2006年07月31日

review:大橋陽山展「黒の律動」《7/21、7/29》

大橋陽山展「黒の律動」
B GALLERY
東京都新宿区新宿3-32-6 BEAMS JAPAN 6F
6/22(木)〜8/15(火)
11:00〜20:00
大橋陽山DM.jpg

和紙に滲む墨。
それが醸し出す独特の風合い、深み。
こういう空間がB GALLERYに作り上げられている新鮮さ。

始まってすでに随分と経っている大橋陽山さんの個展。楽しみにしていつつもなかなかちゃんと伺えなかったのですが、ようやくこの週末にしっかりと拝見することができました。

文字が持つ力というのはやはり特別です。
専門的な用語はちょっと分からないのですが、力強い草書で書かれた文字は、まさにその意味をダイレクトに表現しています。
時を遡ってその文字の意味の根源がそのまま形になる瞬間を捉えたような線のうごめきに加え、現代に息づくスピードをも感じさせるダイナミックさが迫ってきます。

「走」。もともとはもっと長い作品だそうです。
大橋陽山2

「空」、「天」、「地」。
意味を知ることで得られるイメージが一気に深遠に。
大橋陽山4

この空間をひとつ違うものに押し上げているアイテムは、天井から床へと微妙なたわみを持たせながら、まさに上から下へとひとつの流れを生み出すように飾られた軸。
そこに書かれた文字は「月」。
大橋陽山1

Tシャツや日本酒とのコラボレートも面白い!
こういう形で活かされる文字の面白さ。ひとつのデザインとしてもたいへんユニークな存在感を放っています。
大橋陽山3 大橋陽山5

自分が持っている「日本人的な感覚」の再確認。
先日の山口英紀さんの個展でも感じたことですが、こういう「書」を面白いと思うのは、自分が日本に過ごす日本人であるからというより、国籍に関係なくこういう「日本的(あるいは東洋的)」なものを面白いと思う感性があって、そこを刺激されるからなのでは、と思った次第。
posted by makuuchi at 22:33| Comment(0) | TrackBack(1) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

recommend:上條花梨展 記録、再生 〜公園〜

上條花梨展 記録、再生 〜公園〜
@gallery OPEN DOOR
東京都中央区銀座4-10-7 早川ビル3〜4階
7/31(月)〜8/5(土)
11:00〜19:00(初日:12:00〜/最終日:〜17:00)
上條花梨DM.jpg
上條さんの作品は、昨年の冬に自由が丘のギャラリーで開催されたグループ展で拝見していますが、ざらつきがあるような画面表面の質感と、ちょっとシュールな内容が印象的でした。
そのときは小さな作品だけ数点のみでしたが、個展だとそのユニークな風合いがよりしっかりと伝わってくるような気がします。
posted by makuuchi at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | recommend | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月30日

7/29のアート巡り

☆大橋陽山展「黒の律動」
B GALLERY
東京都新宿区新宿3-32-6 BEAMS JAPAN 6F
6/22(木)〜8/15(火)
11:00〜20:00
大橋陽山DM.jpg

・なかむらしん『美篶堂におばけがでるぞ』
美篶堂
東京都千代田区外神田2-1-2 東進ビル1F
7/18(火)〜7/30(日)月休
11:00〜20:00(日;〜18:00)
なかむらしんDM.jpg

イラスト、木版画、消しゴム版画など、遊び心に満ちた展示。
家族連れが楽しそうなのもいい雰囲気。

☆タムラサトル展
Gallery Q
東京都中央区銀座1-15-7 マック銀座ビル2F
7/24(月)〜8/5(土)日休
11:30〜19:00(最終日:〜17:00)
タムラサトル.jpg

☆APS企画シリーズ “a piece of work” #08 松本秋則展
a piece of space APS
東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル511号室
7/19(水)〜8/5(土)日月火休
12:00〜19:00
松本秋則DM.jpg

・藤田美希子作品展 きみこの部屋
@Gallery銀座フォレスト・ミニ
東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル513
7/23(日)〜7/29(土)
12:30〜19:00(最終日:〜17:30)

今やりたいことを全部やって、それをちいさなスペースに溢れるほど展示されていました。
そういったなかで、油彩の作品がすごくよくて。
藤田美希子1

・Hiroko KITAMI Exhibition
Space Kobo & Tomo
東京都中央区銀座1-9-8奥野ビル(左階段地下)
7/24(月)〜7/29(土)日休
12:00〜19:00(最終日:〜17:00)
キタミヒロコDM.jpg

浴室をモチーフに描いた作品が、Space Kobo & Tomoのホワイトキューブに映えていました。
画面の表面がニスでコーティングされて、実際目にしないと分からない艶やかさも魅力のオイルペインティング。
そしてなによりこの色彩感が気持ちいい!
HIROKO KITAMI1 HIROKO KITAMI2

☆齊藤瑠里展 明るいいい匂いのするアトモスフィア
Oギャラリー
東京都中央区銀座8-11-3 山田ビル2F
7/24(月)〜7/30(日)
12:00〜20:00(日:11:00〜16:00)
齊藤瑠里DM.jpg

☆空創ひみつ基地
銀座幸伸ギャラリー
東京都中央区銀座7-7-1 幸伸ビル2F
7/25(火)〜7/30(日)
11:00〜20:00(最終日:〜19:00)
空創ひみつ基地DM.jpg

・松永かの 木版画展 ―波寄せ―
@福原画廊
東京都中央区銀座7-5-15 銀座蒲田ビル2F
7/21(金)〜7/29(土)日休
11:00〜19:00
松永かのDM.jpg

おそらく2、3版重ねられたモノクロの味わい深い木版画。
和紙の上に乗るふわりとしたグレー、それが折り重なってまさに波であったり風であったり、そういう自然現象の優しさをやわらかく表現しています。

麻生志保 at AGARU
AGARU
東京都渋谷区神宮前4-25-6 1F
7/1(土)〜7/31(月)
11:00〜19:00
麻生志保DM.jpg

原宿の裏通りのちいさな着物屋さんのなかで開催されている絹本彩色の作品の展覧会。
ひれが蝶の羽になっている金魚や鮮やかな赤い花を纏う女性の肖像など、斬新な構成や色使いのなかに洗練された風合いも。
お店に並ぶユニークな着物の柄といっしょに、素敵な空間を作り上げています。
初めてでしたが、こういう機会がないとなかなか伺えない場所だけに、なんだか新鮮な高揚感。知ってるとちょっと嬉しい場所です!

☆二人展
ギャラリーエス
東京都渋谷区神宮前5-46-13 ツインエルビル
7/25(火)〜7/30(日)
11:00〜19:00(最終日:〜17:00)
二人展DM.jpg

☆「風速0」忽那光一郎写真展
WALL
東京都港区南青山6-13-9 ANIES南青山B1-A
7/29(土)〜8/11(金)月休
13:00〜19:00(最終日:〜17:00)

☆マークはあらためて。
posted by makuuchi at 10:45| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月29日

recommend:「風速0」忽那光一郎写真展

「風速0」忽那光一郎写真展
WALL
東京都港区南青山6-13-9 ANIES南青山B1-A
7/29(土)〜8/11(金)月休
13:00〜19:00(最終日:〜17:00)

夜空に描かれる光の軌跡。
未来的な風合いの写真を撮られる忽那光一郎さんの個展です。
鮮烈さといい、構成といい、とにかくかっこいい写真。ヴァイスフェルトでのグループ展でのさまざまなスタイルのアーティストの共演も楽しかったのですが、個展で作り上げられる世界に興味津々です。
posted by makuuchi at 02:57| Comment(2) | TrackBack(1) | recommend | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

recommend:Tokyo池袋国際アートフェスティバル2006

Tokyo池袋国際アートフェスティバル2006
7/29(土)〜8/7(月)
art-ikebukuro.jpg
この夏、池袋で興味深いアートフェスティバルが開催されます!
参加アーティストも国籍もスタイルもさまざま。7/29と7/30にはパフォーマンスも行われるようです。
ギャラリー同潤会で行われた大竹敦人さんの「光闇の器」が再び登場するのも嬉しいです。
posted by makuuchi at 02:44| Comment(2) | TrackBack(1) | recommend | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

review:山口英紀展 −書・画・篆刻−《7/27》

山口英紀展 −書・画・篆刻−
ギャラリーコンセプト21
東京都港区北青山3-15-16
7/27(木)〜8/2(水)
11:00〜19:00(最終日:〜16:00)
山口英紀DM.jpg

文字の力、絵の力。
墨の永遠、朱の刹那。

タイトル通り、書・画・篆刻の3つが混然となってひとつの世界を作り上げている山口英紀さんの個展は、たいへんユニークな世界が構築されています。

山口さんはもともと書道が専門で、かつ御実家が石屋さんとのこと。
いろいろとアート巡りをしている僕でもなかなかお目にかかれない「書」と「篆刻」−印の作品も多数展示されていて、これまで自然な形で目に触れている世界だけに、より新鮮な感触です。

まず、ギャラリーのメインスペースの中央には印そのものとそれを和紙に捺印したものがずらりと。ひとつひとつ彫られた印が並ぶ様は圧巻。
山口英紀1

山口さんの作風でもっともユニークなのは、ひとつの作品のなかに書と水墨画とが収まり、さらに刻印も配置されているところ。
筆の運びがそのまま形になっていく書と、時間をかけて薄い墨をていねいに重ねることで得られる水墨画のグラデーション。印自体を彫る時間こそ相当要するものの、画面に捺されるときは一瞬の印。
それぞれ劇的に違う速度が醸し出す世界は、やはりそれぞれのスタイルが古代から築き上げてきた関係性によってたいへん納まりがよく、それでいてそれぞれからフラッシュバックされるイメージの差がある意味痛快です。
作品によってはそこにさらに泥や箔が用いられ、より深みや斬新さが増しています。
山口英紀5 山口英紀7 山口英紀8

そして、やはり「書」が持つ説得力に触れられるのも、普段絵画を見る機会が多いこともあってたいへん興味深い体験です。
やはり「文字」にはその形にちゃんと意味が附随していて、だからこその深みや存在感があるのだな、と再認識します。
山口英紀4 山口英紀3

3つの世界がただ合わさるだけでなく、使用される紙やマットの選択や、印象派的な風合いの水墨画もあれば信じられないほどの写実的なものもあったり、さまざまな工夫がなされています。
ある部分でものすごく新しいかもしれない、印象に深く残る作風です。
山口英紀6
posted by makuuchi at 02:27| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月28日

review:山本竜基展「千の自画像」《7/26》

山本竜基展「千の自画像」
ミヅマ・アクション
東京都目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル5F
7/26(水)〜8/26(土)日月・8/13〜8/21休
11:00〜19:00
山本竜基DM.jpg

タイトルに偽りなし。数こそ1000はないかも知れないですが(もしかしたらあるかも)、まさに「自画像」が充満してる展示です。

自画像のスタイルは主に学ラン姿かもしくはフルヌード。
フルヌードのインパクトは当然ながら強烈。屏風としても展示できるように数枚のパネルに描かれた作品における、ほぼ実物大に近いフルヌードの自画像群が生み出す絵のなかの動線の力強さはこのサイズならでは。
山本竜基5

その周りに描かれる日本画的な風合いも感じさせる植物のモチーフのていねいさも見逃せないです。
山本竜基3

1点だけ展示されている鉛筆画によるフルヌードの作品もすごい。
モノクロームが持つダークな狂気。ひとつの画面に全身像がひとつだけ描かれているのはこの展示ではこの作品が唯一で、だからこその深みが充満しています。
苦い表情も異様なほどにシリアス。さらに筋肉のひとつひとつの蠢きに意志を感じるほど、凄まじく動的な出で立ち。一切のコミカルさが排除され、他の邪なものさえも寄せつけないのでは、と思えるほどに深遠です。
山本竜基4

圧巻は、大画面にこれでもかというほどにさまざまな姿の自画像が描き込まれた作品。
画像だと写真をコラージュしてるのかな、と思ってしまいますが、というかちょっと遠めに見てもそういうふうに見えるのですが、これがすべて手描きによるもの。
この作品が手描きであることを認識した瞬間の衝撃と感嘆。あっさりと心のメーターを振り切るほど。自然に画面に顔を近付けてじっくりとその奇妙かつ珍妙な世界に入り込んでいき、画面の外側から自画像が密集する中央部へと視線を動かしていくと、鑑賞者の意識を絵が呑み込んでいく感覚が実感できます。
山本竜基2

山本竜基1

正面の壁にいちばんの大作が展示されていて、広場にそれはもうあらゆる姿の自画像が跋扈しています。あるものはユーモラス、あるものは恐ろしいほどにシュール。ぜひ実際に壁いっぱいの画面で体感してほしいです。
posted by makuuchi at 02:14| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月27日

recommend:山口英紀展 −書・画・篆刻−

山口英紀展 −書・画・篆刻−
ギャラリーコンセプト21
東京都港区北青山3-15-16
7/27(木)〜8/2(水)
11:00〜19:00(最終日:〜16:00)
山口英紀DM.jpg
タイトルにある通り、書、絵画、朱印が渾然一体となったアート。
昨年の新生展でも入賞され、そういった「和」の風合いを存分に醸し出す風合いが深く印象に残山口英紀さんの個展がギャラリーコンセプト21で開催されます。
古くから連目と続きつつも、大変現代的な印象もある作品で占められる空間が醸し出す雰囲気がどんなものか、楽しみな展示です。
posted by makuuchi at 07:33| Comment(0) | TrackBack(0) | recommend | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月26日

review:光の記憶/記憶の光 東亭順・古家万 二人展

光の記憶/記憶の光 東亭順・古家万 二人展
東京画廊
東京都中央区銀座8-10-5-7F
7/21(金)〜8/26(土)日月・8/11〜8/20休
11:00〜19:00(土:〜17:00)
光の記憶DM.jpg


霞む青空、煌めく闇...向かい合うふたつの空。

東京画廊
での写真の古家万さんとミクストメディアの東亭順さんとの二人展は、それぞれ違う空の作品の展示となっています。

ギャラリー同潤会での個展でその不思議な空の作品に触れた東亭順さん。

東亭順.jpg

印象として、対面に古家さんの作品があることもあってか、今回はその空の明るさが強く伝わってくるように感じられます。
丸い画面の奥に広がっている空の青。しかし観ている側とその空との間にはフィルターがかかったように表面に何らかの素材が塗布され、さらにライトグリーンの色調による何らかのシルエットが重なっていて、まるで鏡を覗いているような、そんな錯覚が沸き起こります。
奥のスペースには、ちょっとしたインスタレーションが。砂に埋まる空。水たまりのようでもあり、ぐんと想像のギアをあげれば砂漠に点在する湖のようにも思えたり...。壁に設置され、光を透過する作品も現実感から微妙に離れた面白い効果を演出しています。

そして、古家万さんの写真。
一転して、こちらは心の奥底にすーっと広がっていくような、どこまでも深遠な風景。

古家万.jpg

薄暗い空。そこに存在する月の軌跡はまさに、闇を一閃し、そこから強烈な光がすごい勢いで迫ってくるような...。静謐な光景に、尋常でない緊張感とエネルギーを与えています。
滝。滲むような質感は、まるで水墨画のような風合い。
他にも数点あり、それぞれの構図や像から、まったく写真ではあるのですが、それにもかかわらず日本画や書に感じ入るような感覚と似た心地にさせてくれるから不思議です。

ひとつの空間にパッケージされたふたつの空。
あらためて、時間をかけてじっくりじっくり堪能したい展示です。
posted by makuuchi at 08:45| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月25日

mini review:7/25

今日は「EXHIBITION C-DEPOT 2006 ナチュラル」の初日ということで、仕事後さっそく横浜赤レンガ倉庫へ行ってきました。

うん、面白い!
いろんなアートが詰まってて楽しいです!

29日(土)にワークショップが行われます。
13:00から、鈴木太朗さんによる「光のオブジェを作ろう!」。
17:00からは、早川貴泰さんによる「"動き"のワークショップ」。
詳しくはこちらでご確認ください!
posted by makuuchi at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

review:>大竹司「クリーム」《7/22》

大竹司「クリーム」
山本現代
東京都新宿区西五軒町3-7 ミナト第3ビル4F
7/22(土)〜8/12(土)日月休
11:00〜19:00
大竹司DM.jpg

動物の塊が雲のように頭上に渦巻き、下方には廃虚となった都市。それらを従えるようにしながら、若干の上目遣いで両手両膝をつくモノクロームの福助がお出迎え。

大竹司2

そんな強烈にシュールでユーモラスインパクトの作品が入口からいきなり目に飛び込んでくる、山本現代での大竹司さんの個展。ふたつの魅力に溢れた大変見応えのある展覧会、神楽坂の急な上り坂も越え甲斐があるってもんです(笑)。

福助に目を奪われながらギャラリーへと歩みを進めると、短い通路のようになっているその両脇に、手描きの背景に収められた切り絵が視界に侵入してきます。
・・・これがすごい。
二つ折りにした紙をハサミ(!)で切り抜い細密な切り絵。大きなものはマンダラのようにさまざまなものが入り組んで21世紀の魑魅魍魎といった雰囲気を醸し出し、そのうねる紙のラインに忍ばせられている何かに気付いた時の感嘆の度合いも相当で、また各部までていねいに再現された昆虫が多数ひとつの画面に収まって採集箱の様相を呈しているものもあったり。
こういう作品は往々にして画面に目を近付けてじっくりと観察してしまうのですが、ギリギリの幅で残されていった紙やくり抜かれた部分に見受けられる切り込みなどから伝わる緊張感には背筋に電気が走るほど。

大竹司4 大竹司6

切り絵が収められる画面の背景も手描きによるもので、インクで墨絵ふうに描かれたものなどが演出する古来の日本的な感触も大きな見どころです。切り絵のどこか未来的、あるいは異次元的な風合いとのギャップも面白い!

大竹司3

ギャラリーにはこれらの切り絵と、アクリル画の大画面の作品とが展示されています。
アクリル画は先述の福助のほかにも数点。こちらはアクリル画の発色を活かした鮮烈な色彩とユーモア満載の構成が痛快な作品で、観ていて楽しい!
日本画で培った面相筆による線の表現は切り絵とはまた違う精密さ。ひとつの作品のなかに、ある部分は細い稜線、ある部分は線を用いず陰影だけで写実的に描かれていて、そういう異なる風合いがひとつの絵のなかに収まることで生じる違和感もむしろ面白く感じられ、さらにさまざまなイメージを喚起してくれます。

大竹司1 大竹司3

思わず引き込まれる作品が溢れている空間に、柱に据え付けられた、パネルを切り抜いて彩色したかわいい作品があったりするのも嬉しいです。

大竹司5

切り絵の細かさも、アクリル画の面白さも、紙のエッジや広い色面で直に体験するに値する、今年の夏観てほしい展覧会のひとつです!
posted by makuuchi at 09:05| Comment(2) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月24日

recommend:古裂手仕事 高紘屋+家内制豆印刷 蛙月庵 愉しい水辺展

古裂手仕事 高紘屋+家内制豆印刷 蛙月庵 愉しい水辺展
ブックギャラリー ポポタム
東京都豊島区西池袋2-15-17
7/25(火)〜8/5(土)日月休
12:00〜18:00
愉しい水辺DM.jpg
一昨年の年末、荻窪のカフェギャラリー「ひなぎく」で、その年の最後の展示で拝見したのが「蛙月庵」の楽しいグッズでした。その時は、次の年の干支である酉を模した宝船のイラストが秀逸で。
今回はその「蛙月庵」と、布を用いた「高紘屋」とのコラボレートの展示。なんだかすごくマッチングがよさそうで、楽しみです。
posted by makuuchi at 20:21| Comment(0) | TrackBack(0) | recommend | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

recommend;空創ひみつ基地

空創ひみつ基地
銀座幸伸ギャラリー
東京都中央区銀座7-7-1 幸伸ビル2F
7/25(火)〜7/30(日)
11:00〜20:00(最終日:〜19:00)
空創ひみつ基地DM.jpg
多摩美術大学グラフィックデザイン科3年在籍の5人のアーティストによるグループ展です。
DMによると「ものがたり」をテーマとしたイラストレーションの作品展だそう。
5月のstore & gallery S.c.o.t.tでの個展で、ていねいな線でふわっとした感触のイラストを出展されたazureさんも参加されます(展示のreviewはこちらです)。
また、同じくS.c.o.t.tでの個展を行い、明るい色使いが爽やかなイラストが印象的だった栗田絵里子さんも。
ほか、石井明日香さん、植竹陽子さん、岡田奈穂さんが参加されます。
posted by makuuchi at 19:54| Comment(0) | TrackBack(0) | recommend | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

review:藤原由葵展/奥村美佳展《7/8、7/23》

藤原由葵展/奥村美佳展
佐藤美術館
東京都新宿区大京町31-10
7/4(火)〜7/30(日)月休
10:00〜17:00(金:19:00)
藤原奥村DM.jpg

3階が油彩の藤原由葵さん、4階が岩彩の奥村美佳さんの展示となっています。どちらも大作中心。

まず、4階の奥村美佳さん。
これまで小さな作品を観る機会があったのですが、大きい画面で拝見すると、より「遠い」印象を受けます。淡い茶色で描かれる空や海。どこまでも広がるような色面からは、記憶の奥に霞む原風景のイメージであったり、フィクションと現実とが曖昧になったその境目にいるような不思議な感覚が心の奥深くに静かに広がっていきます。
そういった「寂」の風合いがしみじみと醸し出るような背景に、シャープな直線で構成された建物が描かれています。建物であるのに、少なくとも僕は人の気配を感じない...いや、もしかしたら魂だけは存在するのかもしれない、なんとなくそういうイメージが沸き上がります。
奥村美佳5 奥村美佳1

奥村美佳2 奥村美佳3

続いて3階、藤原由葵さんの展示へ。
4階とはまったく違う、凄まじくエネルギッシュな「赤」の空間。
人間や動物を主なモチーフに描かれている作品が多く、そういった作品にも車などの無機物も多く登場するのですが、それが有機物の生々しさをさらに強調し、その無機物自体も有機的な感触、まるで血液がなr画レてるんじゃないかと想像させられるような「熱さ」がどの作品からも感じられます。
藤原さんとはいろいろとお話しする機会が得られたのですが、影響を受けているのはマドリッドリアリズムというスペインのシュールレアリズムに強い影響を受けられたそうで、なるほどダリを生んだ国の文化の影響を感じます。とにかく尋常でない描写力でそれぞれの事物は徹底して写実的に描かれ、それらによって構成されるのは異様なほどのシュールな世界。
藤原由葵1 藤原由葵2 藤原由葵4

藤原さんの作品を、本場であるスペインのシーン、あるいは南米といった熱い文化を持っている地ではどう受け入れるのか、興味深いです。
posted by makuuchi at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月23日

recommend:EXHIBITION C-DEPOT 2006 ナチュラル

EXHIBITION C-DEPOT 2006 ナチュラル
横浜赤レンガ倉庫1号館
神奈川県横浜市中区新港1-1-1 2F
7/25(火)〜7/30(日)
11:00〜20:00(最終日:〜18:00)
C-DEPOT DM.jpg
今年の夏、僕がいちばんオススメする展覧会です!
リーダーである金丸悠児さんをはじめ、野地美樹子さん、名古屋剛志さん、安岡亜蘭さん、日根野由美さんといった平面のアーティスト、テクノロジーアートの鈴木太朗さん、天野由美子さんや島名毅さんといった人形作家、そのほか映像、工芸、イラストなど、さまざまなタレントを擁するアーティストグループ、C-DEPOT
ひとつの展示でほぼ同じ世代のさまざまな作品を楽しめる、エンターテイメント性にも溢れた展示になると思います。

今回のテーマは「ナチュラル」。この言葉からそれぞれのアーティストがどういう方向へイメージを膨らませていくかも見どころのひとつ。ひとりひとりはオリジナリティがある個性の持ち主でもあり、その個性がどうやってテーマを取り込んでいくか、それとも寄り添うか...それぞれのイマジネーションにも期待です。

今回の展覧会を前に、月刊ギャラリーでも主要メンバーによる座談会を収録したものが載っていて、そちらも面白い内容です。
また、金丸悠児さん、安岡亜蘭さん、鈴木太朗さんのインタビューもよろしかったらチェックしてみてください!

たった1週間の展示なのが惜しいところなのですが、今度の週末は横浜美術館やBankARTでの展示とあわせてぜひ楽しんでほしいです。
posted by makuuchi at 19:16| Comment(2) | TrackBack(1) | recommend | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

review:冨田典姫展《7/22》

冨田典姫展
新生堂
東京都港区南青山5-4-30
7/19(水)〜7/29(土)日休
11:00〜18:00(最終日:〜17:00)
冨田典姫DM.jpg

個展で観てみたかったアーティストのひとり、冨田典姫さん。
この展覧会では冨田さんのここ最近の作風を振り返って観られる構成になっていて、大きく3つのパートに分かれています。

今回の展示では比較的旧作となるのは、エレベーターを降りて左手の壁に展示されている4点。荒目の岩絵の具が用いられていて、霞んだ風景を思わせる青が印象的です。
冨田典姫3

続いては、一見して模写と見紛えるほどの作品が。
古来から使用される画材、墨、朱、胡粉の白、そして岩絵の具の緑と青というシンプルな色使いと面相筆によるていねいな線描で描き切られた菅原道真公や、居並ぶ牛の勇姿。この辺りの作品を拝見すると、ホントに「巧い...」と心のなかで唸ってしまいます。
きっと、現存する江戸時代以前に制作された日本の絵は、完成した瞬間はきっとこれくらい鮮やかな色彩だったんだろうな、と想像も膨らみます。さらに、フレッシュな印象がするのはこれがオリジナルの構図だから、というのもあるような気がします。
冨田典姫4

いちばん新しい作品は、DMにも採用されている猫の絵。
これほど写実的に、なめらかな毛並みもていねいに表現され、しかもかわいらしさを損なうことなく描かれた猫の絵はちょっと思い浮かばないです。
添えられる桜なども、それだけでも充分にひとつの「絵」に成り得るほど。
見つめる視線や、可憐な後ろ姿など、何かを語りかけている雰囲気も印象的です。
冨田典姫1 冨田典姫2

あらためて「巧さ」はそのまま絵に力を与えるなぁ、と実感できる展示です。
もちろんその「巧さ」を活かせる感性にも感じ入ります。

この展示におけるクライマックスは、「石榴天神」を描いた大作。
2点出展されている絹本作品のうちの1点で、素材の艶やかさ、なめらかさと、そこに描かれる柘榴大夫の勇ましい姿、その周りに青い竜。
この大きな画面の作品の迫力に実際に対峙してほしいです。冨田典姫メイン
posted by makuuchi at 13:43| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

review:矢部裕輔展“単純的 人造森林間 出現白室 by YABESUKE”〜ギャラリーニモリミタイノガアラワル〜《7/15、7/22》

矢部裕輔展“単純的 人造森林間 出現白室 by YABESUKE”〜ギャラリーニモリミタイノガアラワル〜
K's Gallery
東京都中央区銀座1-5-1 第三太陽ビル6F
7/14(金)〜7/25(火)
12:00〜19:00(金:〜20:00、土日:〜18:00)
矢部裕輔DM.jpg

銀座1丁目に突如として現れたダイナミックな木の空間...!

エレベーターで6階まで昇って辿り着くちょっと変型の床のかたちが面白いちいさなスペース、K's Gallery矢部裕輔さんの個展は今回が初めてでしたが、15日にドアを開けてギャラリーのなかに入った時の木の香りがたまらなく清々しい!
(22日に再び訪れたときはずいぶんと香りは感じられなくなっていましたが...)
そして、作品は...このギャラリーの空間にあつらえて、数本の大きな柱や段々が刻まれ床から斜めに伸びていくもの、そして天井には複雑に木材が組み重なりあい、そこに花を模した木の板が回転している、というもの。
まず「えっ?」と驚くほどの痛快なインパクトと、思わずサムズアップしてしまうユーモアが溢れています。

照明はその隙き間から空間を照らし、この大胆な「立体作品」の隙き間から差し込む明かりはどこかほのぼのとしています。物理的に暗くなってしまうのですが、その自然な暗さはむしろ心地よいです。

矢部裕輔2 矢部裕輔1

この空間を体験して思い浮かぶイメージは、やっぱり「野外」!
子供の頃に遊んだ緑の原っぱにこれがあったらいいな、とか、夜になってこの隙き間から眺める星空はきれいだろうな、とか...そういう記憶がフレッシュに蘇ってきます。
過去の作品ファイルも拝見して、もう「遊具」といっていいほどの楽しいものも多数あって、よりいっそう広がるイメージも楽しいです!

矢部裕輔メイン
posted by makuuchi at 12:14| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

7/22のアート巡り

・shower 5th.〜ふたつの水たまり〜 aki amamura + rain matsumoto
GALLERY LE DECO
東京都渋谷区渋谷3-16-3 ルデコビル3F
7/18(火)〜7/23(日)
11:00〜19:00(最終日:〜17:00)
アマヌマアキDM.jpg

ルデコの3階のスペースに入ると、フロアに敷かれたふたつの白い円型が目に飛び込んできます。
手前がガラスのアマヌマアキさん、奥のほうがテキスタイルの松本りあんさん。
それぞれ靴を脱いで上がれたのですが、これがすごく気持ちいい!
松本さんのは模様が抜かれた布を合わせ、そこにリボン状の飾りをつけたもの。ふわふわとした感触で、思わずその場に寝っ転がりたくなります(笑)。
アマヌマさんのはビニール状の表面に指先大のガラスの粒がシャワーの水の軌跡のように貼られていて、足ツボマッサージみたいでした(笑)。
違う素材のものが同じかたちで並んでいる空間。これがなかなか面白く感じられて新鮮でした。

shower 5th 1 shower 5th 2

shower 5thメイン

☆冨田典姫展
新生堂
東京都港区南青山5-4-30
7/19(水)〜7/29(土)日休
11:00〜18:00(最終日:〜17:00)
冨田典姫DM.jpg

・葵の会
@銀座スルガ台画廊
東京都中央区銀座6-5-8 トップビル2F
7/17(月)〜7/22(土)
11:00〜19:00(最終日:〜17:30)
葵の会.jpg

安彦文平さんの小品がクールで、これまで拝見して持っていた印象とちがっていて知らない一面にふれることができたのが嬉しかったです。
変わらず混沌としたユーモアの世界が展開されている鴻崎正武さん。絢爛とした色彩感が大きな魅力ですが、モノクロームの世界もちょっと観てみたい気がします。
小木曽誠さんの作品は1点のみでしたが、グラスの透明感などの表現のリアルさは相変わらずの素晴らしさ。

・POP ART NOW 青山ひろゆき展
ごらくギャラリー
東京都中央区銀座8-6-9
7/18(火)〜7/29(土)日休
11:00〜18:30
青山ひろゆきDM.jpg

キャンディなどのお菓子をモチーフにした油彩の作品が3つのフロアに溢れていて明るい雰囲気が広がっています。
キャンディの透明感がポップに再現されていて、オレオビスケットまでにも透明感あって面白い!
3階には天使が登場する作品も。こちらのファンタジックな感触も印象的です。

☆光の記憶/記憶の光 東亭順・古家万 二人展
東京画廊
東京都中央区銀座8-10-5-7F
7/21(金)〜8/26(土)日月・8/11〜8/20休
11:00〜19:00(土:〜17:00)
光の記憶DM.jpg

矢部裕輔展“単純的 人造森林間 出現白室 by YABESUKE”〜ギャラリーニモリミタイノガアラワル〜
K's Gallery
東京都中央区銀座1-5-1 第三太陽ビル6F
7/14(金)〜7/25(火)
12:00〜19:00(金:〜20:00、土日:〜18:00)
矢部裕輔DM.jpg

・佐々木信平スケッチ展 〜ルーマニアの風〜
ぎゃらりぃ朋
東京都中央区銀座1-5-1 第3太陽ビル2F
7/21(金)〜7/29(土)
12:00〜19:00
佐々木信平DM.jpg

いつもとちょっとだけ違うぎゃらりぃ朋。
ルーマニアの田園風景をていねいに描いたスケッチ画が並んでいて、ふわりとした風合いが気持ちよく、水彩絵の具の色彩も軽やかで、そのやさしい質感にほっとします。

・大西明子 銅板飾画展「Engram」
SAN-AI GALLERY
東京都中央区日本橋蛎殻町1-26-8 三愛水天宮ビル1F
7/18(火)〜7/26(水)
11:30〜19:00(最終日:〜17:00)
大西明子DM.jpg

銅板を腐食させて焼きつけられた風景。
素材の渋みからくる陰影がなんともかっこよく、また小さい作品が多いこともあってたいへんかわいらしい展示です。
大西明子1 大西明子2

・岡村桂三郎展
高橋コレクション
東京都新宿区西五軒町3-7 ミナト第3ビル3F
6/30(金)〜8/26(土)金土のみ(8/11、8/12は休み)
11:00〜19:00
岡村桂三郎DM.jpg

板に描かれた大きな作品が2点、展示スペースを支配しています。
照明も落とされ、洞窟みたいな感じが涼しげです。

☆大竹司「クリーム」
山本現代
東京都新宿区西五軒町3-7 ミナト第3ビル4F
7/22(土)〜8/12(土)日月休
11:00〜19:00
大竹司DM.jpg

《おまけ》
SAN-AI GALLERYの常連(笑)のアネラちゃん。
アネラちゃん
posted by makuuchi at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月22日

review:'Swimming Pool' 藤芳あい《7/21》

'Swimming Pool' 藤芳あい
ヴァイスフェルト
東京都港区六本木6-8-14コンプレックス北館3F
7/21(金)〜8/19(土)日月休
11:00〜19:00
藤芳あいDM.jpg

レントゲンヴェルケのサイトでずいぶん前からアナウンスされていた今回の展覧会。一体どんな作品が登場するのか楽しみで、オープニングに行ってきました。

ヴァイスフェルトのスペースには、例によって1点のみの展示。ちょっと暗めに設定された空間の真ん中に、静謐な存在感を放っている「Swimming Pool」。

透明な青の樹脂が何層にも重ねられることで20cmほどの厚みがあり、上部表面には波打つ水面の様子が再現され、その一部は削られるように欠けた「プールの水」。
重なる樹脂は底の方がより濃い青になっていて、上に行くに連れだんだん薄くなっていき、表面の2層はまったくの無色透明だそう。真横から観ると重なる層の様子がよく分かります。
そしてその作品は、13本の脚に乗せられ、膝くらいの高さで宙に浮いた状態で展示され、入口のほうを正面としたら左側と向こう側の2方向から、それも作品の下から3つのハロゲンライトで照らされています。

他ではなかなか体験できない風合いの透明な青。立体的にいろんな方向や角度から観ると、そのそれぞれの位置で劇的に違うさまざまな表情を見せてくれます。
右手からの景色。その向こうから当たるライトの効果で表面の波は金色に輝き、側面からは表面の揺らぎや層と層の間の斑によって、泡のような風合いがこの「水」のなかに覗かれます。
僕は、向こう正面、入口と逆側の位置から眺めるのがいちばん好きです。もっともダイレクトに、再現された揺れ重なる波の様子を感じることができるような気がするんです。波をこういうふうに立体的に豊かな奥行きを演出するようにして描いた平面作品はあると思うのですが、実際に立体でこうやって再現されているのを観ると、その説得力は平面とは比べられないほどに圧倒的な迫力があります。
手前からライトが当たり、波の影がホントに美しい...。

それぞれの位置や角度で独特の表情を覗かせてくれます。
たっぷりと時間をかけて観てほしい作品、かけた時間に充分に応えてくれます。

ヴァイスフェルトには一角に鉛筆によるドローイングが数点展示されていて、青とのコントラストも面白いです。すくった水の姿やプールをさまざまな角度から描いたものなど。シンプルで、鉛筆画ながらオブジェにも通ずる透明感があります。
別室にはキャンバスに描いた作品も。ぱっと明るい青が印象的な、水とケーキをモチーフにしたようなユーモアも感じる楽しい作品。丸いケーキ状の水のオブジェも面白い味わいです。

作品の涼しげな色彩感からも、まさに夏にうってつけのアートです。
そして、他の季節にも触れてみたい作品でもあるし、もし青以外の色だったらどんな感じになるだろう、と想像も膨らみます。
posted by makuuchi at 02:27| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月21日

review:堀恵子展《7/15、7/17》

堀恵子展
日本橋高島屋6階美術画廊
東京都中央区日本橋2-4-1
7/12(水)〜7/18(火)
10:00〜20:00(最終日:〜16:00)
堀恵子DM.jpg

素朴な風合いとカラフルな色彩。
「いい季節」を感じる絵...堀恵子さんの作品を観ていると、気分が軽やかに。

絵のなかの人の表情はさまざま、物思いに耽っているようでもあったり、何か楽しいことを思いだしているようだったり...どの顔もいい表情をしています。なかには踊っていたり、眠っていたり、いろんな仕草があって。
なんとも幸福感に満ちた作品です。
堀恵子2 堀恵子3 堀恵子4

画面表面は、スクラッチによるたくさんの細かい線によってどこかざっくりとした感触。このスクラッチによって施された線が織り成す模様も軽やかで。

堀さんの作品、どこで観てみたいかな、と連想してみて、例えば木の肌のぬくもりが伝わってくるような部屋、観葉植物の緑があるようなところに掛かっていたらいいな、と。あるいは、自然光が気持ちのいい空間。
こういう想像もいっぱい浮かんできて楽しいです。
堀恵子1
posted by makuuchi at 03:44| Comment(0) | TrackBack(0) | review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする