神谷徹2 神谷徹5

このふたつのスタイルが同じ空間に提示されることによって空間のイメージ的な奥行きがぐっと広げられているのも興味深いです。迫るような力強さが印象的な写実画と、ポップな線画とのコントラストは、体感するとホントに面白いです。

神谷徹 メイン
posted by makuuchi at 02:51| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

7/3のアート巡り

本日初日の気になってる展覧会多し。

☆重松成美銅版画展 −旅へのいざない−
書肆啓祐堂
東京都港区高輪3-9-8 高輪インターコート1F
7/1(土)〜7/10(月)水休
13:30〜19:30
重松成美DM.jpg

☆服部知佳展
ギャラリー椿
東京都中央区京橋3-3-10 第1下村ビル1F
7/3(月)〜7/15(土)日休
11:00〜18:30
服部知佳DM.jpg

☆川口奈々子展 ―流路のペインティング―
INAX GALLERY 2
東京都中央区京橋3-6-18 INAX銀座ショールーム9F
7/3(月)〜7/29(土)日祝休
10:00〜18:00
川口奈々子.jpg

☆彩旬会展 京
四季彩舎
東京都中央区京橋2-11-9 西堀11番地ビル2F
7/3(月)〜7/15(土)
11:00〜18:30
彩旬会.jpg

☆城田圭介展
BASE GALLERY
東京都中央区日本橋茅場町1-1-6 小浦第一ビル1F
7/3(金)〜8/5(土)日祝休
11:00〜19:00
城田圭介DM.jpg

あらためてレビューします。どれも観ごたえありの展示です。
posted by makuuchi at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする